コクショさゆり。
いきなり訳も分からなくなったこの暑い中、一体何人が読んでるのかわからないモノを書いてる私も私だ。
アウトプットばかりだった上期。
本「月刊Takada」も出し、増刊増刊。
イベント(35周年IN東京国際フォーラム)も 5千人の超大入り満員。
24年後期は少しはおとなしくレギュラーと連載だけやっていようと思ったが、早くも来年の相談が三ツ四ツ。年があけたらまた楽しいイベントだらけだ。どこの誰が76才のここまでこんなに働くと思った?
「客入らないですネ」と若い奴に言われるのがシャクなだけでここまで「完売伝説」をつづけてきた。この伝説は50年途切れていない。背もたれ知らずである。
先日の27時間TV、深夜クソ実績もない若い奴らから攻めまくられるさんまが少し切なかった。あれだけの実績を知らないのか。
「さんまさん老害ですよ」「いつ辞めるんですか」「ここ5年すっかり腕落ちましたよ」
言っていい事と悪い事があるんだ!
声も出なくなったさんまがマイムでやり返している。明日は我が身。
タテ社会において実績のありすぎる先輩をリスペクトしていないのは犬、ゴキブリ以下。
少しは落ち着いてインプットもしなくちゃと思ったらいきなりの「名著復活」である。
50年以上前、大学生の私はこの本を読んで永六輔の弟子になろうとした。
大衆芸能について一番分かりやすく、ていねいに書いてくれた一冊だ。
この本のお陰で「大衆芸能」「メディア」の世界にすすもうと決断した。
編集部とふたりの娘さんで帯を誰に書いてもらうか協議した結果、口をそろえて「高田さん」。私の帯でステキな文庫本になった。
私はこう書いた。
『「芸」と「芸能・芸道・芸人」。
すべてのエンタメの源流はこの一冊にある。
「芸」のことなら今も昔も「芸・六輔」である。
―――幻の弟子 高田文夫』
どうです名人芸じゃありませんか。
私のコメントで若い人も手に取ってくれるという寸法です。
「芸人たちの芸能史」 永六輔 (中公文庫)
私のことが好きで本も買ったしフォーラムも行ったという手紙付きで 若い人から色々送られてくる。
いつか私のドキュメンタリーを撮ろうとしている男が「ロバートの秋山さんが好きそうなのでこんなの作りました」と自分の作品「美の巨人」から
『村上隆 “風神図”“雷神図” VS 秋山竜次』
まぁ―――よく似てるんだわ これが。
たしかにアートだ。芸術学士だから私にもよく理解できるよ。
秋山の生かし方はまだ沢山あるのだろう。
秋山埋蔵金だ。まず秋山の地図から。
永さんから私へ、私から後継者たちへ。
こうして大衆芸能は受け継がれていく。
何より嬉しいのは20代、30代、40代の若き ものかき達がこの「昭和ブーム」以前から大衆芸能を愛し 調べ 書き 発表(出版)してくれることだ。
この半年だけでも(以前紹介したが)
『東京漫才全史』 神保喜利彦(28才)
私より深く昔のことを知ってる28才
『笑いの正解』 笹山敬輔 (45才)
伊東四朗を研究しつくすケロリン社長
『力道山未亡人』 細田昌志 (53才)
近日著者を呼んで未亡人噺をきく会
『俳優たちのテレビドラマ創世記』 浜田研吾 (50才)
俳優たちのエピソードを元フジテレビプロデューサー嶋田親一にきく
送られてきて何よりおどろいたのは、ひたすら「あきれたぼういず」。著者は何と34才。
一体これはどういう事なのか。
戦前からのスター達である。
早い話クレージーキャッツ、ドリフターズ、もっと言えば東京ボーイズ、ポカスカジャンの元祖。
川田晴久(義雄)・坊屋三郎・芝利英・益田喜頓(きーとん)・山茶花究(さざんか きゅう)
資料もタップリ!
『あきれたぼういず活動記』 胡弓かなた(34才)
興味のある方にはたまらない一冊。買い方は分らない。
浪花(大阪)の方にも目をやると 私もよく知る作家の和田尚久(東京人)がプロデュースした河内音頭の会がなんと三枚のCDになった。
なんでもコツコツやって世に出していくのは大切なことだ。
『河内音頭 菊水丸 東京独演会 通し読み 河内十人斬り』
菊水丸の のどの良さ調子の良さは以前より知ってはいたが、こうしてCDにでもしないと東京の人の耳には届かない。
安定の戸田学である。浪花にこの人あり。この人の本は絶対である。
『上方芸能ノート 落語・漫才・興行』 戸田学 (青土社)
この表紙の写真がいい。とってもいい。若き若さ若き日の松鶴と米朝である。
忘れてました。7月15日は「ニッポン放送開局70周年 半分私が喋ってます」2時間SP。無事に寿ぎました。
7月26日
高田文夫
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