日本にはいくつものお芋の種類がありますが、その中から
『サツマイモ』についてです。
■今週(2/20~2/24)のテーマ:『サツマイモ』
2/20(月) 『サツマイモの豆知識①』
サツマイモは『ヒルガオ科』の植物です。
メキシコを中心とする中央アメリカから南アメリカが原産地で、
紀元前の頃から作られていたことが分かっています。
15世紀の終わり頃、探検家のコロンブスさんがアメリカから持ち帰り、
その後、アフリカやインド、東南アジアへと広まったといわれています。
日本には17世紀頃、中国から琉球(現在の沖縄県)を経由して、
薩摩(現在の鹿児島)に伝わったとされています。
そのため“薩摩の芋”で『薩摩芋』と呼ばれるようになりました。
他にもサツマイモには、いろいろな呼び方があります。
例えば、中国で“甘い藷(いも)”を意味する『甘藷(かんしょ)』、
“中国から伝わってきた芋”の意味で『唐芋(からいも)』、
沖縄を経由して伝わって来たので、
『琉球藷(りゅうきゅういも)』という呼び方があるそうです。
そんなサツマイモの都道府県別の収穫量ですが、
2021年(令和3年)のデータによりますと、
一番多いのが鹿児島県で、その次が茨城県です。
割合にすると、どちらも同じ28%ですが、
ほんの少しだけ鹿児島のほうが多いそうなんですネ。
いずれにしても、鹿児島と茨城で全体の半分以上を占めています。
以下、千葉県が13%、宮崎県が11%と続きます。
【感想】
茨城のお芋、美味しいですよ。
冬はなんといっても、干し芋や焼き芋の人気が
年々上がっていますネ。
戦中派の方たちは食べ過ぎたせいか、
“サツマイモはもう食べたくない”とおっしゃいますが、
昔よりもはるかにおいしくなっていますよネ。
私、いつも干し芋を持ち歩いて、小腹対策にしていますが、
かなりお腹が満たされますし、オススメのおやつです
2/21(火) 『サツマイモの豆知識②』
サツマイモの普及に努めた方に、
学者の青木昆陽さんがいらっしゃいます。
18世紀の半ば頃、天候の不順による大変な飢饉で作物が育たず、
食糧不足でたくさんの人が亡くなりました。
そんな中、昆陽さんは当時『甘藷(かんしょ)』と呼ばれていたサツマイモが、
痩せた土地でも十分に育ち、しかも簡単に増やせて
たくさん採れることを発見し、幕府に報告しました。
それを受けて、時の徳川八代将軍・吉宗公は早速、
昆陽さんに、サツマイモを育てるように命じました。
そこで昆陽さんは、サツマイモの栽培に必要な種芋を
薩摩藩(現在の鹿児島県)から取り寄せて、栽培を始めました。
最初はなかなか上手くいかなかったそうですが、
それでも苦労を重ねた結果、二度目に成功したそうです。
そして収穫されたサツマイモは、種芋として各地に配られて、
栽培が行われるようになりました。
そのお陰で、飢饉に苦しむ農民の皆さんを救うことができ、
その功績から昆陽さんは、『甘藷先生』と
呼ばれるようになりました。
その後も何度か大きな飢饉に見舞われましたが、
サツマイモによって多くの人が救われたそうです。
【感想】
九州に行った時、食糧難のご時世に長期保存できる、
サツマイモが原料の『かんころもち』ができた・・・というお話を伺って、
“なんてサツマイモって、ありがたい食材なんだろう”と思いました。
サツマイモって主食にもなるし、今ではスイーツにもなって、
本当に素晴らしい食材ですよネ。
私もサツマイモ、大好きです。
2/22(水) 『サツマイモの豆知識③』
古くから“サツマイモの産地”として知られているところに、
埼玉県川越市があります。
川越のサツマイモは『川越いも』と呼ばれていて、江戸時代から
品質の良さで人気となっています。
そんな川越いもの保存運動に取り組んでいる
『川越いも友の会』という会があります。
この会の会長をされているのは、ベーリ・ドゥエルさんという、
アメリカ人の方です。
ドゥエルさんは1973年(昭和48年)、23歳の時、姉妹校で
川越にキャンパスがある、現在の東京国際大学に短期留学しました。
その際、ホームステイ先でおやつに出してくれたのがサツマイモで、
それがとっても美味しくて、好きになったそうです。
でも・・・それ以上に好きになったのが、ホームステイ先の娘さんで、
その後、その娘さんと結婚されたそうです。
そして川越に住むようになったドゥエルさんですが、当時は
あまり良くない意味で、“川越って、イモの街ですよネ”って
言われたそうなんです。
“こんな美味しいものをどうして?”と思ったドゥエルさんは、
サツマイモの研究を始めました。
そして同時に、サツマイモを使った街おこしを始め、
1984年に発起人となって、『川越いも友の会』を発足しました。
そして、様々な活動を通じて、川越いものイメージアップとPRに
取り組まれていらっしゃいます。
【感想】
川越といえば、“小江戸”とか“小京都”と呼ばれて、
観光客に人気の素敵な街ですよネ。
そして、この『川越いも』のおいしいこと!
ドゥエルさんのおかげで、川越という街の素敵さが、
世間に広がっていったんですネ。
2/23(木) 『サツマイモの雑学』
サツマイモは昔から『栗よりうまい十三里』と
呼ばれているそうです。
“十三里の里”とは距離を表す単位のことで、
“一里”は約4キロです。
サツマイモが『十三里』と呼ばれるようになった由来には、
諸説あります。
その1つが、『江戸の焼き芋屋さんが名づけたとする説』です。
看板に『十三里』と書いてあったそうですが、その理由が
“栗”を『九里』、“栗より”の“より”を『四里』。
そして、『九』と『四』を足すと『十三』なので、
“栗より美味しいですよ”という意味で、『十三里』としたそうです。
つまり“江戸っ子のシャレ”なんですが、
これが受けて、焼き芋が大変な人気になったそうです。
他にも、古くから“サツマイモの産地”として知られている、
埼玉県川越市が、江戸から十三里・約52キロの所にあるため、
サツマイモのことを『十三里』と呼ぶようになったという
説もあるそうです。
川越いもの保存運動に取り組む『川越いも友の会』では、
この『十三里』にちなんで、1987年(昭和62年)に、
10月13日を『さつまいもの日』と定めました。
10月なのは、サツマイモの旬にあたるからだそうです。
【感想】
10月13日、『さつまいもの日』だったんですかぁ。
栗もサツマイモもカボチャも大好きな私としては、
う~ん、どれが一番おいしいかっていうのは、甲乙つけがたいですが・・・
でも、やっぱり『栗より甘い十三里』。
私はいつもバックの中に干し芋を隠し持っていることから、
サツマイモが一番好きなのかなぁと思います。
皆さん、サツマイモはお好きでしょうか?
2/24(金) 『サツマイモの栄養』
サツマイモには、食物繊維が豊富に含まれています。
サツマイモを切った時、白い液体が浮き出てきますが、
これは『ヤラピン』という成分です。
このヤラピンには整腸作用があるとされていて、
サツマイモに含まれる食物繊維との相乗効果で、
整腸作用と便秘予防に効果が期待できます。
イモ類の中でもサツマイモは、ビタミンCが豊富に含まれています。
ビタミンCは日焼けを防いだり、病気やストレスに対する抵抗力を
高めてくれるといわれています。
一般的にビタミンCは、熱を加えると壊れやすいのですが、
サツマイモのビタミンCは、デンプンで保護されているので、
“熱を加えても壊れにくい”といった特徴があります。
他にも、身体に不可欠なミネラルのひとつで、
血圧を正常に保つ効果があるといわれている『カリウム』も
豊富に含まれています。
カリウムには、ナトリウム・塩分を体の外に出す働きがあるため、
塩分の摂りすぎを防いでくれるといわれています。
サツマイモの中には、断面が紫色した紫芋があります。
この紫色は『アントシアニン』という色素によるもので、
強い抗酸化作用があり、動脈硬化や老化の予防が期待されています。
【感想】
サツマイモの栄養価、いろいろあってありがたいですネ。
ヤラピン、ビタミンC、カリウム、アントシアニン・・・
気になる栄養素がたくさん含まれていて、
年配の方からお子さんまで、食べて安心な食べものですネ。
皆さんもサツマイモ、どんどん食べましょう!
【今週の感想】
今週は私がいかに、サツマイモを愛しているか
お分かりいただけたかと思います(笑)
サツマイモって、焼き芋にしても干し芋にしても、
天ぷらにしてもサツマイモご飯にしても、
さらにスイートポテトのように、スイーツにしてもおいしいですよネ。
それでいて栄養も豊富!言うことないです(笑)
今の時代、当たり前のようにサツマイモをいただけるのも、
青木昆陽さんを始めとする、多くの方々の努力によるものなんですよネ。
改めて感謝しながら、サツマイモをいただきたいと思います。
【お知らせ① 次週(2/27~)からのテーマ】
山などを歩いていて、見かけるもの・・・『滝』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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