今日の「あなたとハッピー」の中瀬ゆかりさんのBOOKソムリエで紹介されていた、
お笑い芸人、ピースの又吉直樹さんの小説『劇場』。
長編デビュー作『火花』で第153回芥川賞を受賞した又吉さんの第2作とあって、
大いに注目される中、先日5月11日に単行本が発売されました。

主人公の永田は、垣花さんが言うように、一見ムカつく人物かもしれませんが、
誰もが持っているけれど、普段は見たくないし他人に見せない、
人間の嫌なところ、どうしようもないところ、そしてそれ故に愛すべきところに、
小説という表現でとことん向き合った作品だと思います。
一言一句そのままではありませんが、
「頭の中でもやもやしている、言葉にできないけれど自分が考えている何かが、
小説の中に的確な言葉として表現されている」などと又吉さんが語る小説の魅力が、
『劇場』からも強く感じられます。
radikoのタイムフリーで、中瀬さん、垣花さん、那須さんの感想をお聞きいただき、
まだ『劇場』を読んでいないという方は、ぜひ読んでみてください。
そして、『劇場』の発売を記念して行われている、又吉さんを被写体とした写真展、
若木信吾写真展"turtle"にも行ってきました。
詳しくは、こちらのページをご覧ください。
http://www.shinchosha.co.jp/news/article/495/
会場は、代々木上原駅から歩いて7分くらいのところにある社食堂。

このスペースは、建築デザイン事務所の社員食堂や、一般の方も使えるカフェレストラン、
写真家、若木信吾さんの事務所兼ギャラリーなどを兼ねているそうです。
店内には、落ち着いたトーンで撮られた又吉さんの写真がずらり。

さらに、又吉さんをイメージしたビーフカレーを
期間限定で食べることができます。

いつも社食堂で出しているキーマカレーに近いものとは違って、
又吉さんが好きだという神保町の欧風カレーを意識したカレーです。
ごろっと大きなお肉が入ったカレーはもちろん、
小皿に添えられたピクルスもさっぱりして美味しかったです。
若木信吾写真展"turtle"は、6月10日まで。
落ち着いた空間で、食事をしながら小説を読むのもおすすめです。