私は、テレビ朝日でスポーツの番組を担当させていただく機会がたくさんありました。

サッカーW杯、ロンドン五輪、ソチ五輪、フィギュアスケート、甲子園…。

その中でも一番印象に残っているのが、

初めて大型中継番組を担当させてもらった世界水泳上海大会です。

上海に２週間位いて、松岡修造さんと共にスタジオのキャスターを務めたんです。

現地で、私達２人が有名というか、注目されたんですね。

気づけばスタジオのまわりに人だかりができていて、サインとか握手を求められたり、

「中国に好きな選手いますか？」とインタビューされて、

答えた内容が、翌日新聞に載ったりして、

なぜそこまで注目されたのかは謎なんですが、

修造さんに関しては応援の仕方が独特だから注目されたんだと思います。

修造さんは、どんな競技でもその競技での動作を真似しながら応援するんですね。

水泳なら、平泳ぎのレース中ならエア平泳ぎ、それを全力でやりながら応援するんです。

背泳ぎでもちゃんとエア背泳ぎで、後ろ向きで凄いつらそうな姿勢をして応援しているんです。

最初は私もどう反応すればいいか分からなかったんですが、徐々に慣れてきて、

最終的には全然気にならなくなるんですが、初めて見た人はビックリしますよね。

修造さんとしては、恐らく一緒に戦いながら

選手にパワーを送っているんじゃないかな～と思うんですが、目立つんですよね、凄い。

中国だけでなく世界中のカメラがコチラを向いて様子を撮っていました。

修造さんて世界でも有数の応援のプロだなと思いました。

そんな修造さんとは、報道ステーションのスポーツコーナーもご一緒させていただきました。

修造さんのスタジオは、ご本人がアイデアを出されていることが多くて、

ある時、２月ごろ沖縄の海辺から中継をしたんです。

その時伝えたのがスキージャンプの情報だったので、

修造さんがなんとかしてスキージャンプの踏切のポーズを表現して

VTR振りたいとおっしゃっていて。

スタッフは浜辺でそれは難しいんじゃないかと、難しい顔をしていたんですけど、

修造さんの意欲に押されて、最終的には、浜辺にスキー板の絵を描いて、

そこに修造さんが横たわって、それを上からカメラで撮るという演出になったんです。

それは結構上手く行ったとは思うんですが、不運なことに、中継の直前で、

かなり雨が降ってきて砂浜が結構濡れていたんですね。

２月なので結構寒かったんですよね、スタンバイの時間も長かったので、

ずっと修造さんが横たわっているわけです。

あの大きな修造さんが「寒い、つらい」と頑張っているんですね。

それを見て本当に申し訳ないんですが、可笑しくなってしまって、

修造さん、自分を苦しめているな結果的にとなんか可笑しくなっちゃったんですよね。

修造さんとのお仕事はどれも愉快なものばかりですね。

Viva La Vida　／　Coldplay

そんな松岡修造さんから学んだ人生のメソッドは

「周りの人を巻き込んで全力を出し切れ」

松岡修造さんご自身は、もちろん常に全力なんですが、

修造さんて周りの人を巻き込む力が凄いんですよね。

周りの人を「もっともっと！お前ならできる！」と鼓舞していく、

人を鼓舞する天才なんですよね。

そして、人が見たこともない力を出していくのを、

修造さんによって成し遂げられるんですよね。

周りのカメラマンさん、照明さん、音声さんも全力でその作品に立ち向かっていくので

素晴らしいものができあがるんです。

私も修造さんのように人を巻き込んでいい仕事したいなと思うのですが、

あれは真似できません（笑）

「ライオン・メソッド presents竹内由恵 人生のメソッド」

来週は、祖父・清水一行から学んだ「人生のメソッド」です。