音楽への造詣が深いミッツ・マングローブが、毎週様々なテーマと共に70年代・80年代・90年代の音楽をミッツ・マングローブ自身の解釈でお届けしていく番組『ミッツ・ザ・コレクション』。
第3回目のテーマは『髪』。
最近、髪の毛にハイトーンカラーのインナーを入れてみたり、大好きなアイドルを真似して同じ髪色にしてみたりなど、髪の毛一本一本にもこだわりを持つ人が増えていますよね。
歌の世界にも、様々な意味合いで「髪」というワードが使われています。
今回は、そんな「髪」が粋に使われている曲をセレクトしました。
まず最初にお届けした曲は、工藤静香さんの「恋一夜」。
当時13歳だったミッツさんは、この曲の歌詞にある「濡れた髪を初めて見せた夜」という意味がわからなく、
ちょっとませていた仲の良い男の子にこの歌詞の意味を聞いたところ、
「濡れた髪っていうのはシャワーを浴びたからだよ。これから初めて”そういうこと”をする女の歌なんだよ。」と、ちょっと得意げに教えてくれたそう。
そこでミッツさんは、”そういうこと”を表現する言葉に、こんな粋な表現法があったのかと初めて気付いたんだとか。
作詞家・松井五郎さんが紡ぐ、色気たっぷりな歌詞に注目です。
そして次にセレクトした曲は、槇原敬之さんの「髪を切る日」。
「失恋したら髪を切る」というのは、女性の既定路線とされている行動ですが、
この曲は「失恋した男性が髪を切る。いっそ彼女が嫌いだったスタイルに。」という、極めて女々しい男心を歌に込めています。
こういった、本来男性が持ち合わせている「女々しさ」や「頼りなさ」を、素直に、時にシニカルに表現できるのは、槇原さんのすごさであり、
彼の歌詞を通して「自分の女々しさ」を世の男性たちがカミングアウトするきっかけにもなったのではないかと、ミッツさんは考察しています。
お別れの曲は、竹内まりやさんで「駅」でした。
この曲は、偶然駅で見つけた昔の男に、気付いてもらえるでもなく、それでもつい同じ駅で降りるまで追ってしまう女性の「独りよがりなヒロイン気質」を歌った名曲。
2番冒頭の「二年の時が変えたものは 彼のまなざしと 私のこの髪」という歌詞には、
「私のこの髪」がどう変化されたのか言及されていないものの、女性の寂しさや後悔、したたかさなどが上手く凝縮されている部分です。
ミッツさんは、この曲を聴きながら地下鉄に乗り、主人公になりきるという「電車ごっこ」をするのが好きだったそう。
「髪」というワードひとつ取っても、色んな世界観を演出できるパワーワードということが分かりましたね。
次回の放送は、2021年11月30日(火)21:00〜です。
どんなテーマでどんなセレクト楽曲が繰り出されるのか、お楽しみに!
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