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1/11の2本目は、1991年のポーランドを舞台に、ホロコーストを生き延び人生を謳歌する父とNYで成功するもどこか満たされない娘が、家族の歴史を辿るロードムービー
『旅の終わりのたからもの』

ユーモラスな親子のやり取りにクスッと笑える日常の温かさを感じながらも、実際にアウシュヴィッツで撮影されたリアルな画を通して、ホロコーストという忘れてはならない歴史を、静かに、力強く描き出しています。

ニューヨークで生まれ育ったルーシーは、ジャーナリストとして成功していますが、どこか満たされない想いを抱えていました。その心の穴を埋めるため自分自身のルーツを探ろうと、両親の故郷ポーランドを初めて訪れます。
ホロコーストを生き延び、その後決して戻ろうとしなかった父エデクも、50年ぶりに祖国の土を踏みました。
ところが、エデクは家族の歴史を辿ろうとルーシーが綿密に練った計画をぶち壊しては自由気ままに振る舞い、ルーシーは爆発寸前です。かつてエデクと家族が住んでいた家を訪ねても、父と娘の気持ちはすれ違うばかり…。
そして、お互いを理解できないままアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を訪れた時、父の口から初めて、そこであった辛く痛ましい家族の記憶が語られるのです。
笑いながら泣きたくなる旅のおわりに、二人が見つけた“たからもの”とは──?

娘ルーシー役は、大ヒットドラマ『GIRLS/ガールズ』で製作・脚本・監督・主演を兼任し、ゴールデングローブ賞を受賞したレナ・ダナム。
父エデクには、『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』、 『ホビット』シリーズの英国の名優スティーヴン・フライ。

とても重いテーマを、ちぐはぐ親子の会話を通してユーモアたっぷりに描いている素晴らしい作品です。
自分の辛い経験を心の中に封じ込め人生を謳歌しているようにふるまう父と、両親のトラウマや上手くいかない自分の人生を憂いてシリアスになってしまう娘。
対照的ではありますが、人は誰しも何かを抱えて生きているんだなぁと共感せずにはいられません。
最後はとても清々しい気持ちになれました。

ただ、映し出された強制収容所の現在の姿は心の中に焼き付きましたし、連行されたユダヤ人の家にそのまま入り込み今も居座り続ける人たちがいるということにも驚きました。
今も問題は続いていることを、忘れてはなりません。

『旅の終わりのたからもの』
2026 年 1 月 16 日(金)(金)kino cinema 新宿ほか全国ロードショー
公式サイト:映画『旅の終わりのたからもの』公式サイト
監督:ユリア・フォン・ハインツ
原作:「Too Many Men」 リリー・ブレット著
出演:レナ・ダナム(「GIRLS/ガールズ」)、スティーヴン・フライ(「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」)
2024/独、仏/英語、ポーランド語/112 分/カラー/5.1ch/スコープ/字幕翻訳:渡邉貴子/原題:TREASURE
提供:木下グループ
配給:キノフィルムズ
© 2024 SEVEN ELEPHANTS, KINGS&QUEENS FILMPRODUKTION, HAÏKU FILMS

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