ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2026.05.17

サンデー早起キネマ『ヴィヴァルディと私』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”

5/17の3本目は、音楽家ヴィヴァルディの人生のある時期を基に創作された、音楽に情熱を捧げ、未来の希望を切り開こうとする師と愛弟子の物語
『ヴィヴァルディと私』

アントニオ・ヴィヴァルディといえば、ヴァイオリン協奏曲「四季」の作曲家として日本でも有名ですよね。
幼い頃から、ヴァイオリンの名手であった父に教えを受けていたヴィヴァルディは、25歳で司祭になりますが、同時に音楽家としての道も歩んでいました。
この作品は、ちょうど、その頃のお話です。

舞台は、18世紀初頭、ヴェネツィアに実在し、孤児や親に捨てられた子供たちを養育していたピエタ院。
才能のある少女は音楽のレッスンを受け、ピエタ院の「合奏・合唱の娘たち」の一員となりました。
主人公は、その娘たちの一人、結婚が決まっているチェチリア。
当時、院から出て外の世界で暮らすには、親が迎えに来るか、貴族に見いだされ結婚するしかありません。結婚も貴族から院への寄付が前提で、身受けのような持ちつもたれつの関係でした。
そんな中、ピエタ院にヴィヴァルディがヴァイオリン教師として赴任、卓越した技術を持つチェチリアを見出し、第一ヴァイオリンのリーダーに任命します。ヴィヴァルディからの厳しい練習に耐え、どんどん才能を開花させるチェチリア。やがて、ピエタ院の「合奏・合唱の娘たち」は、世界最高のオーケストラと称賛され、ヴィヴァルディの音楽と名声は、ヨーロッパ各地に鳴り響きます。
そんな折、ピエタ院が決めたチェチリアの結婚相手である将校がトルコとの戦争から戻り、結婚が迫ったある日、事件が起きます……。

チェチリア役は、イタリア映画界の期待の星 テクラ・インソリア。表情の演技が素晴らしく、特にラストシーンの顔が忘れられません。見ているこちらも幸福感に満たされるようでした。
教え子の才能に嫉妬するも、彼女を応援するアントニオ・ヴィヴァルディには、映画・舞台で活躍する実力派俳優、ミケーレ・リオンディーノ。

監督は、これが長編映画監督デビュー作、オペラ演出家で、ミラノ・コルティナ冬季五輪の開会式と閉会式でクリエイティブ・ディレクターを務めたダミアーノ・ミキエレット。
ゴージャスな映像と音楽、そして心地よいテンポも、やはりオペラ演出家だからでしょうか。音楽とヴェネツィアが彼の大切なテーマだということがよくわかります。

ヴィヴァルディの代表作「四季」やオラトリオ「勝利のユディータ」がピエタ院時代に誕生したということですが、映画の原題の「プリマヴェーラ」は、ヴァイオリン協奏曲「四季」のうち「春」のこと。ヴィヴァルディとチェチリアの二人で生み出したのではないかと思ってしまう素敵なシーンがいくつもあります。
本当のところは誰もわかりませんが…浪漫ですね。

『ヴィヴァルディと私』
5月22日(金)より、シネスイッチ銀座 ユーロスペース他全国順次公開

公式サイト:
監督・脚本:ダミアーノ・ミキエレット  
原作:ティツィアーノ・スカルパ 「ヴィヴァルディと私」(河出書房新社刊/中山エツコ訳)
出演:テクラ・インソリア、ミケーレ・リオンディーノ、アンドレア・ペンナッキ
2025/イタリア・フランス/イタリア語/110分/1.85:1/5.1ch/原題:PRIMAVERA/映倫区分:G
字幕翻訳:関口英子
後援:イタリア文化会館 
配給:彩プロ
🄫2025 INDIGO FILM, WARNER BROS. ENTERTAINMENT ITALIA, MOANA FILMS

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      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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