スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2023.02.17

2023年2月13日(月)

“1年365日、24時間、いつでも手軽にモノが買えるもの”

『自動販売機』についてです。

 

■今週(2/13~2/17)のテーマ:『自動販売機』

 

2/13(月)  『自販機の歴史』

 

“世界で最も古い自販機”は2000年以上前、

古代エジプトの科学者・ヘロンさんが発明した

“聖なる水・聖水”の自販機といわれています。

 

これは『テコの原理』を使ったもので、コインを入れるとその重みで

中にある受け皿が傾いて、その傾きが元に戻るまで栓が開いて

水が出てくる仕組みでした。

この自販機はエジプトの寺院で、水を売るために使われていたと

いわれています。

 

そして現在のような自販機が登場したのは、1800年代後半、

産業革命後のイギリスです。

飲み物やお菓子、食品、チケット、タバコなどに実用化され、

自販機の基本的な技術もこの頃に開発されたそうです。

 

日本に自販機が伝わったのは、明治時代になってからです。

1876年(明治9年)、東京・上野公園に、

お金を入れると体重を測ることができる『自動体重測定機』が設置され、

日本の自販機の歴史が始まりました。

 

そして1888年には、発明家の俵谷高七さんが

『タバコの自販機』を開発し、特許を取りましたが、

実用化はされなかったそうなんです。

それでもこれが、“日本で最初の自販機”といわれています。

 

【感想】

 

そんな昔に自販機のルーツって、あったんですネ。

体重を測るのに、お金がかかるんですネ。

ヘロンさんの発明、今となっては“ふんふんふん”と思いますが、

当時は“うわ~”ってビックリされたでしょうネ。

日本の初めては体重測定器なんですネ。

 

 

2/14(火) 『日本の自販機の歴史①』

 

1890年(明治23年)、『お酒の自販機』が誕生しました。

これはお金を入れると、正面に付いている蛇口から

1合分のお酒を注ぐことができる・・・というもので、

“実用化された日本の自販機の第1号”でもあるそうです。

 

“今でも残っている、日本で一番古い自販機”は、

『タバコの自販機』の開発で特許を取った、

発明家の俵谷高七さんが1904年に作られた

『自働郵便切手葉書売下機』です。

これは切手とハガキの販売、さらに郵便ポストの3つの機能が

1つになった、アイデア製品でした。

 

その後、1924年(大正13年)には、

発明家の中山小一郎さんが、

『袋入りのお菓子の自販機』を開発しましたが、

これが日本で初めて全国的に普及した自販機だそうです。

 

そして1931年(昭和6年)、現在の『江崎グリコ』さんの創業者、

江崎利一さんが、『キャラメルの自販機』を開発しました。

お金を入れるとキャラメルの他に、映像と音楽が流れ、

子ども達の間で大人気だったそうです。

 

時代は戦後になり、昭和30年代になると、

お菓子メーカー『ハリス』さんが、日本で初めての

『チューイングガム専用の自販機』を開発しました。

そして、自販機による清涼飲料の販売が始まったのも、

この頃からです。

 

【感想】

当時の自販機の写真を見ますと、

お酒の自販機は昔のタンスみたいです。

お金の入口とお酒の出口が付いていて、

なんか素敵ですネ。

 

郵便の自販機もアンティーク感。

とっても自販機には見えません。

こういう歴史を経て、自販機は今の姿になったんですネ。

 

 

2/15(水)  『日本の自販機の歴史②』

 

1961年(昭和36年)、『噴水型ジュース自販機』が誕生しました。

お金を入れると、紙コップに一定量のジュースが出てくるというもので、

自販機の上のガラスのボトルの中で、オレンジジュースが

噴水のように上がっている様子が評判となり、大ヒットしました。

 

翌1962年、アメリカの『コカ・コーラ』さんが、

『瓶入りのコーラの自販機』を全国に880台設置しました。

これが日本で初めての“瓶入り飲料”の自販機で、

その場で開けられるように、栓抜きが付いていました。

 

その後、清涼飲料水の自販機は瓶が主流になりましたが、

瓶は重いですし、割れる可能性があります。

そういった点を考慮して、1970年には『コカ・コーラ』さんが

『缶入りコーラの自販機』を導入しました。

これをキッカケに自販機は、徐々に瓶から缶へと変わっていきました。

 

そして『カップ式のインスタントコーヒー自販機』が登場し、

ここからコーヒーの自販機の歴史が始まりました。

この自販機ですが、『ブラック』、『砂糖入り』、『ミルクと砂糖入り』の他に

『ココア』が選べたそうです。

 

1970年代になると、様々な自販機が登場しています。

例えば、『カップヌードル用のお湯の出る自販機』です。

“買ったその場で熱いお湯を注いで、カップヌードルが食べられる”と

話題を呼び、1年間で全国に2万台が設置されたそうです。

 

このように時代と共に、自販機はどんどん進化していきました。

 

【感想】

 

このカップヌードルの自販機、懐かしい~!

昔、食べました。

たぶん今もありますよネ?形は変わりましたけど。

 

私の実家もお店をやっていたので、

自販機が置いてあったんですが、

自販機の歴史っておもしろいですネ。

 

 

2/16(木)  『自販機の豆知識①』

 

日本で自販機が大きく飛躍した理由として、『治安の良さ』の他に、

『新しいお金・硬貨の登場』があるそうです。

1967年(昭和42年)、新しい100円硬貨と50円硬貨が登場し、

たくさんの硬貨が流通するようになりました。

それと共に、自販機もどんどん作られるようになったそうです。

 

“日本が世界に誇る自販機の技術”に、

『1台で温かい飲み物と冷たい飲み物が提供できる』というのがあります。

これは当時の『ポッカレモン』、

現在の『ポッカサッポロフード&ビバレッジ』さんの創業者、

谷田利景さんのアイデアによるものです。

 

ある冬のこと。

谷田さんが高速道路のサービスエリアに立ち寄った際、

ホットコーヒーを飲もうとしたところ、

行列で30分もかかったそうなんです。

“温かい飲み物をクルマの中で飲めたら、並ぶ必要もないのになぁ・・・”

そう思いながら周りを見ると、寒さに耐えながら瓶入りの飲み物を

クチにしているドライバーさんがたくさんいたそうです。

 

その瞬間、谷田さんは“夏は冷やして、冬は温めて飲める

缶入りコーヒー“を思いつきました。

そして5年もの歳月をかけて、開発に乗り出した結果、1973年に

世界で初めての『冷たい・温かいを切り替えられる自販機』の開発に

成功しました。

 

その後、1台で冷たい飲み物も温かい飲み物も買うことができる

自販機が誕生し、今では私たちの生活に根付いています。

 

【感想】

谷田さん、ありがとうございます。

こういう立派な先人のおかげで、

私たちは夏は冷たく、冬は温かい飲み物が

手軽にいただくことができているんですネ。

 

日本は治安が良かったから定着した自販機。

いつまでも治安の良い国であってほしいな・・・って願います。

 

 

2/17(金)  『自販機の豆知識②』

 

屋外に置かれている多くの自販機には、置いてある場所を示す

『住所表示ステッカー』というのが貼ってあります。

これは知らない場所で事故や事件、火事などに遭遇した時、

携帯電話で110 番や 119 番に連絡する際に、

場所を伝えるために貼ってあるそうです。

 

また道に迷ってしまって、自分が今どこにいるのか?

知りたい時にも、この自販機のステッカーが役に立っているそうです。

 

他にも自販機の中には、社会への貢献のために

様々な機能を備えたものがあります。

例えば、”街の安心・安全”のために、防犯カメラが設置された自販機。

 

災害が発生した時、警報や避難指示、ニュースといった情報を

すぐにお知らせできるように、電光表示板が付いている自販機。

 

災害によって停電した時、非常用のバッテリーによって

必要な電力を供給して、飲み物を提供できる自販機・・・などです。

 

また災害時、『無料で飲み物を提供できる機能』が付いた

自販機もあります。

実際、2007年(平成19年)の石川県・能登半島地震や

2011年の東日本大震災の時、たくさんの被災者の方々が、

この自販機を利用されたそうです。

 

さらに、心臓の病気で倒れた人の命を救うための装置『AED』を

備えた自販機もあります。

 

【感想】

すご~い!自販機。

24時間働いているうえに、

私たちのためにいろいろ役に立ってくれいるんですネ。

 

『住所表示ステッカー』など知らなかったので、

ちょっと見つけてきたいと思います。

自販機のありがたさが、さらにつのる1週間でした。

 

 

【今週の感想】

今回、自販機のことをお伝えしましたが、

これはほんの一部です。

 

リスナーの方からも“うどんやハンバーガーの自販機の話は出るかな?”、

“雑誌の自販機もあったよ”、“キャッシュレスの自販機って、いつ頃から?”などなど、

いろいろご意見もいただきましたが、ご紹介できずに申し訳ありません。

またいつか機会を設けて、自販機の続きをお伝えできたら・・・と思います。

 

本当に自販機と自販機を発明・開発されたには、感謝しかないですネ。

 

 

【お知らせ① 次週(2/20~)からのテーマ】

 

日本にはいくつものお芋の種類がありますが、その中から

『サツマイモ』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/