株式会社フォーサイト 代表取締役社長・CEO 山田浩司
1962年のお生まれ。
名古屋大学法学部を卒業後、大手資格受験予備校を経て、
難関資格受験予備校フォーサイトを設立。
DVD学習を主軸とした独創的な受験勉強法を導入、
宅建士、社労士などの難関資格において
全国平均をはるかに上回る合格実績を上げている。
竹内:ネットでも拝見したんですけれども、合格実績が非常に高いなと思いました。
山田:ありがとうございます。
竹内:平均よりもかなり、50%以上とか。
山田:そうですね。通学でやっている時も70%ぐらい行ってたので。やり方ですね、やっぱり。
竹内:でも、DVD学習を主軸としていて、その合格実績って出せるんですね。
山田:結局、やらせるしかないですけど。
竹内:対面じゃないんですよね?
山田:はい。最初は対面で合格率がものすごく高かったんですけど、世の中どんどん忙しくなって、働き方が変わったので、みんな通えないから通信教育やってくれって言われて。それで、私の講義とかを録音してそのままのパッケージで。1番最初はカセットで、すごく売れたんですけど、1人も受からないんですよね。
竹内:なかなか、自ら家でやるってなると。
山田:やっぱり、テープ入れてボタン押すかって言ったら、押したくないので。「こんな講義聞きたくないよ」って。たくさん受かってるって言われて聞いたら、「頑張れー!」みたいな内容だと、みんなやりたくないので。それで、2年ぐらい悩みましたね。通学で合格率15%の国家試験に、6割以上が受かる授業をパッケージして、通信教育で出してもゼロなんですよ。
竹内:ええ。
山田:売れても売れてもゼロ。会社は潰れるかなと思って。それで、やっぱり楽しく行こうって。でも当時、あんまり楽しい教育ってなかったんですよ。だから「楽しいってなんだろう?」って考えて、もう思いっきり、おちゃらけじゃないですけど、当時はほんとに、今のWordみたいな文字だけのテキストだったんですけど、そこにイラスト満載のフルカラー。当時はそんなテキストはなかったんです。
竹内:そういう工夫をされていたんですね。
山田:きっかけは、あるとき息子が、私のテキストのことを「つまんない」って言って。「何がつまんないの?」って聞いたら「小学校の教科書の方がよっぽど面白い」って言うんです。今はもっとすごいんですけど、当時ちょうど教科書がフルカラーになったばっかりぐらいだったんですよね。それで、「これだ!」と思って。フルカラーにして、イラストを入れたりしました。
竹内:すごい。息子さんのその言葉がきっかけだったんですね。
山田:でも、当時フルカラーってすごい印刷代かかるし。
竹内:そうですよね。
山田:イラスト1点発注すると5000円なんで、それをテキストにたくさん入れると、とんでもないお金がかかるんですよ。だけどやってみて。講義の内容も面白く、ってやったら、ちょこっとだけ出たんですよ合格者が。でも正直言うと、何百人もいて3人だけ。
竹内:今から何年前ぐらいの話ですか?
山田:もう20年ぐらい前だと思いますけどね。それで、3人に電話をかけて「合格者のインタビューをしたいので来てください」って言って。交通費も全て出します、っていって、たしか5万か10万出して。根掘り葉掘り聞きました。「どうやって受かったの?」って。そうしたら、やっぱり今までの通学の勉強方法とは全然違うってことがわかったんですよね。
竹内:なるほど。
山田:何が違うかっていうと、どさっと最初にカセットテープが届いたときに、3人とも全巻をまず1周聞いた。けっこうなボリュームあるんですけど。それをまず、ざっと2回ぐらい聞いた後に、細かく聞きました。って言うんです。通学だと、そういう風にやれないので。
竹内:逆に強みなんですね、それが。
山田:全部を何回も回して受かりましたって言われたんです。スケジュールを、そういうスケジュールにした、って。面白いだけでは受からなかったんですよね。それを何回も回すって。面白くないと回せないので。 中に漫画入れたりとか色々やって、それを何回も回すってやったら。今、けっこうもうどこも真似してますけど、そのノウハウが分かるまでにけっこう時間かかりましたね。
竹内:そうですね。テキストにかかる経費みたいなものは、ちょっと抑えちゃいたくなりそうですもんね。しかも、合格者が出てなかったときに。
山田:何回も回すっていうのと、とにかくテキストを薄くする。量を少なくする。他の学校のだいたい3分の1ぐらいにする。多いと回せないので。そこからもう年々削って。削れば削るほど、合格率上がるんですよね。
竹内:えー!
山田:少ない量を何回も回して覚えた。たくさんのものって、1回か2回しか回せないので。
竹内:そうですね。
山田:ほとんどが終わらないし、理解できないですよ。だったら、ほんとに終わるところだけをぎゅっとやって、何回もやるってやれば、試験で出るところは確実に取れますよ。
竹内:やっぱり、そういう宅建士とか社労士のテキストって文字がすごく多くて、見るだけでちょっとやめよう、みたいな感じになっちゃうイメージあります。
山田:僕いつも言うんですけど、遊びの延長線上にしないからダメなんですよね。勉強を。子どもの教育見てても、「勉強しなさい」っていうからダメなんです。
竹内:この予備校を通して、山田さんはどんなことを伝えていきたいなって思ってますか?
山田:教育っていう概念を“ぶち壊す”…って言葉は悪いんだけど、ちょっとでも勉強は楽しいものだ、とか、ふつうの学校だったら、講習に行きたいってなるといいかなって。今みんなね、日本人は勉強しないとか言っていて、たしかに事実だとは思いますけど、それってやっぱり、学校関係者とか、親御さんとかの影響があると思う。でも、親御さんもしょうがないですよね。子供のときから「勉強やれ」って言われた嫌な思い出があって、それがやっぱり固定概念としてあるので。でもそれを、ちょっとでも「勉強って楽しいな」って。そういうものにしていけたらいいかなと思います。
竹内:そういうふうに勉強、学問の原点に立ち返って、勉強の楽しさを教えてくれる資格塾って言うんですかね。予備校というか。そういうところがあるっていうのはすごく大事だなと思いますね。
山田:まあでも、なかなかそんなレベルでまだ業務がやれてませんけどね(笑)。
竹内:これからもどんどんいろんな人に教えていってください。ありがとうございます。
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