BYD Auto Japan株式会社 代表取締役社長の東福寺厚樹さんが登場。
電気自動車:EVの販売において、世界一のメーカーであるBYD。
中国企業であるBYDの日本での事業展開やEV市場について伺うとともに、
東福寺さんが車業界に進んだきっかけや、
日本でのEV普及への思いなども伺いました。
BYD Auto Japanの日本国内向け電気自動車の紹介ページ コチラ
BYD Auto Japanの事業
BYDは、中国の電気自動車のメーカー。
現在、日本で、電気バス、 電気で動くフォークリフト、そして、乗用車と。
3つの商品を取り扱っている。自分は現在、乗用車の部門を担当。
昨年から日本での販売を開始し、現在3つのモデルを販売。
SUV車の「ATTO3」と、小柄なハッチバック「ドルフィン」、
そして、4ドアセダンの「SEAL」。
日本国内での販売拠点は、現在、ショールーム準備中のところを含めると
全国に58か所。来年末には全国各県には必ず1箇所あるという形で、
100を超える店舗網を作ることを今、目標としている。
中国では今どんどん電気自動車が増えていて、
ヨーロッパもやはり電気自動車の普及に力が入っている。
日本は他の国に比べると、
まだ電気自動車はそこまで普及していないので、
ある意味伸びしろがすごくある市場だと見ている。
BYDが日本で本格的に電気自動車に参入したのはおよそ2年前。
BYDでこの事業を開始するにあたり、責任者にならないか。
と誘いをけた時は、電気自動車そのものが、
まだ日本ではあまり普及しておらず、
また、中国の電気自動車メーカーということに対する
消費者の反応を考えると少し難しいかと、正直最初は思った。
しかし、業界では100年に1度の変革期と言われており、
そこに、この新しいビジネスで、
初めての商品を日本のお客様に紹介できるというチャンスも
人生の中では滅多にないので、チャレンジのしがいがあると思った。
自動車業界へ進んだきっかけ
就職活動してる時に、海外との繋がりの多い仕事がしたいと思っていた。
当時、自動車業界は 大体50%が輸出、50%が国内販売と、
輸出がすごく大きなポーションを持っている業界だったので、
自動車会社に絞り、国産メーカー各社を受け、
三菱自動車に採用してもらい入社。
そこからずっと自動車関係ということで今日に至る、
自動車業界にとっては、100年に1度の変革期。
電気自動車はこれからまたどんどん進化していく、
EVの心臓部と言われるバッテリー自体も、
今、どんどん新しい技術で革新が起こっている。
最新世代のバッテリーもおそらくあと5年、10年してくると
さらに進んだ技術のバッテリーに置き換わっていくだろうと
言われている。
また、今は単に走るということだけではなく、
バッテリーを制御している様々なコンピューターや、
コントローラーのソフトウェアをどんどんグレードすることによって
機能がどんどん追加されていく。
EVはそういったものが対応しやすい車であると言われているので、
これからますます楽しい、カーライフが送れるのではないかと思う。
BYDの強み
長澤まさみさんを起用したCMにより、
ブランド認知度がとても上がった。
EVを作っていく上で、BYDには、
もともとがバッテリーメーカーであることの強みがある。
バッテリーを他社からこう購入してくると、
どうしても値段が高くなってしまう。
BYDでは全て自社で生産しているので、コストの面では
1番最適なバッテリーを有利に作ることができる。
また、バッテリーのタイプそのものも、
リン酸鉄リチウムイオン電池という鉄が主体の電池。
鉄は地球で1番豊富にある資源の1つで
コスト的には非常に安価で入手できる。
また、BYDのバッテリーは、 非常に熱安定性が高く、
熱暴走せず、車で使用しても安全で、長寿命で、出力も担保できている。
EVにとっては1番いいタイプのバッテリーを自社で開発し、
搭載してるというところが、1番の強み。
EVのいいところは、乗った時の走りだしのスムーズさ。
低重心のため非常に安定感があり、乗り心地が良い。
何よりエンジンからの音がないため室内も静か。
音楽を流しても、オーディオセットの良さがよくわかる。
企業のトップの生活
長年の趣味はロードバイクに乗ること。
自転車で結構長距離を走ったり、輪行といって、
自転車を分解して、袋にいれ、走りたいところまで鉄道で行き、
そこで自転車を組み立てて、
景色のいいところや面白いところだけ走って帰ってくる。
やはり動くものとか、移動の自由があるというのが楽しく、
特に 自転車は歩いているだけでは得られない爽快感やスピード感がある。
一方、社長としての1日は会議室ホッピングみたいな感じで、
この会議が終わったら次の会議に行って、ここでお客さんに会って、
それから外で会食して、帰ってきたらまた会議・・というケースもあれば、
BYDという会社自体がものすごい躍進をしており、
業界から大変な注目をいただいているので、
いろいろなセミナーに講師で呼ばれたり、
そのほか、ジャーナリストの方を招いての新しいモデルの試乗会など
いろいろな仕事が入ってくる。
EVというもの自体を日本でもっともっとお客様の目に触れるようにし、
可能性として広がっているものであることを少しでも知ってもらいたい。
そして、BYDの車を知る前はどうなのかなと思っていたが
実際に見て、触って乗ってみると、ものすごくいい車だっていうことを
多くのお客様に今実感していただいてる。
そういったお客様をもっともっと増やしていきたい。
という思いが仕事の原動力になっている。
今後の事業展開・目標
今年3月、事業戦略発表会で、
毎年1ないし複数の新しいモデルを増やしていくと約束した。
来年前半に1台、新しいモデルを追加する準備が進んでいる。
さらにもう1台、来年の後半に追加しようということで、
着々とモデル数増やしていき、
より多くのお客様に 選んでいただけるように
品揃えを豊富にしていこうというのが当面の目標。
BYDはEV販売台数世界一。
今年も去年を上回るペースで販売が伸びてきている。
バスの世界では2階建てのバスでのシェアが高く、
ロンドンの赤い観光バスはほとんどが今BYDのEVになっている。
日本でも実はEVバスは乗用車よりも先に事業として始まっていて、
今、全国で300台を超えるバスが使われている。
少しずつEVバスが増えてきている。
やはり環境問題への対応という面では、
排ガスを出さないというのが1番大きなメリットだと思う。
自分自身にとって、今はこのBYDの事業拡大が、
大きな目標でもあり、夢でもあり。日々のチャレンジでもある。
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