スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2022.06.17

2022年6月13日(月)

モノの取引の時に必要な『お金』についてです。

 

■今週(6/13~6/17)のテーマ:『お金』

 

6/13(月)  『お金の成り立ち』

 

はるか昔の時代、人々は自給自足の生活をしていました。

やがて“自分が欲しいモノ”と“相手の方が持っているモノ”を交換する

『物々交換』が行われるようになりました。

それによって生活の幅が広がっていきましたが、その一方で、

いろいろ不都合が生じてきました。

 

まず物々交換の場合、交換する相手がいないと成立しませんので、

その方を探すのに時間と手間がかかります。

次に見つかったとしても、その方が必ず交換に応じてくれるとは

限りません。

 

例えばお魚が欲しくて、お魚を持っている人に

“このリンゴ1個と交換してください”とお願いしたところ、

“リンゴ1個じゃイヤだな。10個ならイイよ”って言われたら

成立しませんよネ。

 

また、無事に物々交換が成立しても、お魚のような生モノの場合、

長い間、保管ができませんよネ。

さらに交換したモノが、例えば丸太のように大きくて重かったりすると

運ぶのが大変です。

 

こうしたデメリットを解消するために、貝殻や石といった

“持ち運びが楽で、品質が変わらないもの”と“欲しいモノ”を

交換する仕組みが生まれていきました。

 

この仕組みが『お金の始まり』で、その後、貝殻や石に代わって、

金や銀、銅といった“金属のかたまり”が使われ、

さらに数えやすいように、コインが作られるようになりました。

 

 

当たり前のように日々使っているお金の始まり、興味ありますよネ。

 

 

6/14(火)  『お金の働き』

 

はるか昔、欲しいモノは物々交換で手に入れていましたが、

やがて不公平とか不便が生じるようになりました。

そこで“誰とでも交換ができて、

価値が変わらないものがあればイイのになぁ・・・”と

考えるようになったそうなんですネ。

そして、“貝殻や石をモノの交換の時に使ってみたらどうだろう?“と

思いついたのだそうです。

 

同時に、『貝殻ひとつで、リンゴ1個と交換できます』、

『貝殻2つで、お魚1匹と交換できます』、

『貝殻4つで、牧草と交換できます』といったように、

“交換する時の目安”を決めました。

これによって、交換がスムーズにできるようになったんです。

 

この目安にあてはめますと、“お魚を2匹持っている人”は

“貝殻4つ”と交換することができて、その“4つの貝殻”は

牧草と交換することができます。

このように貝殻の枚数によって、交換できるモノが変わってきますが、

これって“モノの価値をはかれる”ということなんです。

 

さらに交換の時に余った貝殻、使わなかった貝殻は腐ったりする

心配がないので、次に使う時までためておくことができます。

また、しまっておいても価値は変わりませんよネ。

 

この場合の貝殻の役割を果たしているのが、今のお金なんです。

“お金=モノを買うためのもの”というイメージをお持ちの方、

いらっしゃるかと思いますが、実はそれ以外にも

こういった働きをしてくれているんですネ。

 

 

お金はモノを買うためだけでなく、

“モノの価値を知る・はかるもの”としての存在でもあるんですネ。

人によって欲しいものって違うから、

“貝殻4個も出して、それはいらないよ”とか

“4個でこれが手に入るなんてお得よね”とか

そこに“高い”とか“安い”という判断がついてくるんですネ。

 

 

6/15(水)  『お金の豆知識』

 

今から約3000年前、中国で『宝貝(たからがい)』が、

お金の代わりに使われていたそうです。

そしてこれが“お金の始まり”と考えられています。

 

こうしたことから、お金や経済に関係する漢字、

例えば『財産』の『財』、『貯金』の『貯』、『硬貨』や『貨幣』の『貨』

『貸す』、『買う』といった漢字には、『貝』という字が付いています。

 

その後、金貨が作られるようになりますが、最初に作られたのは

紀元前7世紀から6世紀頃、現在のトルコ西部にあった

リディア王国の金貨といわれています。

その一方で、それよりももっと前、

紀元前11世紀の中国という説もあるそうです。

 

日本では長い間、708年に発行された

『和同開珎(わどうかいちん・わどうかいほう)』が

“日本最初の貨幣”といわれていました。

 

ところが、1998年(平成10年)の遺跡の発掘調査の結果、

『富本銭(ふほんせん)』という通貨が、

7世紀後半に作られたことが分かりました。

『富本』とは“国や民を豊かにするもの”という意味だそうです。

 

この富本銭が作られた理由ですが、

“都を造るための貨幣として流通させるため“とする説や、

“おまじないに使うため”という説があるそうです。

 

 

確かにお金にまつわる漢字には、『貝』という字が入っているんですネ。

それはこういうことだったんですネ。

富本銭、国や民を幸せにするものとして誕生したお金。

私たちもその心でお金を手にして、そして使っていきたいですネ。

 

 

6/16(木)  『日本のお金』

 

私たちが日頃、『お金』と呼んでいるものは『通貨』のことです。

通貨には『紙幣(お札)』と『貨幣(硬貨)』の2つがあります。

 

紙幣の正式な名前は『日本銀行券(にっぽんぎんこうけん)』で、

国立印刷局で印刷されて、日本銀行から発行されます。

こうして初めて紙幣は、“お金”として使うことができるようになります。

 

同じ“お金”でも、10円玉や500円玉といった貨幣は

造幣局でつくられていて、こちらは政府が発行しています。

これは法律で『貨幣の製造や発行は政府が行うこと』

『政府は貨幣の製造に関する事務を造幣局に行わせること』と

定められているからだそうです。

 

政府から発行された貨幣は日本銀行に運ばれて、

そこから世の中に出回っていきます。

 

お金に紙幣と貨幣がある理由ですが、

紙幣は軽くて持ち運びに便利ですが、使っているうちに

破れたり汚れたりします。

そのため寿命が短いんですネ。

 

それに対して貨幣は金属で作られています。

量が増えると重くて、持ち運ぶのに大変ではありますが、

それでも紙幣に比べて丈夫で長く使えます。

 

このように紙幣と貨幣は、それぞれの優れた特徴で

足りない部分を補い合いながら、私たちの暮らしを

支えているのだそうです。

 

 

お札と硬貨は造られている場所が違うんですネ。

そんなことも知らなかったです。

私は“穴の開いた硬貨”が好きで、五円玉とか五十円玉がお釣りでくると、

嬉しくなるタイプなんですネ。

また五百円玉貯金をしていた時は、

持ち運びが不可能なくらいの重さになったことがあります。

お札と貨幣、それぞれ役割があるんですネ。

 

 

6/17(金)  『貨幣の疑問』

 

貨幣(硬貨)はすべて丸い形をしていますよネ。

これは『四角形に比べて、使う時に便利』、

『角(かど)がないので、摩擦によってすり減ることが少ない』、

『大量生産する際、都合がイイ』といった理由から、

明治政府がこの形に定めたそうです。

 

同じ貨幣でも五円玉や五十円玉には、穴が開いていますよネ。

これは十円玉や百円玉といった、他の貨幣との違いが簡単に

分かるようにするためと、偽造防止などの理由からだそうです。

 

でも昭和23年に初めて発行された五円玉や

昭和30年に初めて発行された五十円玉も、

どちらも穴が開いていないんです。

写真を見ましたが、このお金、見たことないんですネ。貴重です。

五円玉とか五十円玉のイメージが全然違います。

 

それから時々、ギザがある十円玉って見かけること、ありませんか?

“ギザ10”なんて呼ばれていますが、

これは昭和26年から昭和33年に発行されたものです

 

このギザですが、現在は『他の貨幣との区別』、

そして『偽造防止』のために付けられているそうですが、

偽造防止のため“ギザの数”は公表していないそうです。

 

ちなみに、去年11月に発行された新しい五百円玉には、

世界で初めてという“一部だけ異なる形状のギザ”が

入っているそうです。

 

 

ギザギザが入っている十円玉、めったに見ませんが、

子どもの頃はよく見た記憶があります。

五百円玉も新しくなったんですネ。

自分も人も幸せにする使い方、していきたいものですネ。

 

 

■今週の感想 

 

お金は私たちの生活に欠かせないものの1つですが、

“お金って何?”って聞かれたら、

上手く答えるのって難しいですよネ。

今回、お金の成り立ちを知ることができて、

勉強になりました。

 

お金って確かに少しでも多くあったほうがイイですが、

あればあったで、その人の生活だけでなく人格まで

変えてしまうことがありますから、

お金におぼれないようにしていきたいですネ。

 

 

 

【お知らせ① 次週(6/20~)からのテーマ】

 

健康のためには絶対に欠かすことができない、『睡眠』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/