映画監督の宮武由衣さんが登場。
映画『魔女の香水』では、
メガホンをとりオリジナル脚本も手掛けた宮武さん。
映画の世界に飛び込んだきっかけや
TV業界でドラマの演出やプロデューサー業を務めたお話、
さらに原作を手がけることになったエピソードなど
映画の舞台裏を詳しく伺いました。
映画『魔女の香水』
6月16日(金) TOHOシネマズ 日比谷 他 全国ロードショー
<出演>
黒木 瞳 桜井日奈子/平岡祐太 水沢エレナ
小出恵介 落合モトキ 川崎鷹也
梅宮万紗子/宮尾俊太郎 小西真奈美
配給:アークエンタテインメント
©2023映画『魔女の香水』製作委員会
映画『魔女の香水』
映画『魔女の香水』。
黒木瞳さんが演じる魔女と呼ばれるミステリアスな香水商の女性、
弥生が社会の壁にぶつかって希望の見えない少女に対して
香りと言葉を託して少女の人生を変えていく物語。
一見シンデレラストリーに見えるが
弥生が託しているのは魔法ではなく、自分で人生を変えていく力や覚悟、
自分の中の力を導き出すようなもの。
今回は自分がオリジナル脚本も手掛けた。
それをブラッシュアップし、今の作品に。
発端は女性に見てほしいというのもあったが、
広い意味でいろいろな社会の壁にぶつかって、
その時にどのようにして前向きな気持ちになって、
希望に捨てずにいきていくか、ということを、
誰も助けてくれなかった時に、
自分を奮い立たせる力になる映画になるといいと思った。
自分の作品の中にいつもメッセージにしていることだが、
どんな方も可能性を持っていると思っている。
今回は、それが香りの力で引き出されて、
どんな人でも伝説を作れる、という映画になっている。
生きる糧にしていただければと思っている。
ドラマ「ファーストラヴ」
黒木さん出演のドラマ「ファーストラヴ」では演出を担当。
「ファーストラヴ」は、自分にとって挑戦、
演出をしている中での分岐点となった作品。
繊細な心情を描くのことは、テレビだとなかなか挑戦しづらい。
一緒に作っているプロデューサーと
理解しあって作らなければならないところもある。
この作品は深層心理に切り込んだ話。
それを映像にするのは無理という人もたくさんいた。
黒木さんからまず手紙がほしいといわれ、
役のバックグラウンドや、思いを手紙に書いた。
この役に真剣に取り組んでくれていることに感動した。
カテゴリーの違ういろいろな作品を撮っている。
映画の世界へ①
父親は漫画の編集者だが、映画監督をめざしていた。
幼い頃から両親の共通の会話が映画で、
遊びに行くのは全部映画館、家の本棚は全部「キネマ旬報」
自然と映画への憧れ、映画がいいものというイメージがあった。
もともと得意な数学の勉強をしていた。
就職するとなったときに、数学で食べていけない、
自分は何をやりたいんだろうと思ったときに
一度だけでもクリエイティブなことに挑戦してみたいと思った。
ちょうどそのころ映画の大学院ができ、
行かせてほしいと頼み、2年間勝負してみて、
むいてなかったらやめようと、死ぬ気で取り組んだ。
脚本のコンペで選ばれ、映画を撮るチャンスを得た。
女優の演技に合わせてカメラが動くのをみて、
こうやって才能のある人が集まって出来上がるのが映画で
やっぱり映画がやりたいとその時、強く思った。
自主映画を作っていて、就職のタイミングを逃してしまい、
フリーの助監督から始めてこの映画業界にはいった。
自分で映画に関わる仕事をなんでもやった。
編集の仕事が続いたとき、音響の会社に誘われ、
そこには編集マンとして入ったが、
制作部門を広げていくなかで、映画の仕事を得た。
しかし、その会社が道半ばでつぶれてしまった。
映画の世界へ②
会社がつぶれてしまいどうしようと思っていたところ、
TBSスパークルの前身、TBSビジョンが人を募集していて
軽い気持ちで受けたら合格。
約1000人受けていて合格者は2人。
どちらかといえばドキュメンタリーが専門の会社。
ドラマ、映画の自分が入れたのは不思議な運命だと思った。
TBSスパークルに入って、すぐに、amazonで全世界配信、
3年がかりで日本とスペインで撮影するドラマを
できる人がいないからと、
プロデューサー兼演出を頼まれた。
これは歴史超大作で膨大な資料を集めるところから始まった。
1年半かかり、脚本をつくって、ヨーロッパにロケにいった。
映画「魔女の香水」には、
自分の人生を振り返っての思いも入っている。
このときこうしたら自分が変われたというものを
後から振り返って、魔女に言ってもらっているような感じ。
これからの夢・目標
映画『魔女の香水』には9つの香水がでてくる。
「伝説を作る」や「何事も楽しむ」「ピンチはチャンス」
など一つ一つにメッセージがある。
このメッセージも自分が考えた。
「伝説を作る」は伝説を作るくらいの気持ちで努力しないと
道は開けない。という思いからでてきた言葉。
その人の人生を聞きたくなるようなものが伝説。
伝説には夢がある。
『魔女の香水』の小説も出版。
小説は初の試みだった。
普段は俳優の方の人生から生まれるものもあって、
その化学反応でこの行動に至るということがあるが、
小説は、どうしてそうしたかを自分で分析して、
その心情や状況を細かく書かなければならず、
自分をさらけだしてるように感じた。
自分は、常に新しいこと、その時代にあったこと
この時代の中で感じ取ったことを作品にしていきたい。
やりたいもののひとつが、戦後悲惨な状況の中、
日本初の試みで「白鳥の湖」の公演をおこなったという
伝説を作った人たちの青春ドラマ。
今後、監督か、プロデューサーかは、
集まってくる仲間によって、企画にあわせてやっていきたい。
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