“屋内で、夜空いっぱいに広がる星をながめることができるもの”といえば『プラネタリウム』についてです。
■今週(2/5~2/9)のテーマ:『プラネタリウム』
2/5(月) 『プラネタリウムの誕生』
『プラネタリウム』という名前は、“惑星”という意味の『プラネット』と、“見る場所”という意味の『アリウム』の
2つの言葉が合わさったものです。
つまり『プラネタリウム』とは、“惑星を見る場所”という意味なんですネ。
この『プラネタリウム』という言葉を、最初に使ったのは、オランダのアマチュア天文家、アイゼ・アイジンガーさんです。
1774年、“明け方の空に水星や金星、火星、木星、月が一度に現れる“という珍しい現象が起こりました。
それを見た予言者が『この世の終わりがくる』と言ったことで、人々の間に不安が広がったそうです。
確かにこの現象は、確率的には珍しいことではあるそうですが、何か良くないことが起こるような“前ぶれ”ではないんですって。
そこでアイジンガーさんは、人々に“宇宙の正しい知識”を伝えることで、不安を解消しようと考えました。
構想から7年。1781年、アイジンガーさんは自宅に太陽系の模型を作り、人々に“惑星の動き”を解説しました。
そして、この施設を“惑星を見る場所”『プラネタリウム』と名付けました。
この『アイジンガー・プラネタリウム』は“現存する最も古いプラネタリウム”として、
去年2023年には『世界遺産』に登録されています。
【感想】
プラネタリウムって、ロマンを感じるネーミングですネ。
日本にもたくさんありますが、リクライニングチェアで星空をながめながら解説を聴いて、
夜空に想いをはせる、とっても素敵な空間ですよネ。
皆さんは最近、プラネタリウム行かれましたか?
2/6(火) 『プラネタリウムの歴史』
現代のプラネタリウムは、丸いドーム型のスクリーンに、実際と同じような星空と様々な天体の映像を映し出しています。
現代のプラネタリウムの歴史は、ドイツから始まりました。
電気技術者のオスカー・フォン・ミラーさんは、“科学技術の博物館・『ドイツ博物館』の建設“と”宇宙模型の展示“を考えました。
その構想に、天体望遠鏡やレンズの技術を持つ会社『カール・ツァイス』が賛同し、
技術者のバウエルスフェルトさんを中心に実現を目指しました。
そして大変な苦労の末、1923年10月。
完成したプラネタリウムが関係者にお披露目されましたが、
暗がりに映し出された満天の星の美しさに、大きな拍手が起きたそうです。
そして改良が加えられ、1925年、『ドイツ博物館』の落成式で、プラネタリウムが一般公開されました。
この時は4500個の“自ら光を出している星・恒星”と5つの惑星の動きが再現されましたが、
その美しさは大変な評判となり、それは『カール・ツァイス社』がある、ドイツ・イエナにちなんで“イエナの驚異”と呼ばれたそうです。
その後、さらに改良が加えられ、世界各地の星空を映し出せるユニバーサルタイプのプラネタリウムを開発しました。
このプラネタリウムは『カール・ツァイス2型』と呼ばれ、世界中に広まっていきました。
【感想】
最初に考えた人はすごいですネ。
夜空に浮かぶ星空を室内で表現しようとするんですもんネ。
宇宙にロマンを持った人たちが、夢見るようにプラネタリウムを造っている様子を思い浮かべると、
とっても温かな気持ちになりますネ。
2/7(水) 『日本のプラネタリウムの歴史』
日本を含む“東洋”で、初めてプラネタリウムが設置されたのは、1937年(昭和12年)。
場所は当時の『大阪市立電気科学館』、現在の『大阪市立科学館』で、ドイツのプラネタリウム『カール・ツァイス2型』が設置されました。
翌1938年には、東京・有楽町の『東日天文館(とうにちてんもんかん)』にも設置されています。
“国産プラネタリウム”の誕生は1958年。
当時の『千代田光学精工』、現在の『コニカミノルタ』さんが『科学大博覧会』でプラネタリウムを展示し、
公開で実演したのが始まりです。
翌1959年には『五藤光学研究所』さんも国産プラネタリウムの開発に成功し、日本にもプラネタリウムが広まっていきました。
その後、『五藤光学』さんは、コンピュータのプログラムで操作や演出をする機械を開発しました。
これにより、多彩な星空の演出が可能になり、同時に、
それまでの“解説”に加えて、“番組”という“新しい概念”が生まれています。
その後もプラネタリウムは、どんどん進化していますが、
現在、日本で稼働しているプラネタリウムの数は約300といわれています。
この数を見ても、日本は世界でも有数の“プラネタリウム大国”といえるそうです。
【感想】
実は私、最近、プラネタリウムに行ったんですけど、
昔見たプラネタリウムとは違って、まるで映画のようで、ストーリーがあって、確かに番組でしたネ。
昔の星の解説だけの素朴なプラネタリウムにも、また行ってみたいなと思います。
でも300もあるなんて・・・。全部行ってみたいですけど、これはちょっとなかなか大変ですネ。
2/8(木) 『プラネタリウムの豆知識』
プラネタリウムで、美しい星空を描き出す機械のことを『投影機』といいます。
この投影機には『ピンホール式』、『光学式』、『デジタル式』の種類があります。
『ピンホール式』とは、本体に小さな穴を開け、内側から照らすことで星空を映し出すものです。
穴から漏れる光がそのまま星の姿になります。
『光学式』とは、星の位置に穴を開けた“専用の板”に光をあて、穴から出た光をレンズでスクリーンに映し出すものです。
同じ『光学式』でもいくつか種類があります。
そして『デジタル式』は、星をCGによる映像で映し出すものです。
映像の自由度が高いのが特徴です。
現在では、『光学式』と『デジタル式』を併用した『ハイブリッド式』が普及しているそうです。
日本のプラネタリウムは、大型施設が多いことも特徴です。
愛知県の『名古屋市科学館』のドームは直径35mで、世界最大級です。
そんな中、神奈川県横浜市にあります『はまぎん こども宇宙科学館』にあります投影機は、
7億個以上もの“自ら光を出している星・恒星”を映し出せるとして、
2023年2月8日、『ギネス世界記録』に登録されました。
【感想】
『名古屋市科学館』も『はまぎん こども宇宙科学館』も両方行ってみたくなりますよネ。
7億個以上もある恒星って、ちょっと想像できないんですけど、すごそうですネ。
これはホントに行ってみたいです。
私、やっぱりプラネタリウムって好きだなぁ・・・。
子どもの夢もあるし、大人のロマンもありますよネ。
2/9(金) 『プラネタリウムをキッカケに、宇宙を目指した山崎直子さん』
宇宙飛行士の山崎直子さんは小学生の頃、生まれ故郷の千葉県松戸市にあります、
市民会館のプラネタリウムに通って、『星座の見つけ方』や『星座にまつわるギリシャ神話の解説』に夢中になったそうです。
それもあって、山崎さんにとってプラネタリウムは“宇宙への好奇心を育ててくれた場所。宇宙飛行士を志した原点”なのだそうです。
その後、夢を叶えて宇宙飛行士になった山崎さんですが、2010年、スペースシャトルで宇宙に出た際、
『国際宇宙ステーション』までの距離を測るシャトルの装置が故障したそうなんです。
最終的にコンピュータがシャトルの位置を割り出してくれましたが、山崎さんたちも星を頼りに、シャトルの位置を確認しながら進んだそうです。
その瞬間、“まさかプラネタリウムでの経験が、ここで生きるなんて・・・”と驚いたそうです。
そんな松戸市民会館のプラネタリウムですが、2010年には山崎さんの名前を取って、
『NAOKO SPACE PLANETARIUM(ナオコ・スペースプラネタリウム)』の愛称が付けられました。
さらに山崎さんは2013年には、『松戸市天空スーパーアドバイザー』兼『松戸市民会館 名誉館長』に就任され、
プラネタリウムを通じて宇宙を身近に感じていただけるように、活動されています。
【感想】
そうなんですネ。山崎さんはプラネタリウムが、宇宙へいざなってくれたんですネ。
冬のこの季節。ツーンと空気が冷たくて、空を見上げると星がまたたいています。
夜空もプラネタリウムも本当に素敵ですよネ。
【今週の感想】
都会では空気が澄んでいても、一度にたくさんの星をながめることなんて
なかなかできませんから、プラネタリウムは本当に貴重ですよネ。
それにしてもプラネタリウムの進化って、すごいですよネ。
子どもの頃の“昭和のプラネタリウム”とは全然違って、ビックリした思い出があります。
でも、あまりの気持ちの良さに、ついついウトウトしてしまうことも・・・(汗)。
それだけ心身ともに、リラックスできる空間なんですよネ。
(・・・苦しい言い訳です)
【追伸】
能登半島地震発生から1ヶ月以上が経ちましたが、被災地の皆さまには、引き続き心よりお見舞い申し上げます。
どうかどうか、皆さまの苦しみや恐怖が去り、笑顔になれる日が早く来ますように・・・。
そして1日も早く、平穏な日常に戻られることを心よりお祈り申し上げます。
【お知らせ① 次週(2/12~)からのテーマ】
今年もバレンタインデーがやってきます。
そこで改めて『チョコレート』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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