音楽への造詣が深いミッツ・マングローブが、
毎週様々なテーマと共に70年代・80年代・90年代の音楽を
ミッツ・マングローブ自身の解釈でお届けしていく番組『ミッツ・ザ・コレクション』。
第213回目のテーマは『追悼 作詞家・橋本淳特集』。
5月21日、昭和の歌謡界を牽引した作詞家の橋本淳さんが、
肝硬変のためお亡くなりになりました。86歳でした。
今回は、1回では絞りきれませんが、
「橋本淳さんが生前に遺した作品」を何曲かおかけして
歌謡界に大きな足跡を遺した故人の業績を偲びました。
まず1曲目は、オックスで「ガール・フレンド」。
橋本さんが作詞家として世に知られるようになったのは
「GS」=「グループサウンズ」に書いた曲がきっかけです。
橋本さんは青山学院大学在学中、作曲家のすぎやまこういちさんに弟子入り。
すぎやまさんは橋本さんに、ブルーコメッツの曲の作詞を依頼します。
ブルコメのメンバー・井上大輔さん(当時は忠夫)とコンビを組んで、
橋本さんは1967年、「ブルー・シャトウ」で日本レコード大賞を受賞。
売れっ子作詞家になり、他のGSにも詞を書くようになっていきます。
そんな中、大学の後輩・筒美京平さんとのコンビで手掛けたのが、
「失神バンド」として知られるオックスです。
「♪僕のかわいい友達は 白いテラスに囲まれた 夢のお城に住んでいる」
そんな歌詞で始まる「ガール・フレンド」は、橋本作品の特徴である
「メルヘン」の要素が満ちあふれた曲です。
2曲目は、平山三紀さんで「ビューティフル・ヨコハマ」。
橋本さんの「秘蔵っ子」としてデビューした平山三紀さん。
平山三紀さんは、その鼻に掛かった独特のハスキーボイスを
橋本さんと筒美京平さんのコンビに気に入られて、
2人が設立した音楽事務所から歌手デビュー。これがデビュー曲です。
「ブルー・ライト・ヨコハマ」の続編を意識したような曲ですが、
オリコンは最高64位に終わりました。
平山さんは、第2弾の「真夏の出来事」がヒットしてブレイクしますが
橋本さんが力を入れて書いたこのデビュー曲も忘れてはいけない名作です。
3曲目は、郷ひろみさんで「誘われてフラメンコ」。
橋本さんは、郷ひろみさんにも
「恋の弱味」や「あなたがいたから僕がいた」など
何作か書き下ろしていますが、一番インパクトがあるのがこの曲です。
曲は全然フラメンコじゃないんですが…
「♪誘われてフラフラ 乱されてユラユラ」「♪目の前がクラクラ」など、
擬音を効果的に使っているのが印象的です。
歌詞をよく読むと、けっこうセクシーな内容で、これも筒美京平さんとのコンビです。
4曲目は、小泉今日子さんで「半分少女」。
この曲は通算6枚目のシングルで、これも筒美京平さんとのコンビ。
「♪あー 私のココロは 悲しくしく泣いてるわ」は
「悲しく」と「シクシク泣く」が掛かっていて、これはわかるんですが、
その後の「♪嬉しくしく感じるの」は、嬉しいのか悲しいのか、
どっちかよくわからないのがミソです。
つまり、その嬉しさと悲しさが半々に入り交じった感情が、
「半分少女」ということで、17歳の女の子の微妙な心情を
うまく織り込んでいるところはさすがです。
キョンキョンのファンの間でも、いまだに人気の高い曲です。
お別れの曲は、ミッツ・マングローブさんで「メロン娘とオレンジ娘」でした。
ミッツさんソロ名義としての2枚目のシングル。作曲は平尾昌晃さんです。
詞が先に作られたというこの楽曲。ミッツさんは仮歌を聴いて、
自宅のリビングで思わずのけ反ってしまったそうです。
レコーディング当日、橋本さんと平尾さんという重鎮お二人から
色々とレクチャーを受けながらなんとか収録を終え、
帰り際、橋本さんから「僕は、とにかく売れる曲を作りたいんだ」と一言。
なかなかにプレッシャーを受けたミッツさんでしたが、
ソロ名義としては、オリコン過去最高を記録した、思い出深い1曲です。
橋本淳さん、たくさんの素晴らしい詞をありがとうございました。
番組に関する感想・ご意見・ご要望などありましたら、
mco@1242.com までお寄せください。
お葉書は、
〒100ー8439 ニッポン放送「ミッツ・ザ ・コレクション」まで。
次回の放送は、2026年7月19日(日)17:30〜です。
どんなテーマでどんなセレクト楽曲が繰り出されるのか、お楽しみに!

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