おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
3/24は、国やタイプが違っても、最高にぶっ飛んだ3本をご紹介。

2本目は、ビターな少年時代を過ごした孤独な青年が極上のスイーツで奇跡を巻き起こす！
ほっぺたが落ちるほどおいしい感動の実話
『パリ・ブレスト　夢をかなえたスイーツ』

“パリ・ブレスト”、お菓子好きの方はご存知でしょうね。日本では“リングシュー”とも呼ばれ、リング状のパイ・シューの間にクリームを挟んだフランスのお菓子。
この物語は、そのパリ・ブレストが得意で、22歳でパティスリーの世界選手権のチャンピオンに輝き、すい星のごとく登場した若き天才パティシエ　ヤジッド・イシュムラエンの自伝書を基に映画化された感動のサクセスストーリーです。

育児放棄の母親の下、過酷な環境で過ごしている少年ヤジッドにとって唯一の楽しみは、里親の家で、和気あいあいとみんなで食べる手作りのスイーツ。
いつしか、彼は最高のパティシエになることを夢みるようになります。
やがて、児童養護施設で暮らしはじめたヤジッドは、機転を効かせた作戦で、パリの高級レストランに見習いとして雇ってもらうことに成功。毎日180キロ離れた田舎町エペルネからパリへ長距離通勤し、時に野宿をしながらも必死に学び続け、活躍の場を広げていきます。
偉大なパティシエたちに従事し、厳しくも愛のある先輩や心を許せる親友に囲まれ、夢に向かって充実した日々を過ごすヤジッド。ところがそんな彼に嫉妬する同僚の策略で、突然仕事を失うことに！
そんな失意のどん底から、ヤジッドは持ち前の情熱でパティスリー世界選手権への切符を
ようやく手に入れるのですが…。

勉強の場を仕事の場を得るために、自分を売り込む姿勢。そして手にした場所で、もっと良いもの美味しいものを作るために工夫を凝らす情熱。その情熱に裏打ちされた迷いのない努力…もちろん才能もあったのでしょうが、母親に育児放棄され、父親の存在さえ知らない貧しいヤジッドが、自分の未来を自分の手で切り開いていく姿に拍手を送りたくなります。

ヤジッド役は、映画初主演、TikTokで6600万人のフォロワーを持つ映像クリエイターの
リアド・ベライシュ。
メガホンを取ったのは、これが初監督のセバスチャン・テュラール。
初監督に初主演というフレッシュなマリアージュは、「夢や情熱を持ち続け、一生懸命に努力すれば必ず道は開けるのだ」と教えてくれます。

『パリ・ブレスト　夢をかなえたスイーツ』
3月29日(金）よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショー

公式サイト：https://hark3.com/parisbrest/
監督：セバスチャン・テュラール
脚本：セドリック・イド
出演：リアド・ベライシュ、ルブナ・アビダル、クリスティーヌ・シティ、パトリック・ダスマサオ、フェニックス・ブロサール、リカ・ミナモト
2023年/フランス/フランス語/110分/５.1ch/カラー
配給：ハーク
ⒸDACP-Kiss Films-Atelier de Production-France 2 Cinéma