スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2023.07.14

2023年7月10日(月)

“冷たい食べ物”の代表、『かき氷』についてです。

 

■今週(7/10~7/14)のテーマ:『かき氷』

 

7/10(月)  『かき氷の歴史』

 

今でこそかき氷は季節に関係なく、1年中食べることができますが、

古くから“夏の風物詩”とされています。

 

紀元前の時代から、氷は“食べ物の保存用”、

さらに“食用”として利用されてきたそうです。

 

そんな氷を細かく削って食べるかき氷ですが、平安時代に

清少納言さんが書かれた随筆『枕草子』に、かき氷とされるものが

登場しているそうです。

そこには『あてなるもの(上品なもの)』として、

『削った氷に“甘葛(あまづら)”と呼ばれる植物から作られる

甘味料をかけたもの』を挙げています。

 

この当時、冬になると、山などから天然の氷を運んできて、

『氷室(ひむろ)』と呼ばれるところに保管していました。

 

その氷を夏になると都まで運ぶという、とても貴重なものでした。

また当時、甘葛やハチミツ、水あめといった甘味料も

高貴な身分の人しかクチにすることができない、貴重な食材でした。

 

ですから、“削った氷に甘味料をかけたもの”というのは、

貴族の中でも限られた人だけが食べることができた、

まさに『あてなるもの』だったそうです。

 

【感想】

暑~い夏、氷を見ただけでも涼しい気持ちになり、

クチに入れると体温が下がり、一気に涼しくしてくれる

とてもおいしいスイーツですよネ。

 

昔は貴族の中でも、ごく一部の人しかクチにできなかったんですネ。

今は私たち一般の人でも、手軽にかき氷が食べられて幸せですよネ。

かき氷はまさに夢がある、夏の食べ物の代表ですネ。

 

 

7/11(火) 『かき氷の豆知識①』

 

古くから“夏の暑い時期に氷を食べる”という習慣はありましたが、

天然の氷を運び出して作るかき氷は、とっても高価なもので、

食べることができたのは、ごく限られた人だけでした。

 

そんなかき氷が庶民の間でも広まるようになったのは、

時代が明治以降になってからです。

氷を人工的に作る技術が発達し、さらに“氷を刃で削っていく機械”、

『氷削機(ひょうさくき)』が誕生したことで、やがてかき氷は

身近な存在となっていきます。

 

この機械ですが、氷を刃で固定して、ハンドルをグルグル回しながら

削っていくもので、写真を見てみますと、

今でも使われているかき氷機と、ほとんど変わらない仕組みです。

 

それでも昭和の戦後の頃まで、“かき氷はお店で食べるもの”という

イメージでしたが、その後、電気冷蔵庫が普及するようになると、

ご家庭でも手軽に作れるかき氷機が次々と誕生していきます。

 

さらに、お子さんでも安心してかき氷が作れるように、

安全性に考慮し、見た目も可愛いかき氷機が次々と登場します。

例えば、1975年に『アサヒ玩具』さんから発売された

『氷かき ぺんぎんちゃん』。

ペンギンの形をしていて、胸のところからかき氷が出てきます。

 

他にも、1978年に『タイガー魔法瓶』さんから発売された『きょろちゃん』。

こちらはクマの形をしていて、ハンドルの回転に合わせて、

お目目がキョロキョロと愛らしく動いて、氷を削っていきます。

 

【感想】

『ぺんぎんちゃん』とか、『きょろちゃん』、とか

本当になつかしいですネ。

これ、いとこの家にあって、よくごちそうになりました。

 

私の家にも、もっとシンプルなものがあって、

おばあちゃんがよく食べていた記憶です。

イチゴシロップとかレモンシロップとか、ブルーハワイとか。

作るのも楽しいし、かき氷機、今年買ってみようかな。

 

 

7/12(水)  『かき氷の豆知識②』

 

同じかき氷でも、“ガリガリ・ザクザクした食感のもの”と

専門店のかき氷のように“ふわふわしたもの”がありますよネ。

“ガリガリ・ザクザクのかき氷”の場合、氷の粒が大きいのに対して

“ふわふわかき氷”の場合、氷が薄く削られています。

まるで鰹節のように薄く削ることで、クチに入れた瞬間、

すぐに溶けて、ふわふわした食感になるそうなんですネ。

 

そんな“ふわふわかき氷”ですが、今は“ふわふわかき氷機”というのが

いくつも登場していて、ご家庭でも手軽に作れるようになりました。

 

それがなくても、“ふわふわかき氷”を作るためのポイントというのが

あるそうなんですネ。

例えば、『空気などの不純物を含まない、キレイな透明な氷を使うこと』。

そのためにも、『冷凍庫で氷を作る際には“柔らかいお水”軟水の

ミネラルウォーターを使うと良い』そうです。

 

そして、冷凍庫の温度は天然の氷が“凍る温度”よりも

一般的にはだいぶ低いそうなんですネ。

・・・かといって、そのためだけに冷凍庫の設定温度を

変えるわけにもいきませんので、その場合、

『製氷カップに、乾いたタオルを巻きつけて冷やす』と良いそうなんです。

 

そうすることで、冷凍庫でもゆっくりと凍っていくため、

透明度の高い氷を作ることができて、削った時に

より“ふわふわ”になるそうです。

 

また氷は冷凍庫から出してからすぐに削らず、

少し置いて、表面を溶かしてから削ると良いそうです。

 

【感想】

なるほど。

柔らかい軟水のミネラルウォーターで、

氷を作るカップに乾いたタオルを巻きつけて、

少し溶かしてから削る・・・。

この3つのポイントが大切ですネ。

ぜひ皆さんもやってみてはいかがでしょうか。。

 

 

7/13(木)  『かき氷の豆知識③』

 

昭和の戦前まで、“かき氷にかけるもの”といえば、

お砂糖かお砂糖の蜜、もしくは小豆の餡というのが、

定番メニューだったそうです。

ちなみに、お砂糖をかけたものは『雪』、

お砂糖の蜜をかけたものは『みぞれ』、

そして、小豆の餡をのせたものは『金時』という名前があります。

 

その後、戦後になると、“かき氷専用シロップ”が登場します。

その中でも昭和40年代、電気冷蔵庫の普及とともに、

“かき氷ブーム”が起き、それをキッカケに広く認知されたのが

明治屋さんの『マイシロップ』です。

・・・確かに私も子どもの頃、大変お世話になりました。

特に好きだったシロップはイチゴ、レモン、ブルーハワイだったかな。

 

そして今では、かき氷のバリエーションはとっても豊富で、

見た目にも“インスタ映え”するものがいくつもありますよネ。

また鹿児島県の『しろくま』のように、郷土名物になっている

かき氷もあります。

 

そんな中、山形県の山辺町(やまのべまち)には、

『すだまり氷』というかき氷があります。

『すだまり』とは『酢醬油』のことで、いちごシロップなどのかき氷に

酢だまりをかけたものが、『すだまり氷』なんだそうですネ。

酢醤油をかけることで、後味サッパリのかき氷になるそうです。

 

この地域では、明治の終わり頃から食べられてきた

伝統の味なんだそうですよ。

 

【感想】

酢醤油、想像すると“甘酸っぱいスモモ”のような感じになるんですかネ。

私の祖母は、梅酒をかけて食べるのが好きでしたネ。

とっても美味しそうに食べているのを、横で見ていた記憶があります。

いろんな食べ方、全国にありそうですネ。

 

 

7/14(金)  『かき氷の雑学』

 

7月25日は『かき氷の日』です。

これは『一般社団法人 日本かき氷協会』さんが定めたもので、

“この日は『日本かき氷協会』に参加している、かき氷店に行って

かき氷を食べましょう!“と呼びかけているそうです。

 

7月25日が『かき氷の日』となった由来ですが、

古くからかき氷は俳句などでは、『夏氷(なつごおり)』と呼ばれ、

夏の季語にもなっているそうです。

 

そこで数字の『7』、『2』、『5』を、『な(7)つ(2)ご(5)おり』と読む語呂合わせ。

さらに1933年(昭和8年)のこの日、山形県山形市で

“当時の日本の最高気温”『40.8℃』を記録したことにちなんで、

“かき氷を食べるのにふさわしい日”ということで、

7月25日が『かき氷の日』に選ばれたそうです。

 

ちなみに、かき氷屋さんに『氷』と書かれた旗がありますよネ。

この旗のことを『氷旗(こおりばた)』といいます。

明治時代、氷が一般的に発売されるようになりましたが、中には

“衛生的に問題がある粗悪な氷”というのもあったそうなんですネ。

 

そこで検査をやって、それに合格した業者さんには

“営業許可の記”として、旗を掲げることが義務付けられたそうなんです。

当時は『氷』の文字の他に、『氷の生産地』などが書かれていて、

これが現在の『氷旗』のルーツだそうです。

 

【感想】

この氷旗のデザイン、ホントに素敵。大好きです。

あの旗がハタハタと風に揺れていると、

夏を感じますしネ。

暑い夏、かき氷を食べて、少しでも涼やかに過ごしましょうネ。

 

【今週の感想】

厳しい暑さが続く中、かき氷の冷たさが身に染みますネ。

昔はとても貴重だった氷を、今は手軽に食べることができて、

本当に幸せです。

 

かき氷の中には、“高級スイーツ”と呼ばれるくらい、

見た目も食材も、お値段も(汗)豪華なかき氷ってありますよネ。

ふわふわでとっても美味しいですが、子どもの頃によく食べた

ガリガリのかき氷もなつかしく感じます。

 

かき氷には皆さん、いろいろな想い出があるんじゃないでしょうか。

 

 

【お知らせ① 次週(7/17~)からのテーマ】

“夏だけでなく、1年中、泳ぐことができるところ”

『プール』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/