全国各地のトンネルを巡り、
トンネルがテーマのツアーを企画ガイドするプランナーとして活動する
トンネルツーリズムプランナーの花田欣也さんが登場。
トンネルの歴史や魅力、トンネルによる地域活性の可能性
そして、花田さんオススメのトンネルについても伺いました。
トンネルツアーなどの情報はコチラ~オフィシャルサイト コチラ
Twitter コチラ
番組内で旧北陸線トンネル群について紹介いたしましたが、
先日の北陸地方の豪雨災害により、
旧北陸線トンネル群は、現在(8月18日現在)
敦賀市~南越前町の間の道路及びトンネルが通行止めとなっております。
お出かけになる際には、事前に お問い合わせください。
敦賀観光協会 HP コチラ
?柳ケ瀬トンネル(滋賀県長浜市など)↑
旧北陸線トンネル群のうち、関西と北陸をつなぐ重要な役割を担った柳ケ瀬トンネル。
明治17年に開通した長さ1,351mの急峻な峠のトンネルは今も公道として使用されている。
碓氷峠「廃線ウォーク」
「廃線ウォーク」開催時のみ見学できる旧信越本線の新線トンネル群。
花田欣也さんが特別講師を務めるツアーは、
9月上旬より安中市観光機構(廃線ウォークのHP)にて受付開始予定です。
トンネルツーリズムプランナー
日本初のトンネルツーリズムプランナー。
廃線になったトンネルを観光に活用するなど、
地域で頑張っているところが結構ある。
鉄道の廃線が増えており、
昔のレンガのトンネルが活用されたり、
県道や市道として地域の重要なインフラとして利用されているところもある。
それぞれに歴史があり、
「伊豆の踊子」、「雪国」、「千と千尋の神隠し」など、
小説に登場するトンネルもある。
昔は「大仏の体内めぐり」などもあり、日本人は闇に近しい民族だと思う。
自分は30歳で全国のJRを全線乗車。
鉄道の中でトンネルは約5000本ある。
トンネルの中でディーゼルカーの窓を開けると、
トンネルの中の冷涼な風がふいてくる。
このトンネルの中の冷たい空気を感じるのが好きだった。
そんなトンネルの魅力にハマっていった。
天無人から『鉄道廃線トンネルの世界~歩ける通れる110』を出版。
トンネルの歴史と魅力
トンネルの歴史としては、古くは江戸時代初期に作られた箱根用水路がある。
これは1600メートルを槌とノミだけで掘っていった。
九州・大分県の耶馬溪の「青の洞門」も断崖絶壁を手掘りでトンネルにした。
江戸中期にできたトンネル。硬い岩盤をよく掘ったと思う。
命がけだったと思う、しかし、そのおかけでたくさんの人が通ることができ、
今でも公道として残っている。
この近くにかつて大分交通の耶馬溪線というのがあり、
その跡がサイクリングロードに整備されている。
ここはいろいろな形のトンネルが数多く残っている。
そこを自転車でいくことができ、終点に温泉があり、気持ちいい。
トンネルを見ることで時代、文化を学ぶことができる。
トンネルは作った材質によってつくった時代がわかる。
レンガは大正の末期までそれ以降はコンクリートに。
関東大震災を機に、レンガの建築からコンクリートの建築が
推奨されるようになった。
明治、大正、昭和、平成の4種類のトンネルが並んでいるような場所も
静岡にはある。
トンネルは写真をとっても映える。レンガのトンネルは美しい。
花田さんおすすめのトンネル ①
岩の質が固く、機械を使わず、手で掘ることができるような地域が多いので、
房総半島や三浦半島はトンネルが多い。
横須賀は市としては日本で一番トンネルが多いと言われている。
ひとつひとつのトンネルに歴史や文化がある。
おすすめのトンネルのひとつが、「旧北陸線トンネル群」
福井県と滋賀県の間にあり、
戦国時代の武将たちも阻まれた豪雪と急傾斜の続く峠の鉄道。
豪雪期はSLの機関士が急こう配を命がけで運行した場所。
ここに鉄道を開通させることで、
東京から敦賀から日本海を渡り、シベリア鉄道経由してヨーロッパまで結ぶ
「欧亜国際連絡列車」が通じ、パリまで17日間で行くことができた。
これができるまでは米原から敦賀まで鉄道がなかった。
後にリトアニアの領事代理の杉原千畝が、
迫害されたユダヤ人を脱出させるためにこのルートを使った。
廃線になったのちも公道として使用されている。
このトンネル群の中でも曲谷トンネルは、
何処へつながっているんだろうという異世界観がたっぷりある場所。
トンネルは異世界をつなぐ魔法の装置。
花田さんおすすめのトンネル②
トンネルは先人が知恵と工夫を絞って作った貴重な産業遺産。
おすすめのトンネルのひとつが「碓氷峠廃線ウォーク」
横川~軽井沢と言えば、「峠の釜めし」というお弁当が有名な区間。
この区間が北陸新幹線が通ったことで廃線になってしまった。
この普段は公開されていない新線の区間と、
明治の旧線のトンネル群でハイキングコースの「アプトの道」として
常時公開されている区間がある。
この合計39本のトンネルがある場所を安中市観光機構のイベント
「廃線ウォーク」で通ることができる。
途中に国の重要文化財の「碓氷第三橋梁(通称めがね橋)」が
見えるポイントがある。
日本最大の4連アーチ橋。下からも眺めることができ、圧巻の景色。
この橋だけで200万個のレンガを使用していて、
トンネル全部だと膨大な数のレンガを使用している。
埼玉の深谷のレンガを使用。横川から先は鉄道がなかったので、
馬車鉄道をひいて、人や馬で大量のレンガを運んだ。
新線のトンネルを歩いて写真を撮ると、トンネルが額縁のように見える。
秋になるとそこからみえる景色が紅葉になる。
また、廃線ウォークの仕掛けで、トンネルの中の信号が突然点灯したりする。
その信号をバックに記念撮影をしたり、鉄道電話がある場所でも撮影できる。
ガイドの方が教えてくれるので初心者の方にもおすすめ。
今年10月29日(土)と、11月26日(土)にここで廃線ウォークの特別講習をする。
地域力創造アドバイザー
2021年からは、総務省・地域力創造アドバイザーとしても活動している。
これは国の制度で、知見やノウハウをもった専門家が、
地域活性化の様々な取り組みをする地域独自の魅力(=地域力)を高めたい
自治体に対し、アドバイスをし、地域活性化を目指すというもの。
今、各地で地域の新たな魅力を掘り起こし、そこに磨きをかけたり、
組織づくりをする手伝いをしている。
地域活性化では、地域の宝をどう見つかるかが重要。
トンネルはその一例。
たとえば、地域の若い人がレンガのトンネルの歴史やなどを
誇りに思うこと(=シビックプライド)が重要だと思う。
地域の宝、こんなすごいものがあるんだと思えれば、、
それを長くいろいろな形で生かすことができると思う。
自分の好きな言葉に「今あるものを生かす」というのがあり、
その通りだと思う。
自分のような人間が入ることで全く違う着目点から助言をするということができ、
それは、ある時には必要かと思う。
天無人から『鉄道廃線トンネルの世界』を出版。
これは、トンネルの歴史、文化、トンネルの魅力が書かれている本。
トンネルの見方、注意事項なども書かれている。
トンネルはいろいろな人が楽しめる。
これから観光活性化で活用されるトンネルも増えてくると思うので
楽しみにしている。
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