2003年生まれ、埼玉県出身の23歳。生まれつき弱視ながら子供の頃から様々なスポーツに取り組み、高校生のときに始めたフロアバレーボールで、2022年夏に全国優勝を果たしました。また ゴールボールも高校から始め、2021年秋、強化指定選手に選出。2023年3月、女子日本代表としてデビューしました。2024年にはパリ・パラリンピックに出場するなど、176cmの長身を生かして、国際事合で主力として活躍。ゴールボール日本代表・オリオンジャパンの期待の星です。
◾️小学校、中学校は一般の学校に通っていた新井選手。高校からは盲学校に進学した。その盲学校、埼玉県立特別支援学校、塙保己一学園で新井選手がメインで取り組んだスポーツは、フロアバレーボールだった。
「フロアバレーボールを始めたきっかけは、入学した当時に先輩方の部活の勧誘がありまして『ああ面白そうだな』と思ったので、フロアバレーボールに入部しました」
◾️盲学校ではゴールボールにも出会った。
「 高校1年生のときの体育の授業で知って、最初全く見えなくて、ボールも硬くて、もう体に当たって『痛いな、怖いな』っていう感覚でいました。フロアバレーボールの方がちょっと楽しいなっていう風に思って、高校生のときはフロアバレーボール一択でした」
◾️ その後、専門学校へ進んだ2022年。フロアバレーボールの全国大会で優勝も経験した 新井選手。日本一に輝いたが、その後、メイン競技をゴールボールに選んだ。
「東京 パラリンピックで、高校のときの先輩が活躍されてるのを見て、ゴールボールやりたいなっていう風には思ってたんですけど。2023年の日本で開催されたジャパンパラ大会があって、そこに出られる可能性があるっていうのがあったので『チャンスがあるなら出場したい』っていう思いで、フロアバレー からゴールボールに切り替えたきっかけになりました」
◾️2023年4月新井選手はゴールボールに専念するため専門学校を休学。現在所属するアソウ・ヒューマニーセンターに入社した。
「決断した理由としては、2024年のパリ・パラリンピックに出れたらいいなっていう気持ちでいて。可能性はゼロではないっていう風に言われていたので『目指すなら今だ。タイミング的にも、今、学校をやめて就職して、競技に専念したいな』っていう風に思って、今の総監督である工藤さんに色々相談して 、今の会社に所属してます」
◾️日本代表デビューは、2023年10月。中国・杭州で行われたアジアパラ競技大会だった。
「正直に言うと、銀メダルで嬉しいなとは思ってました。 でもやっぱり後々考えたら、金じゃなくて銀なのかっていう悔しさもあって。でも自分の実力が知れたタイミングでもあったので、自分にとってはすごくいい大会になりました」
◾️その翌月、2023年11月にアジアパシフィック選手権で再び杭州に遠征した日本代表。日本は準決勝に進出。勝てばパリ行きが決まるオーストラリアとの一戦は、日本のペースで試合が進んだ。日本は8対3で快勝、6大会連続でパラリンピック出場を決めた。
「自分も点を取ることができて、他のメンバーも点を取ることができたので、チームとして すごくいい雰囲気で試合が進んでいって。それもあって緊張よりはもう楽しさ。『もう自分たちがやれることをやろう』っていう感じで挑んでました」
「結構、最初やめるって言った時はすごく私も悩んでたんですけど、やっぱりああいう場に立つと『あのとき、この決断してよかったな』っていう風にはすごく思いました。『夢だな』って。『本当に私が出られるんだ』っていう気持ちに なりました」
◾️2024年のパリパラリンピックは、ゴールボール女子日本代表にとって、3大会ぶりの金メダルがかかった大会だった。しかし日本はカナダとの順位決定戦にも敗れ6位でパリパラリンピックを終えた。
「初めてパラリンピック出場して、やっぱり世界、まずパラリンピックに立つこと自体がすごく難しいことだなっていう風には感じて。試合が終わったときも『世界で勝つための実力が足りてないな』っていう風に感じて。でも、やっぱりそこで次の目標でもあるロサンゼルスっていう方向に、私は気持ちを切り替えることができたので。そういった面ではまだまだ自分は強くなれるかなっていう風に思いました」
「選手村の中だけでも結構充実した場所があって。カフェがあったりとか、写真スポットがあったりとか。初めての経験だったので、すごくもう選手村だけでもすごい、1日楽しめるテーマパークみたいな感じではいました。選手村の中で交流とかしたりとか、ゴールボールの中の海外選手の中で連絡を取り合って、色々情報共有して。選手村で合流して、ちょっと会話をしたりっていうのはありました」
◾️新井選手の次の大きな目標は、2年後のロスパラリンピック。
「全体的にやっぱ重量だったりパワーをつけたい。まだまだ足りてないので、そういった面ではやっぱり自分の体重も増やしつつ、そのトレーニングの中での重量を上げていくっていうのは今、目標としています」
◾️ゴールボール女子日本代表は、去年の10月にパキスタンで行われたアジアパシフィック選手権大会で準優勝。またしても決勝で中国に敗れたが、今年行われる世界選手権への出場権を獲得した。
「パキスタンで行われたジャパシフィック選手権大会の方では、中国から点を取ることができたりとか、結構チームの中でも、海外選手に対してどうやったら点が入るのか、どうやったらいい流れが作れるのか。普段の合宿からイメージしながら取り組んできたところもあって、その合宿で練習してきたことがしっかりと大会に出せたっていう面では、10月のパキスタンでの結果はすごく良かったのかなって思います」
◾️これからやってみたいことは?
「ボウリング。やった記憶がなくて、やりたいなって。ピン見えます。多分。結構倒れたら倒れたとは多分わかります」
「まずゴールボールで結果を残さないと。でもあと2大会ぐらいは出たいなとは思ってます。ロスはもちろん出場するんですけど、その先も、そのもっと先も出場できたら出場したいなって思ってます」
◾️新井選手にとって、ゴールボールの魅力とは?
「ゴールボールの魅力は、健常者の方も一緒に、アイシードしたら真っ暗になって見えない状態になるので。見えない中で健常者も視覚障がい者、障がいがあっても一緒にできるっていうのもあって。その中でのコミュニケーションだったり、パラスポーツの楽しさを知ってもらえるっていう部分では、すごくいいのかなっていう風に思います」

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