俳優の平泉成さんが登場。
主演映画『明日を綴る写真館』について
平泉さんの映画との出会いや俳優の道へ進んだきっかけ、役作り。
趣味であるという南米発祥の楽器「ケーナ」の製作の話を伺いました。
映画『明日を綴る写真館』公式サイト コチラ
映画『明日を綴る写真館』公式サイト コチラ
映画 『明日を綴る写真館』
6月2日に80歳に。
映画『明日を綴る写真館』はキャリア60年で初の主演映画。
映画で台本の一番最初に名前が書いてあるのは初めて。
さびれた写真館を営む鮫島という役で、
気鋭のカメラマンの太一と出会う。
2人とも目標はひとつで、「いい写真を撮りたい」ということ。
自分の演じた鮫島という役は、写真ばかりに夢中になりすぎ、
思いの残しがたくさんあった。
太一も写真に夢中になりながらも、埋められないものがあった。
それが、太一と鮫島が出会うことで解決していく。
自分は、若い頃は大根のような役者になるぞと思っていた時期があった。
メロンは無理だけど、大根でいくぞと思った。
そうしたら仕事が増えた。
焼いたサンマの横にも大根はある。
おでんの中にも入っている。
大根だったらいくらでも使い道があると思って自分の方向を変えてみた。
それから忙しくなった。
俳優の道に進むきっかけ
子どもの頃。村祭りがあると、神社に芝居がきた。
それをござを敷いてみんなで見ていた。
ある時から、それが映画に変わった。
それで映画というものを初めて知り、映画に惹きつけられた。
高校を卒業し、ホテルに就職した。その時合部屋になった人に
役者になるなら市川雷蔵さんを紹介してくれると言われた。
そこでホテルを辞め、大映のフレッシュフェイスの試験を受け、合格。
受かってから雷蔵さんのところに行ったが、
自分がいれてやったという顔は一つもされなかった。
そうして、撮影所に入った。
三隅研次監督は大事に自分を育ててくれた。
60年俳優を続けてきた原動力の一つは悔しさ。
自分にその役をやらせれば似たことができるとどこかで思っていたが
プロデューサーや監督側から話がこない。
ということは人にそう見えていないと思いながら、
俺でもいけるのに・・・と思っていた時期があった。
あとは、結婚して生活費を稼がなければいけないと、
とにかく何でもやった。
来た順番に、何でも仕事をやっていった時期があった。
役作りについて
役作りは難しい。
基本的には台本に書かれた役を
どのように自分で骨組みをしっかりして、
そこに肉をつけて、血を流し、
経験や知識やいろいろなものを使って、
生きた人間に変えていき、カメラや人の前で演じる。
『明日を綴る写真館』は、台本を読んだとき、
俺のままで無理をしないで、できそうかなあと思った。
今回は、自分というものを使いながら、
この鮫島さんと、うまくジョイントさせながら作っていけると思った。
今回はそんなに苦労はなかったが、
役作りというより、今まで生きてきた人生経験を
どうつかっていくかを真剣に考えた。
自分の故郷の岡崎市での撮影は、懐かしかった。
そこでやれたということが嬉しかった。
街の方々の協力も大きく、
それがなかったら成立していなかったと思う。
平泉成さんのプライベート
今回の映画はカメラマンの役だが、
自分も写真撮影が好き。昔はフィルムで撮ったいた。
一度やめたが、子供、孫が生まれ、再燃した。
ケーナという楽器を製作している。
南米では葦のようなものを使ってつくるが、
日本にはいい女竹があるのでそれをとりにいって、使っている。
もともとケーナの哀愁を帯びた音が好きで、
横浜の中華街にいったとき、籠の中にはいっているケーナを見つけ、
買って帰ってきて、家で吹いていた。
田中健さんと仕事した時に、作ってきたケーナを渡したら、
「いいですね、ください」と言われ、レコーディングにつかってくれた。
それからずっと作るようになった。
ケーナは尺八と似ている。
吹くのはなかなか難しい。いい音がなかなかでない。
イケてる中年になるには、たとえばおしゃれをしてみる。
いろいろなことにチャレンジしてみるというのもいいかもしれない。
今は薔薇をいじるなど、比較的やりたいことをやっている。
絵を描いたり、書を書いたりできたらいい。
主演映画『明日を綴る写真館』
主演映画『明日を綴る写真館』が6月7日に公開。
脇役ばかり60年やってきて、初めて映画の主役。
これは嬉しかった。
自分は普通。才能なんてない。
でも、才能がないからダメなのではなく、
経験値を増やしていけばいい。とずっと思ってきた。
60年脇役をやってきて、
これで終わっていくのかなという気持ちと
こんな日が来るかもという思いもあった。
今回こんな自分でも持ち上げてくれ、形になった。
継続していくというのは何かがあるのだと思う。
映画『明日を綴る写真館』は、とてもあたたかい作品なので、
あたたかい涙を流してもらえる映画だと思う。
自分の流すあたたかい涙を自分で楽しんで映画を観てくれると嬉しい。
いいシーンがたくさんある。
ぜひぜひ映画館に足を運んでいただきたい。
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