あなたは最近、美術館に行きましたか?
-編集長の立川晴の輔です。いやあ~気持ちいい!私今どこにいるかと言うとですね、彫刻の森美術館の中にある森の足湯。足湯に浸かっているんですよ-
-何が気持ちいいってね、風が気持ちいいんです!目の前に箱根の山が広がっていて、深い緑と黄緑が混ざった景色。これが足湯の水面と一体化しているのです。風がやはり森特有と言うか若干ひんやりしている風が、顔に吹き付けているのです。それで足がポカポカでしょ?これ耳を澄ますと川のせせらぎがね…いいですね。これホントに体がほぐれると言いますかいい足湯だな…
いきなり失礼しました。お届けしたのは箱根にあります「彫刻の森美術館」の敷地内にある「森の足湯」を体験した時の様子でした。本当に気持ちよかったです。彫刻の森美術館は、僕今回初めて行ったのです。日本初の野外美術館。今年の8月で開館56年なのです。とっても開放的な雰囲気で僕が行った当日は、家族連れや海外の方も多かったですよ。一日中過ごせる美術館-
-今回はそんな彫刻の森美術館を取材してきました。とにかく広大な屋外展示場に名だたる彫刻家の作品があちらこちらに展示されていて、ピカソの作品319点を順次公開している「ピカソ館」もすごかったです-
-奥へ奥へと歩いて行くと、イタリアのピサの斜塔がまっすぐ立っているような円柱の高い塔がありまして、その作品の名前は「幸せをよぶシンフォニー彫刻」。その塔の中に入るとビックリ!ステンドグラスの世界!まるで万華鏡の中にいるような空間なのです
案内していただいた「彫刻の森美術館」のプロデューサー・福間光宣さんにお話を伺いました-
右:福間光宣さん
晴の輔 すごい空間ですね!ここ、360度ステンドグラスで覆われていて、高さもすごいですね。ビル5階くらいですか?
福間「はい、そうですね。高さ18メートルありまして、このステンドグラスのパネルが360度、全部で480枚埋め込まれています」
晴の輔 全部違うのですね、表情が。
福間「そうなんです」
晴の輔 色も、青・緑・黄色・オレンジ・白とカラフルで、様々な模様ですとか鳩もいます
福間「よくご存じで!楽器を演奏する人、行進している人、車など、いろんなモチーフが隠されています」
晴の輔 人の目にも見えたりしますね。真ん中には螺旋階段があって、まるで龍が昇っていくようです。
福間「はい、18メートルの中心にある螺旋階段を登ると、頂上は展望台になっていて、箱根の山々を望める絶景スポットです。片道96段、往復で192段になりますね」
晴の輔 それでは行ってまいります!
福間「はい、頑張ってください!」
96段の螺旋階段、登りました。頂上は展望台。360度、箱根の山々の景色が広がっていて、最高でした!
-続いて向かったのは、休憩スペース「丸太広場 キトキ」
ここでは、箱根の間伐材を使った丸太に腰掛けながら、アートを楽しむことができます。現在そのスペースでは、イラストレーターで文筆家のキン・シオタニさんの展覧会「無気力爆発 〜キン・シオタニの絵と題名の世界〜」が開催中。ここでも福間さんにお話を伺いました-
晴の輔 こんなに大きな丸太が、テーブルも椅子も全部、木で作られているので「キトキ」?
福間「はい、そうなんです。一本の丸太を半分に切ってテーブルやベンチにしています」
晴の輔 名前の通り『丸太広場』ですね。そして今行われているのが『無気力爆発 〜キン・シオタニの絵と題名の世界〜』。僕はキン・シオタニさんのことをよく知っているのですけど、この会場で見るとまた印象が変わります。
右:キン・シオタニさん
福間「そうですね。彼はイラストレーターとして30年活躍されていて、初期の作品から新作まで、約100点を展示しています」
晴の輔 題名も面白いのですよ!
福間「絵だけでなく題名も一緒になって一つの作品になっています。
晴の輔 題名が「この箱何かに使えそうだと思いとっておく青年」(笑)。
福間「元々詩人を目指されていたこともあって、タイトルにも詩的な個性が表れているんです。キンさん曰く『絵だけだと難解だと思いますので、まずはタイトルを見てください。それでもイメージできる限界がありますから、最後にもう一度絵とタイトルを合わせて見ると、より深く楽しめます』とのことです』」
晴の輔 これは楽しいですね!
福間「『無気力爆発』とは、目的や理由に関係なく、そのとき楽しいと感じたことに夢中になって取り組むことを意味するそうです。キンさんにとっての『無気力爆発』は、まさにそうした姿勢を表しています。絵を見ていると『このときは、こんなことに無気力爆発していたんだな』と感じますし、30年にわたる歴史も伝わってきます」
-絵の題名なのですけど、他にも「三度の飯より歯磨きが好きな青年」「水の量を間違えた青年」なんて題名も。思わずクスッと笑っちゃいます。「無気力爆発 〜キン・シオタニの絵と題名の世界〜」は、8月31日(日)まで開催中しています。楽しい世界ですよ!ぜひ足を運んでみてください。
今日は「四季折々の自然が楽しめる箱根で、無気力なアートが爆発している!?」というトピックスでお届けしました。彫刻の森美術館の特徴は、自然の中を歩きながら、同時にアート作品を心で感じられること。歩くのが楽しくなる美術館です。
振り返ると、足跡じゃなくて“足アート”って感じかな。歩き疲れたら、森の足湯でほっと一息。
そんな箱根の「彫刻の森美術館」に
それでは次回もお会いしましょう。立川晴の輔でした。
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