スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2022.05.06

2022年5月2日(月)

そもそも一体どんな日なのでしょうか?『こどもの日』についてです。

 

■今週(5/2~5/6)のテーマ:『こどもの日』

 

5/2(月)  『こどもの日とは』

 

『こどもの日』は、『こどもの人格を重んじ、

こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日』です。

1948年(昭和23年)に定められました。

 

『こどもの日』が5月5日になった理由ですが、

もともとこの日は、5つある節句『五節句』の1つ、

『端午の節句』にあたります。

 

それでも『こどもの日』をいつにするか決める時、

5月5日を希望する声が多かったため、

最終的にこの日に決まったそうです。

 

『こどもの日』は“こどものための祝日”というイメージをお持ちの方、

いらっしゃるかと思います。

でも実際は“お子さんの成長を喜び、幸せを願う”とともに、

“産んでくれたお母さんに感謝する日”でもあるんですって。

 

『こどもの日』が誕生した1948年といえば、戦後まだ間もない頃で、

戦争の傷跡からの復興の真っ最中でした。

そんな状況でしたので、今以上に出産はお母さんにとって

命がけのものだったんですネ。

 

そうやって産んでくれたお母さんへの感謝の気持ちを込めて、

『こどもの日』の説明には『母に感謝する日』という言葉が

載せられた・・・と考えられています。

 

 

私は『こどもの日』は特に子どもといっても、

“男の子をお祝いする日”と思っていましたが、

“お母さんに感謝する日”でもあったんですネ。

5月は『母の日』もありますし、とにかく私たちの創造主・

お母さんには頭が上がらない。

ずっと感謝していきたいものですネ。

 

 

5/3(火)  『端午の節句』

 

5月5日の『こどもの日』は、もともと5つある節句

『五節句』の1つ、『端午の節句』にあたります。

そういったところから、『こどもの日』は『端午の節句』とも

呼ばれています。

 

『端午の節句』の『端』という言葉には“はじめ”、

『午』には“午(うま)の日”という意味があるんですネ。

そういったところから、『端午』とは

“5月最初の午の日”のことなんだそうですネ。

 

ところが『午の日』は、その年によって変わっていきます。

そこで『端午』の『午』という文字の音が、

漢数字の『五』に通じる・・・といったこともあって、奈良時代以降に

『端午の節句』が5月5日になったといわれています。

 

そんな『端午の節句』ですが、古代中国の

“病気や邪気を祓うための行事”がもとになったと考えられていて、

それが日本に伝わって『端午の節句』になったそうです。

 

古代中国では雨の季節を迎える旧暦の5月は、

“病気や災いが増える”といわれていました。

そこでこの時期に摘んできた、植物の菖蒲をお風呂に入れて

菖蒲湯として楽しむなど、いろいろ活用してきました。

菖蒲には古くから健康を保つ働きがあり、さらにその強い香りで

邪気を祓うといわれています。

そうしたところから、『端午の節句』は『菖蒲の節句』とも

呼ばれています。

 

 

菖蒲湯の香り、イイですよねぇ~。

さわやかで、体が清らかになるイメージがありますネ。

でも昔の人は、季節によって変化する体調に合わせて、

自然の中から適切な植物を使って補っていく・・・

そういう素晴らしい知恵があったんですネ。

そういう習わしというか、民間療法というか

これからもこういう行事は守って、伝えていきたいですネ。

 

 

5/4(水)  『端午の節句②』

 

『こどもの日』でもある『端午の節句』ですが、

“男の子の節句”というイメージがありますよネ。

 

その理由ですが、江戸時代になり、武家社会が定着していきました。

それとともに、『端午の節句』と関係が深い

植物の『菖蒲』の名前が、“武道を重んじる”という意味の言葉

『尚武(しょうぶ)』と同じことから、武家の間で『端午の節句』は

“跡継ぎの男の子の成長を願う行事”へと変化していきます。

 

また“菖蒲の葉”は細長くて、とがっているため、

それが刀や剣に似ているということも、

男の子の行事になった理由の1つ・・・といわれています。 

 

また『端午の節句』に鎧や兜を飾るようになったのも、この頃からです。

これは武士が戦の前に、自身の身の安全を祈願して、

神社にお参りする際、鎧や兜を奉納していたことが由来とされています。

 

それにあやかって、跡継ぎの男の子の無病息災を願って、

“身体を守ってくれるもの”である鎧や兜を

飾るようになったんだそうです。

 

その後、こういった風習が町民の間にも広まったことで、

『端午の節句』は“男の子のための節句”として定着していきました。

それによって、『端午の節句』である『こどもの日』は

“男の子のための日”というイメージが広まったと考えられています。

 

 

そうですよネ。

『こどもの日』ということから、男女どちらの日でもイイのに、

5月5日は“男の子のお祝い”で

3月3日は“女の子のお祭り”というイメージが

定着していますよネ。

 

こいのぼりを上げて、兜人形を飾って無病息災を祈る・・・

この行事は、やはり子どもたちに対して親の愛を感じる、

素敵な行事だと思います。

 

 

5/5(木)  『こいのぼり』

 

こいのぼりの始まりは、江戸時代とされています。

もともとは将軍家に男の子が生まれると、お城の中に

のぼり旗を立てていました。

そういった風習がのちに町民の間にも広まっていって、

こいのぼりが考え出された・・・といわれています。

 

古くから鯉は“生命力が強く、縁起の良い生き物”とされています。

そんな鯉を表したこいのぼりを空に上げることで、天の神様に

『男の子が誕生しましたよ』と報告して、

『どうかこの子の成長を見守って下さい』とお願いするんだそうです。

 

そして、ポールの一番上に付いている丸い飾りは、

回転球といって、“神様が降りてくる目印”です。

その下にある、矢が車輪のような形をした飾りは

矢車(やぐるま)といって、魔除けの役目があります。

 

その下にあるのが吹き流しで、青・赤・黄色・白・黒の

5つの色があります。青は緑に、黒は紫になる場合もあります。

この5つの色は、古代中国の五行説という思想に

由来しています。

 

これは『すべてのものは木、火、土、金、水の

5つの要素で成り立っている』という考えで、

そこにそれぞれ色が割り当てられています。

その色ですが、木は青または緑、火は赤、土は黄色、金は白、

水は黒または紫です。

この5つの色が“魔除けの色”として、

吹き流しに使われているそうです。

 

 

この季節に地方にお出かけすると、いろんなおウチのお庭に

こいのぼりがはためいていて、

“あそこのおウチ、男の子がいらっしゃるんだなぁ”って、

知らないお宅でも、微笑ましくながめたりしますよネ。

5月5日は『こどもの日』。皆さん、おめでとうございます。

 

 

5/6(金)  『柏餅』

 

『こどもの日』でもある『端午の節句』にいただくものに、

柏餅がありますよネ。

柏餅には柏の木の葉が使われていますが、

柏の木には“新しい芽が出るまで葉っぱを落とさない”という

特性があります。

 

そこで“跡取りができるまで葉っぱを落とさない”ということで、

神様の行事や儀式の際に欠かせないお餅を柏の葉で包んで、

縁起物としていただくようになったそうなんです。

 

この風習ですが、関東を中心に主に東日本へと広がっていきました。

その理由ですが、柏の木が西日本にはあまり生育していないことや、

幕府が江戸にあって、跡継ぎを重んじる武家が

多く存在していたことが影響している・・・といわれています。

 

そんな東日本の柏餅に対して、

西日本では『ちまき』が主流なんだそうです。

このちまきとは、もち米などで作られた餅菓子のことで、

“厄を祓う力がある”とされています。

 

そんなちまきを食べる風習は、『端午の節句』の行事と一緒に、

奈良時代の頃に中国から伝わったといわれています。

当時、都は奈良にありましたので、

そこから“『端午の節句』にちまきを食べる習慣”が、

関西を中心に西日本へと広がったそうです。

 

 

そうなんですねぇ~。

関西ではちまきなんですネ。

私は全国共通で柏餅かと思っていました。

3月3日の桜餅も美味しいし、5月5日の柏餅も美味しい。

もちろん、ちまきも美味しいし。

美味しいだけでなく、植物にあやかってできた

祈りの食べ物なんですネ。

やはり全国共通、子どもは宝物ということですネ。

 

 

■今週の感想 

 

5月5日は『こどもの日』なのに、

どうして男の子のお祝いをするんだろう・・・?

端午の節句と何が違うの?

そういった疑問が昔からあるのに、

ずっと解決しないまま今日まで来てしまって、

今回ようやく解決となりました(汗)

 

きっとこの時期、お子さんから『こどもの日』や

端午の節句について聞かれて、

答えるのに大変だった親御さんも

いらっしゃるんじゃないでしょうか。

 

いろいろ大変な時代ですが、お子さんたちが明るく元気に

成長してくれることを切に願っています。

そして私たちを産んでくれた母にも、改めて感謝したいと思います。

 

 

【お知らせ① 次週(5/9~)からのテーマ】

 

私もドラマでこの役を演じています。『刑事』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/