スポーツ伝説

2023.11.10

2023年11月6日~10日の放送内容

【プロ野球 宮﨑敏郎選手】
 2012年のドラフト6位で、横浜DeNAベイスターズに入団した宮﨑選手。5年目の17年に初めて規定打席に到達し、首位打者のタイトルを獲得しました。しかも宮﨑選手はこの年以降、昨シーズンまでの6年間で打率3割以上を5回もマークし、リーグを代表するヒットメーカーへと成長したのです。
 迎えた今シーズン、宮﨑選手は開幕から快調にヒットを重ね、34試合連続で出塁するなど、広角にヒットを打ち続けて5月下旬まで打率4割をキープ。ホームランもこの時点で両リーグトップを記録する活躍を見せます。その後はケガによる離脱などもありましたが、打率は3割2分6厘。2位に2分以上の差をつけ、2度目の首位打者に輝きました。今シーズン、規定打席に到達して打率3割以上の選手は、両リーグでわずか5人。その中で、3割1分以上の打率を残したのは宮﨑選手だけ。歴史的な「投高打低」のシーズンとなったことで、逆に宮﨑選手の好打者ぶりが目を引くことになりました。その風貌から”ハマのプーさん”の異名でファンから愛される宮﨑選手。宮﨑選手のバッティングはどこまで猛威を振るうのか。来シーズンの戦いが今から楽しみです。

 

【プロ野球 東克樹投手】
 2017年のドラフト1位で横浜DeNAベイスターズに入団した東投手。1年目に11勝5敗の好成績を収め、新人王に輝きます。ところが2年目は左ヒジの痛みに悩まされ、3年目のキャンプ中にじん帯の損傷が判明。ヒジのじん帯を再建するトミー・ジョン手術を受け、シーズンを棒に振りました。以降、復帰した21年は1勝2敗。開幕投手を務めた22年も1勝6敗と苦しい結果が続きます。それでも三浦大輔監督は、変わらずに信頼をし続けてくれました。
 春のキャンプ中、東投手はヤクルトとの練習試合で2回で5失点と炎上。これをきっかけに、それまでのオーバースローからスリークォーター気味のフォームに改造します。するとこれが見事にハマり、今シーズンが始まると4月だけで3勝。1年目以来となる完封勝利も飾りました。今シーズンは、前半戦だけで8勝を挙げた東投手。勢いは後半になっても衰えず、9月は5戦5勝の圧巻の投球を見せました。結果的に、6月から9月まで負けなしの12連勝を記録。シーズン12連勝は、40年ぶり2人目の球団最多タイ記録です。終わってみれば、今シーズンの東投手は16勝3敗で、チーム30年ぶりとなる最多勝と最高勝率のタイトルも獲得しました。

     
【プロ野球 牧秀悟選手】
 昨シーズンは出場した試合全てで4番に座り、リーグ2位タイの87打点を記録するなど、勝負強さを発揮してチームの主砲へと成長を遂げた、横浜DeNAベイスターズの牧選手。そんな牧選手が、昨シーズンから目標に掲げていたのが打点王のタイトルです。今シーズン、開幕前に出場したWBCの疲れも影響してか、3月・4月の通算打率は2割3分5厘と低迷しましたが、得点圏打率は3割台をマーク。打点はリーグ3位タイにつけるなど、ここ一番の勝負強さはやはり際立っていました。5月下旬からの交流戦で、牧選手はいよいよ本領を発揮します。12球団トップの27安打をマークし、打率3割8分、ホームラン2本、13打点で優秀選手賞を受賞。そしてDeNAは交流戦初優勝と、まさに勝利を呼ぶ4番の仕事を全うしました。
 交流戦後も、牧選手のバットから快音が続きます。8月には史上6人目となる1年目から3年連続20本をクリアする、月間7本のホームランを記録。さらに、セ・リーグトップの38安打と打ちまくり、打率3割6分2厘、26打点の成績でセ・リーグの月間MVPを受賞します。終わってみれば、今シーズンの牧選手は自身初となる3ケタの103打点。3年目で初の打撃タイトルとなる、念願の打点王に輝きます。さらに、通算164安打もリーグ1位タイを記録し、打点王と合わせて最多安打の2冠に輝きました。

 

【大相撲 熱海富士朔太郎関】
 静岡県熱海市出身で、高校卒業後に伊勢ケ濱部屋に入門した熱海富士関。順調に出世を重ね、昨年11月の九州場所で新入幕を果たします。高卒力士の所要12場所での新入幕は、史上最速タイのスピード出世です。しかし幕内の壁は厚く、4勝しか挙げられずにひと場所で陥落した熱海富士関。もう一度自分の型、右四つの相撲を見直すと同時に、部屋付きの親方から、ルーティンの多さを厳しく指摘されます。ルーティンに頼るのは心の弱さだと指摘され、思い切ってルーティンを減らして猛稽古を重ねた熱海富士関は、今年の秋場所で5場所ぶりに幕内へ復帰。6日目に御嶽海関を取り直しの末に破ると、10日目にも1敗で並ぶ高安関を撃破。元大関2人を破って9勝目を挙げた熱海富士関は、優勝争いの単独トップに立ったのです。
 11日目に翔猿関に勝ち、10勝1敗となった熱海富士関。この日を終えて後を追う3敗勢と星2つの差がつき、初優勝の声が聞こえてくるようになりました。ところが12日目は関脇の大栄翔関、13日目には3敗で追う大関・貴景勝関に敗れてトップに並ばれてしまいます。それでも14日目に阿炎関に勝って再び単独トップ立ち、熱海富士関は千秋楽で勝てば優勝という状況になりました。しかしプレッシャーもかかったのか敗れ、さらに貴景勝関との優勝決定戦でも惜敗。それでも熱海富士関は11勝4敗で敢闘賞を受賞し、相撲ファンからも健闘を讃える声が尽きませんでした。

 

【大相撲 友風勇太関】
 日本体育大学を卒業後、尾車部屋に入門し、2017年5月の夏場所で初土俵を踏んだ友風関。序ノ口からコツコツと番付を上げて、19年3月の春場所。初土俵から所要11場所で新入幕を果たします。同じ日体大出身で憧れの兄弟子、嘉風関より1場所早い新入幕でした。この年7月の名古屋場所では、鶴竜関の対戦相手に抜擢されると、横綱初挑戦で白星を挙げ、史上最速タイ記録の所要14場所で金星を挙げます。この場所で11勝を挙げ、殊勲賞を獲得した友風関でしたが、11月の九州場所で土俵下へ転落した際に、じん帯損傷を伴う右ヒザ関節脱臼の大ケガを負ってしまいます。土俵復帰は絶望的な大ケガでしたが、4回の手術と必死のリハビリに努めた友風関。7場所連続の休場で、番付は序二段まで陥落しました。
 21年3月の春場所、友風関は1年4ヵ月ぶりに土俵復帰を果たしました。それから2年後、今年3月の春場所で十両復帰を果たし、9月の秋場所は十両3枚目で11勝を挙げ、4年ぶりの幕内復帰を確実にしました。今もリハビリは欠かせませんが、これからの活躍で周囲に恩返しをしていきます。

  
来週のスポーツ伝説は……
11/13(月) バスケットボール 渡邊雄太選手
11/14(火) バスケットボール 富樫勇樹選手
11/15(水) バスケットボール ジョシュ・ホーキンソン選手
11/16(木) M L B  千賀滉大投手
11/17(金) M L B  吉田正尚選手
              お楽しみに!!

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    パーソナリティ
    • 滝本沙奈
      滝本沙奈
      滝本沙奈

      滝本沙奈

      生年月日:1984年6月6日
      出身地:東京
      学歴:青山学院大学文学部英米文学科卒
      趣味:マリンスポーツ(ダイビング、サーフィン、釣り)
      資格:PADIオープンウォーターダイバー、おさかなマイスターアドバイザー

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