駅弁ライターの望月崇史さんが登場。
駅弁の食べ歩きを始めて20年以上、
これまでに5000個以上の駅弁を食べてきた駅弁のスペシャリストが
全国でオススメの駅弁の魅力を紹介。
ライター望月の駅弁膝栗毛 コチラ
ライター望月の駅弁いい気分 コチラ
X(旧twitter) コチラ
駅弁の魅力
*本日の駅弁・・山陽本線・西明石駅の「ひっぱりだこ飯」
1998年に明石海峡大橋が開通したときの記念の駅弁。
ユニークなたこ壺型の容器を開けると、
たこの旨煮がドーンとのっている。
錦糸玉子、筍煮、椎茸煮、穴子のしぐれ煮、食べ進めていくと
練り物のたこ天が出てきたりする。掘り出し物感覚が楽しい。
このままでもおいしいが、自宅で食べる場合は、お湯を注いで
茶漬けしていただくのも良い。
やはり駅弁は電車に乗りながら食べるのが醍醐味。
食べ始めた時は街の風景で、しばらくいくと郊外になって、
だんだんきれいな山が見えたり、海が見えたりと、
車窓からの風景が変わっていき、どんどん箸が進む。
「車窓がおかずになってくる」と言う方もいる。
2002年から駅弁の食べ歩きを始めた。
駅弁ライターとして作り手の思いは聞きたいところ。
そのエピソードがあることで旅が楽しくなったり、
駅弁がおいしく感じる。
だから取材して紹介している。
駅弁に込められた思いとストーリー
*本日の駅弁・・紀勢本線・松阪駅「松阪名物黒毛和牛 モー太郎弁当」
かなりリアルな「牛」の顔の容器。
蓋を開けると唱歌「ふるさと」のメロディーが流れる日本初のメロディ駅弁。
三重県産コシヒカリのご飯の上に、松阪名物の黒毛和牛のすき焼きが
どっさりのっている。
地元の老舗肉屋さんから仕入れた良質なお肉を
駅弁屋さんの技で、しょうがの風味を効かせて、
ふんわり仕上げられている。
2022年が発売20周年だった。
発売の時、BSE騒動で黒毛和牛も風評被害を受け、
駅弁屋さんが窮地に陥り、起死回生を狙って
インパクトがある五感に響く駅弁を作ろうと開発された。
松阪駅のみで購入できるので、
この弁当が欲しくてわざわざ行く人もいる。
幕の内弁当の三種の神器
*本日の駅弁・・東京駅「東京弁当」
東京駅限定の幕の内弁当。
東京の老舗の味が1つの折に入った、東京を象徴するお弁当。
幕の内には、いわゆる“幕の内・三種の神器”がある。
それが、「焼魚」「蒲鉾」「玉子焼き」。
これらが幕の内の基本のおかず。
自分は幕の内弁当は、ご飯から食べる。
何故かというとご飯はお弁当屋さんが一番こだわっているから。
各社、米の銘柄、炊き方、盛り付けが違う。
その話を聞くと、それぞれのこだわりが見える。
駅弁ライターになった理由は、気づけばそこに駅弁があったから。
実家は静岡で、家のとなりに身延線が通っていて鉄道が身近だった。
幼いころ、車内で駅弁を食べている人をみて
親に、「あれは何か」ときいて駅弁を教えてもらった。
中学生の時、東京へいく急行列車の中で食べた牛弁当が
一番最初の駅弁を食べた思い出。
駅弁と旅が合わさることで生まれる魅力
*本日の駅弁・・信越本線・新潟駅「えび千両ちらし」
手に持ってみるとズシリと重い。
ふたを開けると、びっくり、一面、厚焼き玉子しか見えない。
ところが、この玉子焼きをめくってみると、
えび・いか・うなぎ・こはだなどのネタが現れる!
普通は盛り付けの見栄えにこだわるが、
この駅弁は「敢えて隠した」ところに遊び心が!
開けてすぐ食べたくなるが、
盛り付けにもストーリーがあるかもしれないので、
自分はすぐに箸を入れずに、まずは愛でる。
発売は2002年。
「大人向けの駅弁」というコンセプトで開発された。
パッケージにもひと工夫あり、
掛け紙を外すと、絵はがきになっている。
旅先で旅の思い出などを書いて、
友人などに出してみたらどうですか?
という意味で“はがき”にしたと。
しかし、この絵はがきは、ほとんどが駅弁屋さんに戻ってくる。
食べた人があまりに美味しくてお礼状を書きたくなる。
そしてもらった社長も嬉しいと一つ一つに返事を書いて送っている。
駅弁も一つのコミュニケーションツール。
一人一人の旅の思い出が重なったり、
駅弁の作り手に伝わったりする。
この弁当はご飯の上に、昆布がのっている。
新潟は北前船など、北海道、関西とつながっている文化の地域
ということを思い浮かべて食べるとより一層、おいしく頂ける。
駅弁を世界へ
*本日の駅弁・・中央本線・小淵沢駅「ワインのめし」
2021年に誕生した「ワインに合う駅弁」。
「パンの駅弁」で、ご飯が無いのに「ワインのめし」。
「のめし」とは、甲州弁で「飲んでいきなさい」の意味。
「ワインのお供」にという意味と山梨で「ワインを飲んでいきなさい」
という意味をかけている。
フジザクラポークのかつサンドが入っていて、
冷めた時にお肉がかたくならないように、
薄い肉が重なったミルフィーユ状の「駅弁仕様」になっている。
これにより、冷めてもおいしいを実現。
かわいいイラストの掛け紙。
基本、駅弁は中を見せない。想像の食べ物。
パッケージでどんな駅弁か想像するところから始まっている。
コロナ前から海外進出している駅弁屋さんがあり
パリなどに期間限定でお店を出していた。
日本の弁当文化がとても興味深いものと思われている。。
幕の内の盛り付けの彩りがアートのように見えるという方も多い。
「EKIBEN」というローマ字表記で出すことも多い。
日本の弁当文化は伝わっているようなので、
「駅弁EKIBEN」という文化を伝えたいと駅弁各社は思っている。
自分は駅弁をまだまだ食べ続けていく。
毎月新しいものがでてきたりと、終わりがない。
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