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9/6の1本目は、塚本晋也監督が“戦争加害者の傷”というテーマに真っ向から取り組んだ、これまでの戦争映画の常識を覆す衝撃作
『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』

塚本監督の最新作は、加害者の視点から戦争の恐ろしい現実と拭いきれない痛みを描いた最高傑作です。
原作は、ベトナム戦争に従軍したアレン・ネルソン氏が自らの戦争体験と帰還後の葛藤を綴ったノンフィクション。ネルソン氏は、その体験をもとに日本全国で1,200回以上の講演を行い、「ほんとうの戦争」を語り続けてきました。

主人公は、貧困や差別から抜け出すために18歳で入隊したアフリカ系アメリカ人のアレン・ネルソン。
彼がベトナムという苛烈な戦地で学んだのはただひとつ、「いかに多くの人を殺せるか」。考えることを奪われ、戦場で何のためらいもなく殺戮を繰り広げました。
その対価として得たのは、ごくわずかな賃金とPTSD(心的外傷後ストレス障害)だけ。人の気配、腐敗臭、爆竹の音で、今夜も彼はフラッシュバックに悩まされるのです。
そのため家を追い出されホームレスとなったアレンをこの世につなぎ止めたのは、退役軍人病院でカウンセリングを行っていたダニエルズ医師の存在でした。

塚本監督は、「世界がキナ臭くなっている今だからこそ、必ず作らなければならない映画」だといいます。そうなのです。世界で戦争が続いている今だからこそ、必ず見なければならない映画なのです。
とても分かりやすく丁寧に作られているので、自分もネルソンさんと一緒にベトナムの戦場で戦っているかのようです。
死体の数は戦果、一人一人に名前があり人生があることを考えなくなる…そんな風に戦争が心を麻痺させ人を変えてしまう、本当の戦争とはこういうものなのだという生臭い現実が見えました。

そんな経験をしてきたネルソンさんが、ダニエルズ医師のカウンセリングで、自分のやるべきこと、居場所を見つけられたのです。
戦争は他人事ではない、誰の身にも起きること…世界の偉い誰かが始めた戦争でも、実際に銃を持って戦わされ命を落とすのも、銃や空爆で殺されるのも私たち一般市民なのです…それが実感できる作品。
タイトルの問いかけの重さを知った時、何があっても戦争にNOと言える自分であるべきだと決意させてくれます。

『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』
9 月 11 日(金)より kino cinéma 新宿ほか公開
公式サイト:映画『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』公式サイト|9月公開
監督・脚本・撮影・編集:塚本晋也(『野火』『斬、』『ほかげ』)
出演:ロドニー・ヒックス ジェフリー・ラッシュ マーク・マーフィー リリー・フランキー and タチアナ・アリ
原作:「「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」 ベトナム帰還兵が語る「ほんとうの戦争」」(アレン・ネルソン著、講談社文庫刊)
参考文献:「戦場で心が壊れて 元海兵隊員の証言」(アレン・ネルソン著、新日本出版社刊)
2026 年|日本|英語|116 分|カラー|5.1ch|Dolby Atmos|ビスタサイズ|英題:Mr. Nelson, Did You Kill People?|PG12
製作:木下グループ
配給:キノフィルムズ
©Mr. Nelson, Did You Kill People? Film Partners ©Allen Nelson/KODANSHA

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