05月08日長野・木曽町編

「長野・木曽町編」

12世紀、平安時代末期に後白河法皇により平家討伐の命を受け、
木曽の地で旗揚げを行ったのが、
木曾義仲の名で知られる武将、源義仲。
平家を都から追い落としたものの、鎌倉軍に破れ、
31歳の短くも激しい一生を終えています。
そんな義仲の生涯をわかりやすく解説しているのが
「歴史資料館“義仲館”」です。
資料館の前には、義仲と巴御前の像。
巴御前は、義仲とともに従軍したと言われる女性です。
資料館に入ると、目を引くのが
義仲や巴御前、そして「四天王」と呼ばれる忠臣の武者人形。
そして奥へすすむと、壁一面に広がる六枚の大きな絵。
義仲の一生が描かれています。
資料館を出て歩くことおよそ10分。 神秘的な淵が現れます。
これは「巴淵」と呼ばれ、
ここに住む竜神が化身して巴御前になった、という言い伝えも残されています。

「水面に少し波が立ってる。
   竜神様、それとも巴御前がいるのかしら…」

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中山道の宿場町のひとつ、福島宿。
江戸時代、この福島宿には、
東海道の箱根関所や荒居(新居)関所、
中山道の碓井(碓氷)関所と並ぶ
日本四大関所の一つ、福島関所が置かれていました。

当時、断崖絶壁の木曽川と急な斜面をもつ山に挟まれていたこの場所は、
何者も勝手に通さない関所として、ぴったりだったのでしょう。
中山道のかなめとして、入鉄砲、出女などを厳しく取り締まりました。

この福島関所を復元して公開したのが、福島関所資料館。
関所の通行に関する資料や、関所に置かれていた武具などが 展示されています。
「ずいぶん背が高い門ねぇ。
  なるほど、馬に乗ったままでも通れるようにってことね!」
関所で取り調べを行う場所を、番所と言います。
特に女性の取り調べは厳しく、着物の裾をめくり、
結った髪をこわして調べられました。

番所の前を通る私も、ちょっとドキドキ。

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木曽には数々の伝統食があります。
笹の葉で巻いたちまき「笹巻き」。
餡を入れた餅を朴の葉で包んで蒸し上げた「ほお葉巻き」、
木曽の赤カブ菜を刻んで植物性乳酸菌で発酵させた、冬の漬物「すんき漬」。
そして、エゴマを使ったタレをつけて食べる「五平餅」。
木曽の山あいにある「ふるさと体験館きそふくしま」は、
廃校になった小学校の校舎を利用して
2002年、平成14年にオープンした施設です。
施設内のレストラン「郷土食そば処「四季」」では、
そばや「五平餅」など、郷土料理をいただくことができます。
一口サイズに焼き上げた五平餅にたっぷりかかったタレ、
このタレに使われるエゴマは、
体験館の周辺で食堂スタッフの方が育てたものなんだとか。
「わぁ、おいしそう。 見た目は、みたらし団子にも似てる…かな?
  いただきます! うん、エゴマの香ばしさが口いっぱに広がるわ。
     独特の風味を持っていて、ほっこりするお味。」
五平餅をぺろりと平らげました。

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木曽地域で飼育されている日本在来種の馬、「木曽馬」。
胴が長く、足がやや短め、という特徴をもつ木曽馬は
歴史とともに歩んできました
古くは戦国武将の足として、また交通や農耕でも重要な役割を果たします。
しかし近代の急速な機械化で、一時は絶滅寸前に。
そこで1969年、昭和44年、木曽馬保存会が結成され、
木曽馬の保存活用が行われるようになりました。
開田高原にある「木曽馬の里」では、
現在、およそ30頭の木曽馬を保護、育成しています。
ここで、私も乗馬体験。 係の方に手綱をひいてもらって、一周します。
「かわいらしい顔の木曽馬と一緒にお散歩ね。
   ふふっ、向こうにも馬が草を食んでるのが見える。
     あっちに見えるのは白樺林ね!」
高原の空気をお腹いっぱい吸い込んで、いい気分。

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木曽の街歩きと併せてお届けした曲は、
   M1‥キャロル・キング、「So Far Away」
   M2‥リチャード・クレイダーマンfeat.ジョン海山ネプチューン、「午後の旅立ち」
   M3‥エルトン・ジョン、「キャンドル・イン・ザ・ウィンド」
   M4‥美空ひばり、「ペイパー・ムーン」
   M5‥ナンシー・シナトラ、「サタデー・イン・ザ・パーク」
    そして、
   M6‥J.D.サウザー、「ユア・オンリー・ロンリー」でした。

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『歌の歳時記』

  今週のテーマは、「ドライブ」です。
   M1‥ビージーズ、「若葉のころ」
   M2‥ジョージ・ベイカー、「リトル・グリーン・バック」