#55 あえてレシピを公開する理由とは　｢Mr. CHEESECAKE」代表取締役田村浩二さんをお迎えしました！

毎週金曜日の21時20分からお送りしています「望月智之イノベーターズ・クロス」

パーソナリティは、株式会社いつも取締役副社長の望月智之とホリプロアナウンス部の高橋茉奈です！

様々な分野で活躍するプロフェッショナルな方々「イノベーター(革新者)」をゲストにお迎えして、実業家でプロのマーケターでもある望月が、「その分野の未来に向けたお話」を伺う番組です！

イノベーターズクロス

前回に引き続きイノベーターゲストは「Mr. CHEESECAKE」代表取締役田村浩二さんです！

1985年、神奈川県三浦市のお生まれ。
「新宿調理師専門学校」を卒業。

南青山にあるフレンチレストラン「L’AS(ラス)」などで務めた後、フランスへと渡ります。
その後2017年、東京へ戻り、白金台のフランス料理店「TIRPSE(ティルプス)」のシェフに、31歳で就任。
世界的な美食ガイド「ゴ・エ・ミヨジャポン2018」で「期待の若手シェフ賞」を受賞。

現在は、「Mr. CHEESE CAKE」の他、複数の事業を手掛ける事業家として活躍されています。

チーズケーキを販売したきっかけ

高橋：前回はMr. CHEESE CAKEの創業のきっかけや、D2C の販売方法を選んだ理由などを伺いました。今回は田村さんのフレンチレストラン時代のお話などもお聞かせください！

望月：Mr. CHEESECAKEを始める前は、ミシュランの星を獲得したレストランのシェフとしてご活躍されていた、田村さん。充実した日々を送っていたのかと思うのですが、そこからチーズケーキの販売に転身されたということで、何か変えたいという思いがあったのでしょうか。

田村：シェフとして仕事をしているときは、賞もいただき、順調に成長できているという実感はありましたね。当時30代で、そこから先、どういった人生を送っていきたいかと考えました。シェフの仕事は労働時間も長く休みも少ないもので、割と重労働な仕事です。本当にこのままの仕事で、健康に過ごしていけるのか。

体調を崩したら、無条件でも仕事がなくなってしまうという今の環境が、幸せに生きて行くために、ベストな選択なのか否かと考えました。

そのときに、ちょうどMr. CHEESECAKEが話題になりはじめていました。独立して店を出す選択肢とMr. CHEESECAKEで挑戦すると考えたときに、Mr. CHEESECAKEはいい意味で未来が見えていませんでした。

努力した分だけ成長する、天井をどんどん広げていくという働き方を考えたときに、未来のあるMr. CHEESECAKEにかけてみようと思いました。

望月：新しい切り口で発信し、ポジショニングを作ったわけですね。

あえてレシピを公開する理由

望月：チーズケーキをはじめ、田村さんはお菓子などのオリジナルレシピを、Web上で公開しています。真似しても簡単には作れないでしょうが、レシピは一般的に極秘なのでは？と思いました。

田村：シェフをしているときに、多くの経営者の方と話す機会がありました。エンジニアの方が、どんどんオープンソースで情報を公開し、その世界中でみんなが成長している環境があるという話を聞き、料理の世界と真逆だなと感じました。なぜ料理の世界では自分の技術を隠し、自分のものだと主張しているのだろうと違和感を抱きました。

私たちはMr. CHEESECAKEを買って楽しんで下さる方もいれば、作ることで楽しむ方もいても良いと考えています。ケーキを売るために仕事をしているのではなく、ケーキを通して楽しむ時間の価値、素晴らしさを伝えたいです。

レシピを公開すると、チーズケーキを作りましたと、SNSでアップして下さる人が出てきました。そうすると購入するわけではないのですが、私たちの思いのこもった味を体験して下さり、広がる。その結果、反響を得ることができました。

世界で愛されるTOKYOチーズケーキを作りたい

望月：今後はどのような事業展開を考えていますか。

田村：東京チーズケーキを作りたいです。Mr. CHEESECAKEの箱にも書いているのですが。ニューヨークチーズケーキや、バスクチーズケーキなど地名の入ったチーズケーキがありますよね。日本の文化もブランドとして世界で十分に通用する素晴らしいものです。当初から描いているビジョンなのですが、東京チーズケーキブランドとして、グローバルで展開する目標を掲げています。Mr. CHEESECAKEが世界で愛されるブランドとなることを目指します！