食べものの中には『カレーライス』のように、“名前に『ライス』と付くもの”がいくつもあります。
そこで『名前に“ライス”が付いた食べもの』についてです。
■今週(11/27~12/1)のテーマ:『名前に“ライス”が付いた食べもの』
11/27(月) 『チキンライス①』
『チキンライス』は鶏肉とタマネギなどの野菜を炒め、そこにご飯を入れて、トマトケチャップなどで味をつけたものです。
1888年(明治21年)に出版された洋食レシピの本に、『ライスチキン』という名前が登場しているそうです。
この『ライスチキン』ですが、炊いたご飯をサフランで色付けし、調理した鶏肉を添える・・・という、
いわば『鶏肉のパエリア』だったそうです。
それがイギリスでは『鶏肉のピラウ』と呼ばれていたそうですが、『ピラウ』とは、『ピラフ』の語源です。
そして、この『鶏肉のピラウ』が『カレーライス』と同じように、イギリスから日本に伝わってきたそうです。
ところがサフランはとても高価なため、代わりにトマトを色付けに使ったことから、
私たちが知る『チキンライス』へと変化していったそうです。
このように日本での初期の『チキンライス』は、“スープやトマトで炊いたご飯“を使って作られていましたが、
大正時代の頃には“普通に炊いた白いご飯に、鶏肉とトマトを混ぜて炒める”というスタイルに変わっていきました。
さらにケチャップを使うことで、私たちがよく知る『チキンライス』となったそうです。
【感想】
チキンライス、美味しいですよネ。
ライスチキンから変化してきたんですネ。
そういえばカレーライスも、“ライスカレー”と呼ばれてたりもしてますよネ。
私、喫茶店とかレストランで食べられるような“〇〇ライス”って、そそられるんですよネ。
・・・めちゃくちゃ、チキンライスが食べたくなってきました。
皆さんも今日のお昼にいかがですか?
11/28(火) 『チキンライス②』
『チキンライス』は、イギリスから伝わってきた『鶏肉のピラフ』が、時代とともに変化して、
現在では鶏肉と野菜とご飯をケチャップやトマトソースで炒めたもの・・・というのが定番になっています。
実は『チキンライス』は、シンガポール、タイ、マレーシアといった東南アジアでも名物料理として親しまれています。
但し、日本のものとはまったく違っていて、基本的には『茹でた鶏肉と、その茹で汁で炊いたライスに、
様々な味のソースをかけて食べる』というのが、東南アジアのチキンライスの特徴だそうです。
例えば、シンガポールのチキンライスは『シンガポールチキンライス』と呼ばれていて、
『中国の黒い醤油』や『チリソース』、『ジンジャーソース』の3種類のソースが定番とされています。
タイのチキンライスは『カオマンガイ』と呼ばれ、“甘辛い刺激的な醤油ベースのソース”をかけていただきます。
そしてマレーシアのチキンライスは、鶏肉を1羽丸ごと茹でてぶつ切りにし、
その鶏ガラで作ったスープや、お店独自の秘伝のチリソースが付いてきます。
さらにお店によっては、“茹でた鶏”だけでなく、“バーベキュー風にローストした鶏”を使うところもあるそうです。
【感想】
なるほどねぇ。
日本のチキンライスはやはりピラフの延長で、ライスがメインで、“チキンが入ってます”という印象ですが、
東南アジアのチキンライスは、あくまでもチキンがメインという感じですかネ。
東南アジアのチキンライスも、ちょっとスパイシーで美味しいですよネ。
これも時々、食べたくなりますねぇ~。
今日のお昼は東南アジア風のチキンライス、いかがでしょうか?
11/29(水) 『オムライス』
『オムライス』とは、“ご飯を炒めてケチャップなどで味付けし、薄い卵焼きで包んだもの“です。
実は『オムライス』は日本で生まれた洋食で、イギリスの『ライスオムレツ』が変化したもの・・だそうです。
この『ライスオムレツ』ですが、“卵にご飯を混ぜて、オムレツの形に焼いたもの“ではなく、
“煮たお米を薄い卵焼きで包んだもの“だそうです。
それが日本に伝わると、やがて薄い卵焼きの中に白いご飯を入れて塩・コショウで味付けしたものになったそうです。
そしてこの料理と、ケチャップで炒めた『チキンライス』とが出会って、『オムライス』が生まれたそうです。
1926年(大正15年)に出版された料理の本には、牛肉を使った『オムライス』のレシピが載っているそうです。
牛肉なので『チキンライス』ではありませんが、トマトソースを使っているところがポイントで、
それ以外は現代の『オムライス』の作り方と同じだそうです。
そんな『オムライス』ですが、時代とともに進化しています。
定番の“チキンライスを卵で包んだもの”の他に、“チキンライスの上にオムレツをのせたもの”、
“ふわふわ・トロトロの卵をかけたもの“などがあります。
また“かけるもの”もケチャップの他に、ホワイトソースやデミグラスソースなどがあります。
【感想】
オムライスも大好き!皆さんはどんなオムライス、好きですか?
私はバターたっぷりの・・・というよりは、ケチャップたっぷりで炒めたチキンライスに、
味付け薄めの卵でくるんで、ケチャップがかかっている、昔っぽいオムライスが一番好きですねぇ。
今日のお昼はオムライス、いかがでしょうか?
11/30(木) 『ハヤシライス』
『ハヤシライス』とは、牛肉やタマネギなどを炒めて、
ドミグラスソースやトマトピューレ、赤ワインなどを加えて煮込み、ご飯にかけた料理で、
日本で独自に生み出されたものだそうです。
誕生の由来には諸説あり、例えば現在の『丸善雄松堂(まるぜんゆうしょうどう)』さんの創業者、
早矢仕有的(はやし・ゆうてき)さんが考えたとする説です。
早矢仕さんは当時、日本を訪れていた外国人の皆さんと親交があり、西洋料理にもなじみがあったため、
お友達が来ると、お肉や野菜をゴッタ煮にして、ご飯を添えて振る舞っていたそうです。
やがてこの料理は、『早矢仕さんのライス』といわれるようになり、評判となって、
『ハヤシライス』の名前で、街の洋食屋さんのメニューになった・・とする説です。
他にも、大正から昭和にかけて、“天皇陛下の料理番”と呼ばれた秋山徳蔵さんが考えたとする説。
また、スライスした牛肉を、デミグラスソースで煮込んだ『ハッシュドビーフ』にご飯を添えた料理を
『ハッシュドビーフライス』と呼ぶようになり、それが『ハヤシライス』になった・・・という説など、
いくつも説があるそうです。
ちなみに、『ハヤシライス』と『ハッシュドビーフ』の違いですが、
『ハヤシライス』はトマトソースがベースで、『ハッシュドビーフ』はデミグラスソースがベース・・・
といった違いがあるそうです。
【感想】
ハヤシライスもイイですよネ。
私はホテルのラウンジとか、1階にあるカフェとかで食べたくなることが多いなぁって、今思いました。
名前の由来はやはり、“早矢仕さんが考えたという説”が有力な気がしますよネ。
あの・・・毎日オススメして申し訳ないですが(汗)、
今日のお昼、ハヤシライスはいかがでしょうか?
12/1(金) 『タコライス&トルコライス』
『タコライス』とは、味付けしたひき肉『タコミート』と、レタスやトマト、チーズなど、
メキシコ料理の『タコス』の具材をご飯にのせたものです。
沖縄県金武町(きんちょう)にあった『パーラー千里(せんり)』さんの創業者、
儀保松三(ぎぼ・まつぞう)さんが考えられ、1984年に誕生しました。
金武町は米軍基地が目の前にあり、儀保さんはお客さんの“若いアメリカ兵の皆さんに、
安くてお腹いっぱい食べてほしい”という思いから、このメニューを考えられたそうです。
続いて、『トルコライス』です。
ピラフ、スパゲティ、トンカツなどがひと皿に盛られた、長崎市民の皆さんのソウルフードです。
この『トルコライス』という名前ですが、国のトルコとはまったく関係ないそうなんですネ。
そうなると名前の由来ですが、諸説あって、
例えば、『カツ・ピラフ・ナポリタンの3種類を、赤・白・青の3色のトリコロールカラーに重ね合わせ、
“トリコロール”が転じて“トルコ”になった』という説。
または昭和の中頃、長崎市内にあったといわれる『レストラン トルコ』に『トルコライス』の原形となる料理があり、
それが流行ったことからお店の名前『トルコ』を付けたとする説など、様々あるそうです。
【感想】
沖縄に行くとタコライス、食べますよねぇ。
長崎のトルコライスも定番ですよネ。
海外から伝わった料理のようなネーミングでも、日本で生まれたものなんですよネ。
『○○ライス』、もっとたくさんありそうですし、皆さんの『○○ライス』は何ですか?
良かったら教えてください。
【今週の感想】
今週は木曜日まで、最後に“今日のお昼は〇〇ライスはいかがでしょうか?”とオススメしましたら、
本当にそうされた方が何人もいらっしゃったようで、ありがとうございます。
また、“カレーライスはやらないんですか?”という質問をいただきましたが、
2022年9月12日~16日の時に『カレー』というテーマで
お送りさせていただきましたので、そちらをご覧ください。
https://www.1242.com/hada/hada_blog/blog20220916-282584/
いよいよ12月になりました。
なにかとあわただしくなりますが、どうぞお体に気を付けてこの年末をお過ごしください。
【お知らせ① 次週(12/4~)からのテーマ】
私たちの生命や健康を維持するために欠かすことができない『栄養素』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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