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2024.01.26

2024年1月22日(月)テーマ「映画や舞台で使われる言葉」

私たちが普段、耳や目にする言葉の中には“演劇用語”と呼ばれているものもあります。

そこで『映画や舞台で使われる言葉』についてです。

 

■今週(1/22~1/26)のテーマ:『映画や舞台で使われる言葉』

 

1/22(月) 『「上手」と「下手」』

 

『上手』と『下手』です。

これは舞台やステージの『左右』を表すために使われる用語です。

『上手』とは“客席から舞台に向かって右側”、

『下手』とは“客席から舞台に向かって左側”のことをいいます。

 

“右・左”ではなく、わざわざ“上手・下手”と言うのは

“演じる人やスタッフが混乱しないため”なんです

例えば演出家さんが、客席からリハーサルをチェックしていて、

“Aさんは右側にハケてください”と指示したとします。

“ハケる”というのは“退場する”という意味なんですが、

この時、Aさんは“自分から見て右側なのか”、それとも

“演出家さんから見て右側なのか”、判断に迷ってしまいます。

 

でも“上手にハケてください”と言われれば、

“演出家さんから見て、右側なんだな”と、すぐに分かります。

このように混乱を避けるために、『上手』、『下手』で

方向性を統一しています。

 

ちなみに舞台の上から見た場合、これが逆になって

“客席に向かって右側”が『下手』、“左側”が『上手』になります。

英語でも『下手』が、『stage right(ステージ・ライト)』で、

『上手』が『stage left(ステージ・レフト)』です。

 

この『上手』、『下手』ですが、どちらの席がイイのか?は、

“観る方の好み”ですとか“演目”によって変わってきますので、

一概に言えないそうです。

 

【感想】

私、舞台の経験がまだ数えるくらいしかなくてですネ、

情けないんですけど、上手・下手って、

まだちょっと混乱する時があるんですよネ(汗)。

映像の世界ではあまり使わない言葉なんですよネ。

 

“上手・下手”って、漢字で書くと“じょうず・へた”とも読めて、

一瞬ドキッとするんですけども、

この感想は私だけなのかな・・・?

 

 

1/23(火)   『「特別出演」と「友情出演」』

 

映画やドラマのオープニング、またはエンディングで

出演者の方々の名前が文字で紹介されますよネ。

この時、名前の横に『特別出演』や『友情出演』という言葉が

付いていることがありますよネ。

 

一般的に『特別出演』とは、“主役を演じるクラス”、

“大物”とか“大御所”と呼ばれる役者さんが、“脇役”や

“出番が少ない役”、“チョイ役”などを演じた時などに使われています。

 

他にも、出演者の皆さんの名前が表記される時、

“最初に登場”するのが一番良いポジションになります。

当然、主演の方の名前が最初に出てきます。

その次に良いポジションというのが、『トメ』と呼ばれる

“最後に登場すること”で、

主に“主役に準ずる方”の名前となります。

 

いくら“大御所”と呼ばれる方が出演してくださっても、

“チョイ役”だと、さすがに『トメ』に名前は出せません。

その代わりに、『特別出演』という言葉を付けることで、

納得していただいているそうです。

 

『友情出演』とは文字どおり、監督さんや主演の役者さんと

親しい方などが出演された時に、よく使われています。

 

その際、制作費の関係などで格安の出演料、

いわゆる”友情価格”での出演が多いといわれ、

場合によっては“ノーギャラ”というケースもあるそうです。

 

【感想】

これ、なかなかちょっと感想言いにくいんですけども(汗)

特別出演の大御所さんの役者さんたちって、

1シーンだけでもすごい存在感を残していかれて、制作側さんに

“特別にでも出演してほしいって思われてるんだなぁ”っていうことを

いつも感じますネ。

ホントにすごいことだと思います。

 

友情出演、ノーギャラの場合は本当に“真の友情”ですネ。

私、経験あったかな?(笑)

 

 

1/24(水)  『楽屋のれん』

 

『楽屋のれん』とは、お芝居や歌舞伎、落語といった演劇の際、

出演する役者さんなどの楽屋の入口にかけられる、のれんのことです。

“ケガなど何もなく、無事に公演を終えられますように・・・”

“お客さまに満足していただけますように・・・”

そういった願いが込められています。

 

『楽屋のれん』をかけることによって、外からの視線をさえぎります。

また“舞台と楽屋を隔てる結界”とされ、

“公の場”である“舞台”と、“プライベート空間”である“楽屋”を仕切るという

役割があります。

『楽屋のれん』をくぐることで、役者さんは“オン”と“オフ”を

切り替えることができます。

 

『楽屋のれん』には“役者さんの名前”や“役の名前”が書かれていますが、

それによってその楽屋に誰がいるのか、

どの役を演じているのかが、ひと目で分かるようになっています。

 

普段、楽屋の扉は開けられていて、『楽屋のれん』だけが

下がっている状態ですので、楽屋にいる方に用事がある時は、

“トントン、失礼します”と言うことがマナーになっています。

 

そんな『楽屋のれん』には、贈ってくださる身内や親しい間柄の方、

またはファンの方からの“応援の気持ち”が込められています。

 

【感想】

演劇とか歌舞伎とか、いろいろマナーが多分違うとは思うんですけども、

私が経験した舞台でも楽屋のれんをかけるんですネ。

私の楽屋のれんは10年以上前に、

京都の友人が作ってくれたものなんですけども、

京友禅のピンクの柄で、彼女が一生懸命刺してくれた刺繍がついた

私の一生の宝物になっています。

 

楽屋のれん、“後輩に作る”という風習があるんですよネ。

ドアは開けて“いつでも誰でも自由に入ってイイですよ”という

合図でもあるそうです。ね、おもしろいですネ。

 

 

1/25(木)  『「マチネ」、「ソワレ」、「ゲネプロ」』

 

演劇やバレエ、オペラの公演の際に、耳や目にする言葉に

『マチネ』と『ソワレ』があります。

『マチネ』とは、フランス語で“朝・午前中”という意味で、

そこから演劇の世界では、“昼間の公演”のことを『マチネ』と呼んでいます。

 

それに対して『ソワレ』は、“夕方・日が暮れた後の時間”、“夜”という意味で、

そこから“夜の公演”のことを『ソワレ』と呼んでいます。

 

この2つの公演ですが、『マチネ』の場合、特に平日ですと、

お客さまが来るのがなかなか難しいこともあって、

料金が『ソワレ』よりもお安く設定されている場合があります。

 

続いて、『ゲネプロ』です。

ドイツ語で“通し稽古”を意味する『ゲネラルプローベ』の略で、

さらに略して、『ゲネ』と呼ばれることも多いです。

 

いわゆる“最終リハーサル”のことで、

出演者の方は本番の時と同じ衣装やメイクをして、

照明さんや音響さんなども、すべて本番どおりに進行していきます。

 

普段の稽古やリハーサルの場合、中断して進行やセリフなどを

確認したりますが、『ゲネプロ』の場合は、基本的にノンストップです。

途中で間違いやNGがあったとしても、余程のことがない限りは、

最後まで中断せずに進めることがほとんどです。

 

【感想】

マチネとソワレ、なんか素敵な言い方ですよネ。

今は“昼公演のほうが人気”ともいわれていて、

時代とともに“演劇を観る環境”って変化してるなぁ・・・ってことを感じますネ。

 

ゲネプロ・・・。う~ん、私は最も緊張する言葉ですネ。

“本番前のいわゆる本番”で、一番緊張するかもしれません。

 

演劇の世界の用語って、皆さん、いくつご存知でしょうか。

 

 

1/26(金)  『「幕間(まくあい)」と「花道」』

 

『幕間』ですが、“まくま”とは読まないんですネ。

もともとは歌舞伎の言葉で、“ひとつの場面が終わって、

幕が閉められた時から次の幕が開くまでの間“のことをいいます。

お芝居の“休憩時間”でもあります。

 

“幕の内”という言い方もあったそうで、『幕の内弁当』は

“幕間に食べるお弁当”ということで、この名前が付いたそうです。

 

続いて『花道』です。

こちらももともとは歌舞伎の言葉で、

客席から見て“舞台の下手・左側”にある通路のことです。

舞台と同じ高さで、客席の中を通っています。

 

歌舞伎で“役者さんが花道を通って、出たり引っ込んだりする場面”というのは、

“大きな見せ場”でもあります。

“花道を通る役”の方は、ここで一度立ち止まって、

何かしらの演技を見せてくれることがあります。

 

このように『花道』は“下手”にありますので、それを目当てに

“下手側の席”を取られるお客さんも多いそうです。

 

この『花道』という名前の由来ですが、一説には

『お客さんがご贔屓の役者さんにお花、ご祝儀を送るために設けられたもの』と

いわれています。

但し、この説が正しいかどうかは分からないそうです。

 

【感想】

演劇、歌舞伎の世界、独特の言葉ってもっともっとありますよネ。

映像の世界も独特です。

私もずいぶん慣れましたけど、

最初はキョトンとすること、結構ありましたネ。

また機会があったら、このテーマにしたいと思います。

 

【今週の感想】

今回ご紹介した用語はほんの一部でしたが、

『上手・下手』や『ゲネプロ』、『花道』などは演劇だけでなく、

コンサートやイベントなどでも使われていますよネ。

 

火曜日に“友情出演、私、経験あったかな?(笑)”と言いましたところ、

リスナーの方から“あるんじゃないですか?”という

コメントをいただきました。

一瞬、“ん?あったっけ?”と思いましたが、

実は私、仲良しの有働由美子ちゃんのニッポン放送の番組

『うどうのらじお』にお邪魔させていただいたことが何度かあるんですネ。

そのことで “それって友情出演じゃないですか?”ってコメントされたんです。

・・・よく考えたら、確かにそうかも(笑)

 

追伸

能登半島地震で被害に遭われました皆様には、

引き続き心よりお見舞い申し上げます。

避難生活に加えて、連日、厳しい寒さも続いていますが、

どうか体調を崩されることなく、そして1日も早く平穏な日常に戻られることを、

心よりお祈り申し上げます。

 

【お知らせ① 次週(1/29~)からのテーマ】

“寒い冬に食べたくなるもの”のひとつ、

ホカホカの『中華まん』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/