ほしいも専門店「大丸屋」6代目ご主人の大曽根一毅さん登場。
スイーツと呼ばれるになった”ほしいもの”の魅力や
生産・加工の舞台裏!そして伝統を引き継ぐ担い手としての使命について
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オススメのほしいも
ほしいも専門店「大丸屋」は、明治30年創業。
自身は6代目の主人を務めている。
今、オススメのほしいもを、3点、試食しつつ紹介。
1つ目の「平ほしいも」は、あぶっているのが特徴で、
紅はるかを使用しているものは、とても糖度が高い。
2つ目の「丸ほしいも」は、味付けをしていないため
さつまいも本来の味を楽しむことが出来る。
3つ目の「焼きほしいも」、焼き芋とほしいもの間のような商品で、
今までのほしいもには無い食感で人気を集めている。
ほしいもはほとんどを手作業で行うため、
大量生産が難しい。保存食として使われていた昔と違い、
今は日持ちさせる事に重点を置いていないため、
柔らかく、その分味うこだわることができる。
栄養価が高く、食物繊維が豊富なため多くの人に愛されている。
ほしいもが出来るまで
5代目の父親や弟と共に、およそ40人の従業員で加工している。
味にバラつきが出やすい大量生産は行わず、
味・品質の安定した商品を作るようにしている。
ほしいもは、江戸時代に静岡県で誕生し、
保存食として重宝されながら、日露戦争の野戦食にも用いられ、
茨城県に伝わった後、冬の産業として定着した。
畑によって味の違いが出てくるため、
肥料にこだわり、土づくりにも力を入れている。
天候に左右されやすく、湿度や温度にもとても注意が必要。
掘り出した後は、2ヶ月から3ヶ月間放置することにより、
でんぷんが糖分に変わり、甘みが出てくる。
乾燥は、5日間干す物もあれば、1ヶ月間干す物もあり、
種類によって様々な作り方を手作業で行っている。
6代目として・・・
自身の父親でもある5代目から、6代目を受け継ぐ事は、
プレッシャーというよりは、幼少期からずっと触れてきた
物だったため、当たり前のように感じる部分が多かった。
家族それぞれで分業し、農業部門、販売部門に分かれている。
まだまだ勉強中で、父親からも教えて貰うことも多いが、
自身は流行を取り入れるようにしているため、
伝統を大事にする、職人気質の父親と対立する場面もあるが、
双方の意見を取り入れ、いい商品を作れればと思いっている。
ほしいもは特産品でもあるため、地元の農家さんとの連携が欠かせなく、
地域全体として利益を出すという考えを大切にしている。
競争社会ではあるものの、自社の利益を求めるだけでなく、
競合企業や地元農家の事を考えた方が、
結果的に自社の成長に繋がると確信している。
ほしいも以外の「大丸屋」の魅力
新商品の「芋蜜」という商品は、
さつまいもから出る水分に、糖分を加えたものになっていて、
1本190gに対して、50本以上のさつまいもが凝縮されている。
パンケーキやヨーグルトにかけたりと、
様々なシーンで活躍してくれる商品になっている。
その他には「ほしいも羊羹」や「スイートポテト」などがあり、
中でも、看板メニューにもなっている「ほしいもジェラート」は、
とても食べやすく、子供からご年配まで幅広く人気を集めている。
すでに、国外にも販売を行なっているが、
見た目から受け入れてもらえない事が多い。
オリンピックも控えているため海外展開にも力を入れていきたい。
これからの目標
通常スーパーで販売されるほしいもの賞味期限は
2ヶ月程だが、大丸屋の店頭で販売しているものは
無添加であるため、1週間ほど賞味期限になってしまう。
作った物を無駄にしないために、芋蜜などの
商品でなるべくさつまいもに無駄が出ないようにしているが、
どうしても廃棄部分は出てしまうため、
その部分を何か食品以外でも活かせればと考えている。
冬は、干したほしいもを放置できないため、
監視作業を行ったり、夏は畑作業、
店頭にもなるべく立つようにしているため、
休日は少なく、忙しい日々を送っている。
地域に必要とされて、愛されるようなお店にし、
地元の特産として長く愛される商品を今後も作っていきたい。
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