ひとつのお店を作るだけではなく、笠原さんという存在、賛否両論というお店が日本の社会にとって
プラスになればいいなというお気持ちはありますか。

「それはありますね。まず、お店以外の仕事をすることで
お店で料理していないんじゃないのとか当然批判的なことも言われますよ。
基本的にはお店に立って最前線で料理はしているつもりです。
本を1冊作ったらすごい勉強になるんですよ。こうやってレシピ本は作るんだとか、関わってる人が多いとか。
撮影の時は見た目をよくしないといけないのでそういうテクニックもやっていくと覚えるし、知っておくと得。
うちは夜、お店の営業があるから撮影ばかりもしていられないですよ。
そうすると段取りも効率もよくなるし。
本を作ることで料理の技術も再確認できるし、お店で出せない家庭料理のアイディアも広がるし、
本屋さんに行って自分の本が並んでいると嬉しいし、同級生のお袋も喜んでくれる。
僕ががんばってるアピールにもなるし、料理人でもいろんなことできるんだよというのを
若い子たちにも見せたい。料理業界に興味を持ってもらうきっかけになってほしいんです。」

笠原さんは、主婦の友社から冬に作りたいおうち和食の決定版
「笠原将弘のいちばんおいしい冬レシピ」を発表されました。