スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2022.04.29

2022年4月25日(月)

とっても身近な飲み物、『お茶』についてです。

 

■今週(4/25~4/29)のテーマ:『お茶』

 

4/25(月)  『お茶とは』

 

ひとくちに『お茶』といっても緑茶やウーロン茶、紅茶など

種類がいろいろありますよネ。

それぞれまったく違うお茶のように思えますが、

いずれも『チャ』というツバキ科の植物から作られています。

 

“茶畑=あざやかな緑色の植物が一面に敷き詰められている”という

イメージがあるかと思いますが、この緑色の植物が『チャ』です。

 

この植物の『チャ』ですが、大きく『中国種』と『アッサム種』の

2つの種類があります。

中国種はその名のとおり、中国の雲南省を原産とする品種で、

主に緑茶用として使われています。

中国から日本に伝わったほとんどがこの『中国種』です。

 

この2つの種類ですが、一番の違いは『葉っぱの大きさ』です。

『中国種』の場合は1cmから5cmほどなんですが、

『アッサム種』の場合、20cmから30cmにもなります。

写真を見ても、明らかに大きさが違うんですネ。

 

この『チャ』の生の葉を、乾燥や発酵させてお茶を作るんですが、

その際、葉を発酵させずに作るのが『緑茶』なんですネ。

それに対して、“半分発酵”させたものが『ウーロン茶』、

そして“完全に発酵”させたものが『紅茶』になるんだそうです。

 

このように緑茶、ウーロン茶、紅茶の違いは

“発酵の度合いの差”なんだそうです。

 

 

全部、ツバキ科の植物だったんですネ。

違う植物なのかと思っていました。

お茶はみんな大好き。

緑茶はモチロンなじみ深く、なくてはならないものですし、

ウーロン茶も紅茶も美味しいですよネ。

私、茶畑に行ったことがあるんですけども、

ホントに青々として清らかで、気持ちのイイものでした。

 

 

4/26(火)  『お茶の種類』

 

日本で作られるお茶のほとんどが、緑茶の仲間です。

その中でも約2/3を占めるのが『煎茶』です。

お茶の葉を蒸す時間が短いため、

『浅蒸し』ですとか『普通蒸し』とも呼ばれています。

お茶を入れた時、薄く透き通っているのが特徴です。

 

この煎茶よりも、時間を2倍から3倍長く蒸したお茶のことを

『深蒸し煎茶』といいます。

渋味が抑えられ、濃厚な味が特徴です。

 

また、日光があたらないようにして育てたお茶の葉から

作られるのが『玉露』です。

旨みが多く、苦みが少ないのが特徴で、

“高級茶”の代名詞として知られています。

 

この『玉露』と同じように育てたお茶の葉を、蒸したあと、

揉まずに乾燥させて、茎などを除いて作られるのが『碾茶(てんちゃ)』です。

この碾茶を臼で挽いたものが『お抹茶』です。

 

硬くなったお茶の葉や茎などを原料として作られるのが『番茶』です。

“お番茶”って呼ばれることが多いですよネ。

 

そんな番茶や煎茶を、強火で炒って作られるのが『ほうじ茶』です。

香ばしい香りと透き通った茶色が特徴です。

そして番茶や煎茶に、高圧で炒った玄米を加えたものが

『玄米茶』です。

 

 

改めて聞くと“なるほど。そういう違いなんだなぁ~”って理解できますよネ。

私の故郷・茨城では、深蒸し煎茶が好まれて飲まれていますよネ。

でも京都に行くと、やっぱりお抹茶とかお番茶をいただくことが

多かったかな。

私はカフェインに弱いので、お煎茶は朝飲むようにして、

午後は飲まないようにしています。

皆さんはどのお茶がお好きですか?

 

 

4/27(水)  『お茶の歴史』

 

お茶が発見されたのは、紀元前2700年頃の中国です。

中国で最も古いお薬の本にお茶が登場していることから、

薬用として使われていたものと考えられています。

 

その後、飲み物として楽しまれるようになったお茶が

日本に伝わったのは、奈良時代から平安時代にかけてです。

唐の時代の中国に、海を渡ったお坊様たちがお茶の木の種を持ち帰ったのが、

日本のお茶の歴史の始まりとされています。

 

平安初期の書物に『お茶』という言葉が登場することから、

既にこの頃には、お茶を親しむ文化があったと考えられます。

それでも当時のお茶は、とても高貴なもので、

上流階級の方しか楽しめなかったそうです。

 

そんなお茶が、日本でも栽培されるようになったのは1191年。

場所は現在の佐賀県です。

臨済宗を開いたとされる栄西さんというお坊様が、

お寺のお庭でお茶の栽培を始めたといわれています。

 

栄西さんは宋の時代の中国から帰国する際、

お茶の種を持ち帰りましたが、これはお茶の効能を学び、

お茶の文化を日本にも取り入れよう!と思ったからだそうです。

そういった経緯もあって佐賀県は、“日本茶の栽培の発祥の地”とされています。

 

 

お茶といえば“静岡”というイメージがありましたけど、

佐賀だったんですネ。

佐賀といえば、嬉野茶が有名ですよネ。

甘くて美味しいお茶です。

お茶はもともと“お薬”として重宝されていたんですネ。

“お茶を一服いただく”という言葉も、

やはりお薬から来たのかもしれませんネ。

 

 

4/28(木)  『お茶の産地』

 

“日本茶の栽培の発祥の地”とされる佐賀県を始め、

日本にはお茶の産地がいくつもあります。

例えば『狭山茶』。埼玉県の狭山地方で生産されるお茶の総称です。

 

『静岡茶』。静岡県は、日本の有数の茶どころです。

明治時代、この静岡で生まれ、“お茶の品種改良の先駆者”と呼ばれた

杉山彦三郎さんが、竹やぶの畑の北側で発見した品種が

『やぶきた』です。

実は日本で栽培されているお茶の7割以上が、

この『やぶきた』という品種なんですネ。

 

『宇治茶』。“高級茶の産地”として知られる、

京都の宇治地方で栽培されているお茶です。

 

『八女茶(やめちゃ)』。

福岡県の八女地方で栽培されるお茶で、

特に“高級茶の代名詞”と呼ばれる『玉露』の全国有数の産地として

知られています。

 

『鹿児島茶』。

知覧(ちらん)地方で作られている『知覧茶』などが有名です。

鹿児島は温暖な気候で、新茶の摘み取りが例年4月上旬から始まるため、

“日本一早い新茶の産地”としても有名だそうです。

他にもお茶の産地は、各地にあります。

 

 

私の地元、茨城ではやはり『やぶきた茶』がなじみ深いですネ。

何軒かお知り合いの方がお茶を栽培しているんですけども、

お茶屋さんに行くと、本当に本当に美味しいお茶を

ごちそうしてくださいます。

また茶畑が広がっていて、茶畑があるところって、

空気までもがキレイに見えるんですよネ。

お茶ってきっとお水との相性があって、

各地各地で採られているお茶とお水の相性によって、

味が変わってくるのかな・・・っていう感じがします。

今はペットボトルでも美味しくいただけますが、やはり

お湯を沸かして急須で入れたお茶は、格別に美味しいですよネ。

 

 

4/29(金)  『八十八夜』

 

明治時代に作られた唱歌に『茶摘み』があります。

“♪夏も近づく八十八夜~”の歌詞で知られていますよネ。

 

『八十八夜』とは『立春』から数えて88日目のことで、

今年は5月2日になります。

この時期になると気候が安定し、霜の心配がなくなることもあって、

古くから茶摘みや種まき、田植えといった

“農作業を始める目安”とされてきました。

 

その中でも、お茶の新芽を収穫するのに最適な時期が、

八十八夜の頃といわれています。

つまり、“その年に初めて収穫されるお茶の葉”なんですネ。

“八十八夜に収穫された新芽”は、さわやかで香り高く、

『新茶』とか『一番茶』と呼ばれています。

 

古くから『八十八夜の新茶を飲むと長生きする』、

『その年は無病息災でいられる』といったように

“縁起の良いもの”として言い伝えられています。

 

その理由の1つとして、お茶の新芽に含まれる成分は、

八十八夜前後のものが一番豊富なんだそうです。

 

ちなみに緑茶にはビタミンやミネラル、食物繊維といった栄養素や、

生活習慣病の予防に効果的とされる『カテキン』を始めとする

薬効成分が含まれています。

 

 

新茶のなんと美味しいこと!

この時期ならではの天からの恵み、ごちそうですよネ。

ホント、お茶最高!

“緑茶のある国に生まれて本当に良かった”と思う私です。

 

 

■今週の感想 

 

お茶って本当にステキな飲み物ですよネ。

美味しいお茶をいただくと、身も心もホッ・・・として、

とても幸せな気持ちになります。

そんなお茶のあれこれを知ることができて、

勉強になりました。

 

もうすぐ八十八夜。

美味しい新茶をいただけるのが、今からとっても楽しみです。

皆さんも新茶、楽しんでくださいネ。

 

 

【お知らせ① 次週(5/2~)からのテーマ】

 

そもそも一体どんな日なのでしょうか?『こどもの日』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

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  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/