あさナビ

2024.05.31

徳光和夫さんに聞く徳光流「非まじめ」な生き方

6月10日(月)からは、

フリーアナウンサーの徳光和夫 さん登場。

スーパースター長嶋茂雄さんへとの出会いから

日本テレビ入社へ導かれれた話、ジャイアント馬場さんとの邂逅、

徳光さんが考える「非まじめ」な生き方など伺いました。

『徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー』(毎週土曜5時~7時40分) コチラ

 

著書 : 「徳光流生き当たりばったり」 コチラ

 

徳光さんにとっての長嶋茂雄さん

高校時代、野球少年だった。六大学野球をよく観に行っていた。

長嶋茂雄さんが大学新記録の8号ホームランを打ったとき、

初め2塁打だと思った長嶋さんは、1塁から2塁へ全速力で走り、

その姿がヒョウのようだった。

ホームランだとわかったあとは、速度を緩め、3塁をまわり、

同僚と肩を組みながらホームベースに戻ってきた。

当時の大学野球では、打たれた投手に失礼に当たるということで、

全速力で、あまり歓喜せずダイヤモンドを1周するのが通例だった。

そんな中、歓喜の姿でホームインする長嶋さんの姿が

当時の自分の感性にストライクにはまってしまった。

この人の後輩になりたいと、立教大学だけを受け入学。

長嶋さんが礼拝に出ていたと聞けば礼拝にでたり、

長嶋さんの練習場所にいって土に触ったりしていた。

自分のそんな長嶋さんに憧れている姿をみた

大学の放送研究会の盟友、土井まさるさんから、

「アナウンサーになったら近づけるのではないか」といわれた、

自分の言葉で長嶋さんの一挙手一投足を熱く中継したいと思い、

日本テレビを受け、合格。

入社後、朝の番組に長嶋さんが生出演したときに、

ご本人に紹介してもらい、「がんばってね」と言葉をいただいた。

その時自分は震えがきて、なんとか一流のアナウンサーになろう、

一流の実況中継をしようという気持ちになった。

 

 

ジャイアント馬場さんとの交流

長嶋茂雄さんが現役時代に一度でも長嶋さんのプレイを中継したい

という一心で野球中継のアナウンサーになったが、

会社という組織の中、野球中継に人材が豊富になると、

プロレス中継へまわった。

どうしてもプロレス中継になじめなかったが、そこで出会いがあった。

プロレス中継を始めた新人のとき、ジャイアント馬場さんが凱旋帰国。

馬場さんと知己を持ち、馬場さんという人に魅力を感じた。

馬場さんは非常に謙虚な方で、

日常は、レスラーと思えないような生活をしていた。

絵をお描きになったり、歴史小説を読破されたりしていた。

また、試合のあと、レスラーの皆さんは、よくお肉を食べにいくが、

馬場さんはほとんど宿舎にいる。麻雀をしたりしていて、

自分もその仲間に入り、話をよくきかせてくれた。

「2m9cm、日本が生んだ世界の巨人、ジャイアント馬場であります」

と中継したところ、馬場さんによばれ、

「僕は2m6cmだよ」と言われたことが忘れられない。

3cmにこだわる、そのような人間的な面など、

本当に素晴らしい人に出会ったと思った。

 

 

徳光さんの「非まじめ論」

著書『徳光流生き当たりばったり』(文藝春秋)の中で、

「非まじめ」でありたいと書いている。

自分はなぜ多くの友人ができ、それほど敵ができないか

ということを考えたとき、

自分はまじめではないからだ。でも不真面目ではない。

ということは“まじめに非ず、非まじめだ”と思った。

「非まじめ」だと、あまり人生、居丈高になったり、

気取ってみたりということがなく、

常に肩を楽にして人生を送っていける。

人とも非常にいい距離で付き合える。

真面目一辺倒だとみえないものが、非まじめだとみえてくる。

不真面目な人間は関心を示さない。

非まじめな人間は関心を示すがあまり深くはない。

であると、他の人達が見落としているようなことも見えてくる。

気障に言うと自然体に生きるということ。

自然体はそんなに簡単にできることではないが

自分自身、人生がとても楽だと思う。

 

 

久米宏さんが変えたニュース番組

アナウンサー生活60年以上。

現在は、ニッポン放送で土曜日の朝、

 『徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー』を担当。

金曜日の夜、ホテルに泊まり、3時間ほど睡眠をとりニッポン放送へ。

放送後、ホテルに帰り、11時くらいまで寝て、競馬に打ち込む。

自分ひとりの時間が作れるというのが、

フォーカス的にギャンブルに打ち込む魅力。

こういう仕事をしていると一人になりたい時がある。

ひとりになれるのはボートレース場か競馬場。

ニュースは東西南北いろいろな角度から見なければいけない。

このことは、ニュース番組を担当した時につくづく思った。

自分の前に、久米宏氏が『ニュースステーション』でこれを成し遂げた。

彼はニュース番組のキャスターにならずに司会者になった。

ニュースはいかに東西南北、全方向的に伝えるか。

東側からのニュースは西側から見ると全く逆。

彼はひとつのニュースをそのような伝え方をした。

それが本当のニュース番組だと思う。

アナウンサーである以上は一度はニュースを経験したほうがいいと

後輩のアナウンサーにも言っている。。

ニュースに打ち込んだ3年間は、

物の価値観を判断する意味では非常に大きかった。

 

 

『徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー』

 『徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー』、

6月15日の放送は、「昭和歌謡に・・・めぐり逢い」と題して

歌謡界でめぐり逢った恩人、五木ひろしさんが、

昭和歌謡の魅力を語ってくれる。

五木ひろしさんは、歌謡曲博士。

歌も名人だが、歌謡曲の変遷を彼が生まれる前の時代から

見事に頭の中に整理されている方。

その五木ひろしさんと、

「日本の歌謡曲とそれを支配していた時代背景」という

卒論を書いている自分が、昭和歌謡を語ろうという企画。

自分はアナウンサー生活をもう少し続けようと思う。

孫娘が結婚したので、ひ孫ができるまでやってみようと思う。

オクターブがでなくなったので、のどを鍛えたいと思っている。

 

最新番組ブログ
    パーソナリティ
    • 黒木瞳
      黒木瞳
    • ルチア