高田文夫のおもひでコロコロ

2022.01.21

第21回『読書日記』

昭和こいる師匠に最後に会ったのは いつだっただろうと考えていたら写真を渡された。大みそかに訃報が流れたので そのちょうど半年前。2021年の6月12日(土)浅草・東洋館の楽屋である。私がナイツの塙から「漫才協会の外部理事をやって下さい。ノーギャラで 持ち出しです」と きつく言われた。近頃若い人には逆らわないので おとなしく「ハイ」。特に売れてる若い人には静かについていこうと決めた。老後少しはメシも喰わせてくれるだろうと思うからだ。漫才協会へごあいさつのつもりで行ったら古くからよく知る青空球児(会長)、好児。そして のいるこいるのこいる師が待っていたので昔話に花を咲かせる。この写真を見ると こいる師もホッとしたのか球児好児、塙、そして私の陰にかくれ気味で「ヘーヘーホーホー」をしている。あまりに私がベテラン達と話があって盛り上がるので塙もヤホーで検索していた。

浅草の東洋館楽屋。そうネットフリックスで話題の「浅草キッド」の今の楽屋風景である。球児というお方は若き日浅草で欽ちゃんとコントをやったり東八郎のトリオに入ったり色んなチームに居たが最後”球児好児”となって売れた。それも現在の好児は二代目好児。好児師は長いこと世田谷区議もやっているから私の実家のあたりやら、通っていた塚戸小学校、船橋中学まで本当によく知っている。”好児魔多し”である。

「情熱大陸」矢沢永吉やってたネ。「72才で現役のロックンローラーなんて居ないでしょ。オレだけ。矢沢よろしく。矢沢これで案外ビビりだから そこんとこよろしく」格好良かったねぇ。私も言いたいネ。「73才で現役のラジオパーソナリティ。下らない事しか言わないので そこんとこよろしく。高田これで案外チビリだから そこんとこよろしく」オレは すぐおしっこチビるのか。

忙しい中 私の机にどんどん積まれていく新刊本達を紹介。読んでくれてる貴方達にも少しは参考になるかも・・・こんな時代、一冊でも本が売れればいいなと思いつつ。

 

「俗語百科事典」米川明彦(朝倉書店)

私も商売柄相当 俗語・隠語 知ってるつもりだったが、これにはびっくりだ。ヤクザ世界の隠語から寄席の俗語、ありとあらゆる言葉が載っていて あきない。

 

 

 

 

「悲劇喜劇 特集・三木のり平 芸の鬼」(早川書房)

息子の小林のり一と矢野誠一が語りあっている。これの翌週私は矢野氏と小三治師の話で会っているのだが「のり一が対談のあと一軒行きましょうって言うんで二軒三軒銀座。2時まで飲んじゃったよ」と嬉しそう。今どき80才を過ぎて2時まで吞んでる人も珍しい。

 

 

 

 

「松村邦洋 鎌倉殿の13人を語る」(プレジデント社)

頭の中には大河ドラマとタイガースとデンデン虫が住んでいる松村。番組も始まって生き生き。気をつかって私も見ているが小池栄子の政子がユーモラスでいい。

 

 

 

 

「菊池寛が落語になる日」春風亭小朝(文芸春秋)

あの文藝春秋を創刊した人ですよ。芥川賞 直木賞を創設した人ですよ。08年に私が受賞した みうらじゅん賞とは格が違います。私はナベプロにかけあい1年間で一番お笑いで活躍した人に贈る「植木賞」を創設したらどうかと提案したのだが答はまだない。勿論植木等の名を冠するのだ。直木賞があるなら植木賞も。

 

 

 

 

「くすぶり中年の逆襲」錦鯉(新潮社)

ネタを考える頭脳が渡辺隆。50才にしてM-1チャンピオン。「こーんにーちわー」が長谷川雅紀(まさのり)。

 

 

 

 

 

「下北沢であの日の君と待ち合わせ」神田茜(光文社)

講談師であり作家でもある茜ちゃん。時々こうしてノスタルジックな青春小説を書く。いくつになっても心は乙女(釈台叩いて)パパン パン パン!!

 

 

 

 

 

「忠臣蔵入門」春日太一(角川新書)

安定の春日である。職業は時代劇・映画史研究家とでも言えばいいのか。究極のネタバレストーリーなのに まだまだ知らないことがいっぱい。

 

 

 

 

 

「ヌー道」みうらじゅん、辛酸なめ子(新潮社)

ロダンから春画、エロスクラップ。なにしろヌード写真とはなにかを考える本・・・だが考えたところでわからない。手のつけられない みうら”天才”じゅんである。

 

 

 

 

「100歳まで生きてどうするんですか?」末井昭(中央公論新社)

出版業界伝説の編集者。誕生日がほぼ私と同じ73才。私も末井氏が”白夜書房”時代に私が編集長の名で「笑芸人」シリーズ、「落語ファン倶楽部」シリーズと様々出してもらった。人生100歳時代・・・どうしようか お互いに。

 

 

ン? 昇太陽性!? また次回。

 

2022年1月21日

高田文夫

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    1948年渋谷区生まれ、世田谷育ち。日本大学芸術学部放送学科在学中は落語研究会に所属。卒業と同時に放送作家の道を歩む。「ビートたけしのオールナイトニッポン」「オレたちひょうきん族」「気分はパラダイス」など数々のヒット番組を生む。その一方で昭和58年に立川談志の立川流に入門、立川藤志楼を名乗り、'88年に真打昇進をはたす。1989年からスタートした「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」は4半世紀以上経つも全くもって衰えを知らず。