上柳昌彦 ラジオの人

2017.08.14

松山選手がぁ!

早朝の番組を担当していると時差の関係で海外で行われるオリンピック、サッカーワールドカップ、世界陸上、メジャーリーグなどスポーツのビッグイベントの進行状況を横目でチラチラ見ながら生放送をお送りすることになってしまうことがちょいちょいあります。

これは本当に困るのですねぇ。途中経過を入れれば「さぁ皆さん!TVを観てくださいよぉ!」と言っているようなものですし、さりとて自分自身は気になってしょうがないし、今の状況を言いたくて仕方がないからこういう商売をやっている訳ですし。

しかしながらスタジオのTV画面を見ながら途中経過を入れる行為は著作権的に相当に許されない事なので、現場に弊社のスタッフがいてリポートを入れてくれるか、共同通信がニュースを配信してくれない限り本来は触れることができないのですねぇ。

14日の月曜日の早朝はゴルフメジャー4大メジャー大会の一つ「全米プロゴルフ選手権」での松山英樹選手の活躍がまさにその状況になりました。

日本時間の午前4時前にプレーが始まり、番組開始の5時過ぎの渡辺デスクのニュースが始まろうとしたその時松山選手がなんとトップに立ったのです。その瞬間に私は渡辺デスクの前で「ぬぬっ!ぬおーっ!」と叫んだのみでありました。聴いている方には「なんのことやら」状態になってしまったのです。

しかしながら試合が終わってみれば最後は3連続ボギーを叩いてしまうなど自ら崩れ結局5位タイに終わりました。

ホールアウト後のインタビューでは汗かはたまた涙をタオルで何度も拭いながら言葉少なに語り、最後はカメラの三脚の陰にしゃがみこむ姿に、誰もいない社内のTVの前で私も呆然とたたずむだけでありました。

来年4月のマスターズトーナメントでは、松山選手には再び「生放送で触れたいけれど触れられない!すごい事になっているけどぉ!」という状況に私を追い込んでいただきたいものです。

そのようなすったもんだとは全く関係なくディレクターの石田氏は
「生放送なのに、なんで打ったゴルフボールの軌道がすぐ画面に出るんですかねぇ」という事のみに関心があったようです。

石田氏によるとあれは「プロトレーサー」という技術が使われているらしく「球の打ち出し角度」「ボールスピード」「ボールの曲り幅」「ボールの高さ」「着地時間」「着地角度」を瞬時に判断して画面に軌道を描き出すそうです。

が!それがどのような機械?カメラ?なのかが今一つわからないと、松山選手が一進一退のプレーがまさに行われているなか、石田氏はずっとパソコンの画面に向かっていたのでした。

人の興味はそれぞれですねぇ……どなたか「プロトレーサー」に詳しい方はいらっしゃいませんかねぇ?ゴルフのシミュレーションゲームなどもその技術なのですかねぇ……