古美術永澤 presents ミッツ・ザ・コレクション

2022.06.13

2022年6月12日放送『気象現象』

音楽への造詣が深いミッツ・マングローブが、毎週様々なテーマと共に70年代・80年代・90年代の音楽をミッツ・マングローブ自身の解釈でお届けしていく番組『ミッツ・ザ・コレクション』。

第30回目のテーマは『気象現象』。

天気や気象現象というのは、歌の世界観を表しやすいのか、歌詞にたびたび登場します。

この時期ですから、雨の選曲?と思われるかもしれませんが、

梅雨のこの時期、心は晴れやかにいたい・・ということで、

今回の「気象に関する曲」は、夏を意識して選んでみました。

 

まず1曲目は、山下達郎さんで「高気圧ガール」。

天気予報でよく耳にする「高気圧」。

周囲より気圧の高い部分のことで、風が中心付近から吹き出し、雲ができにくくなるため、

高気圧に覆われると、晴れの天気になることが多いといわれます。

曲の発売は1983年。

全日空・沖縄キャンペーンのイメージソングとしてヒットし、

「高気圧ガール」というフレーズと歌は、日本中に一気に広まりました。

ちなみに歌の途中で出てくる「ン、ア~ッ」という声は、奥様の竹内まりやさんの声です。

 

続いて2曲目は、水谷豊さんで「あす陽炎」。

俳優として長く活躍されている水谷さんですが、

1977年25歳の頃に歌手デビューも果たしています。

おかけする曲は、1980年リリースの6枚目のシングルで、

作詞は、山口百恵さんの一連のヒット曲を手がけた阿木燿子さんです。

陽炎というワードをつかって、どんな描写をしているのか、聴いてみてください。

 

そして3曲目は、和田加奈子さんで「夏のミラージュ」。

「陽炎」に続いて取り上げるのは「蜃気楼」、

英語でいうところの「ミラージュ」です。

意外と、陽炎と蜃気楼を同じものと思い込んでいる人がいるようですが、

蜃気楼は、大気中の温度差で光が屈折することで

遠くの風景が伸びたり、逆さまに見えたりする現象です。

陽炎は、地面から光と影がゆらゆらと立ちのぼって見える現象。

光の屈折による自然現象という点では同じですが、

どちらかというと蜃気楼のほうがスケールが大きい、

そんなイメージではないでしょうか。

歌に落とし込んだ時も、

陽炎よりも蜃気楼のほうが透明感があるせいか、

「はかなさ」の中に、「期待」や「希望」があるような気がする、と語っていたミッツさん。

そんな蜃気楼をモチーフにした曲をセレクトしました。

 

お別れの曲は、南佳孝さんで「日付変更線」でした。

作曲はご本人の南さん。アレンジは坂本龍一さん。

作詞はユーミンという豪華な顔ぶれです。

歌の中に出て来るのが「朝焼け」「貿易風」といった言葉です。

「貿易風」とは、赤道に向かって吹く風のこと。

それから・・・「朝焼け」。こちらも、ふだん見慣れている「夕焼け」同様、気象現象のひとつです。

こういった単語が出てくるだけで、うっすらと景色が浮かんできますよね。

番組に関する感想・ご意見・ご要望などありましたら、

mco@1242.com までお寄せください。

お葉書は、

〒100ー8439 ニッポン放送「ミッツ・ザ ・コレクション」まで。

次回の放送は、2022年6月19日(日)17:30〜です。

10分拡大バージョン!「鉄道とユーミン」で30分お届けします。

どうぞお楽しみに!

最新番組ブログ
パーソナリティ
  • ミッツ・マングローブ
    ミッツ・マングローブ
    ミッツ・マングローブ

    ミッツ・マングローブ

    ドラァグ・クィーン・歌手・タレント。総じて「女装家」。
    1975年 4月10日 神奈川県横浜市生まれ
    10代中盤ををロンドンで過ごす。 慶應義塾大学法学部を卒業後、 英国ウエス卜ミンスター大学に入学。商業音楽全般を学ぶ。帰国後2000年ドラァグ・クイーンとして東京でデビュー。以降、各地のクラブを中心に様々な活動やイベントの主催をする傍ら、05年に星屑スキャットを結成。07年スナック「来夢来人」にて丸の内初の女装ママに。
    09年頃からテレビでも活躍。
    2011年「若いってすばらしい」で歌手デビュー。2012年3人組コーラスグループ“星屑スキャット”のメンバーとして「マグネット・ジョーに気をつけろ」で日本コロムビアよりメジャーデビュー。2018年星屑スキャット1stアルバム「化粧室」をリリース。野外フェスティバルへの出演含め精力的に活動中。
    2019年星屑スキャット初の全国ツアー「あ々喉仏」開催。
    2021年4月中野サンプラザを含む星屑スキャット全国ツアー「色、色々」開催。