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2020.08.01

竹内由恵が祖父・清水一行から学んだ人生のメソッド

私の祖父は作家で清水一行といいます。2010年に亡くなりました。

実際に起きた経済事件に関わった実在の人物をモデルに、

企業の実態や事件の内幕を描く作風を確立した人物、とウィキペディアに書いてあります(笑)

私自身はあまり読まなかったんですよね。

代表作の一つ『小説 兜町(しま)』という株式市場のお話、読もうとしたんですけど、

あまり理解できなくて進まなかったんです。

どうですかね、知ってる人は結構知ってると思うんですが、

今の人はあまり分からないんじゃないかなと思います。

昔は本屋さんにいくと、祖父の本がずらっと並んでいて私も誇らしかったんですが、

今は見かけなくなりましたね。現役の時は大忙しで、常に小説を書いていました。

近寄りがたい存在でしたね、祖父なんですけど。

実際厳しい人で、私が幼稚園生の頃だったと思うんですが、

自分のことを「よしえちゃん」って呼んだことがあったんです。周りの子も呼んでいたので。

そうしたら祖父が反応して「自分のことをちゃん付けするなんてみっともない!」と言われて、

それは怖かったですね。それ以来、祖父は怖い人なんだという感情が植え付けられました。

あと、高校一年生の時、それまでは海外に居たんですが、両親の元を離れて、

日本の高校に通うことになって、1年間だけ祖父母の家に住まわせてもらったんです。

高校のクラスメートでディズニーに行こうということになったんです。

でも、門限がすごく厳しくて、5時には帰ってこないといけないと言われていて、

流石に5時に帰る子なんて周りに居ないから、なんとかお願いしたんですが、

祖父は「絶対ダメだ、5時に帰りなさい」と。

私だけパレードを見ずに泣く泣く家路につきました。

そのときはちょっと恨みましたね(笑)

とはいえ、今となっては自分の子供の娘を預かっている

責任感からそう言ったのだなと理解できます。

そんな厳しい祖父だったんですが、あるとき私が夜中眠れなくて居間にいったら、

祖父もいて、二人でボーッとテレビを見ていたんですね。すると突然祖父が話し始めたんです。

まだ駆け出しの売れていない頃、仕事場で原稿を書いていたそうなんです。

ふと窓の外を見ると、男の子が川の近くにいて遊んでいて、母親も近くにいたそうなんですが、

誰も見ていない瞬間、その男の子がポトンと川に落ちてしまったそうなんです。

誰も気づかなくて、祖父だけがみていたそうです。

祖父は慌てて「おーい!男の子が川に落ちたぞー!」と叫んで、自分も助けに行って、

男の子はなんとか一命をとりとめたそうです。

祖父は「この出来事以降、おじいちゃんは売れるようになったんだよ」と言っていました。

そこで話は終わったんですが、恐らく祖父は、この話で何かを伝えたかったと考えると、

人にいいことをするとそれは自分に返ってくるんだよ、

と伝えたかったんじゃないかなと思います。

実際祖父は、困っている人がいると助けているイメージがありました。

思っていても、人にいいことをするって中々出来ないことので、

実際にできた祖父はやはり凄いなぁと思います。

 

Inspiration / Gipsy Kings

 

清水一行が好きだった「鬼平犯科帳」のエンディングテーマです。

祖父は、歳をとってからこのドラマをずっと見ていました。本当に好きだったんだと思います。

天国にいる祖父にこの曲が届いたらいいなぁと思います。

 


 

そんな祖父・清水一行から教えてもらった人生のメソッドは

「人に良いことをするとやがて自分に返ってくる」

祖父は「由恵ちゃん、人に良いことをしなさい、手助けをしななさい」と伝えたくて

男の子を助けた話をしたんだと思います。

中々難しいんですが、常にこの意識は持ちたいなと思います。

 


 

「ライオン・メソッド presents竹内由恵 人生のメソッド

来週は、格闘家・ジェロム・レ・バンナ選手から学んだ「人生のメソッド」です。

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