“日本の国民食”と呼ばれるほど、お子さんから大人まで人気の食べ物
『カレー』についてです。
■今週(9/12~9/16)のテーマ:『カレー』
9/12(月) 『カレーとは』
『カレー』を辞書で調べると、“粉末状の香辛料を混ぜ合わせて、
風味をつけたソース、またはそれを使った料理”とあります。
この『カレー』という言葉の語源には諸説ありますが、
その中でもよくいわれているのが、
インドのタミール語の『カリ』からきたとする説です。
『カリ』とは、『ソース』とか『汁』の意味で、
“スパイスで具材を煮込んだ汁状のもの”と考えられています。
他にも様々な説があるんですが、
“インドを中心とした熱帯や亜熱帯地方のスパイシーな料理“のことを、
英語で『カレー』と呼ぶようになったといわれています。
本場のインドでは、いくつものスパイスを調合して
カレー料理が作られています。
その際に使われるスパイスの種類や量は、
それぞれのご家庭によって、まったく違うそうなんですネ。
ですから、ひとクチに“カレー料理”といっても、
その種類は数百にもなるそうです。
このようにインドの方々にとって、“日常の食事”であるカレーですが、
いつ頃から食べられていたのかは分からないそうなんです。
そんな中、16世紀から17世紀にかけて、コショウなど香辛料を求めて、
インドにやって来た人たちがカレー料理と出会い、
ヨーロッパへと伝わっていったといわれています。
【感想】
私の周りでは“毎日カレーでもイイ”という人が数人おりまして、
飽きないのだそうです。
確かに、『子どもの好きな食べもの ベスト3』に
カレーが入ってますよネ。
インドから伝わってきたのは間違いなさそうですが、
日本にはいつ頃、カレー文化が入ってきたんでしょうかネ。
9/13(火) 『カレー粉』
カレーの本場・インドでは、様々なスパイスを調合して作りますが、
“少しでも手軽にカレーを作れるように・・・”という思いから誕生したのが、
カレー粉です。
“世界で初めてのカレー粉”は、
イギリスの『C&B(クロス・アンド・ブラックウェル)』の
『C&Bカレーパウダー』です。
このカレー粉は明治時代に日本にも伝わってきますが、
これによって日本の食文化に、カレーが浸透していったそうです。
その後、日本でも国産のカレー粉が次々と開発されていきますが、
プロの料理人の方々の間では、『C&Bのカレー粉』が
最高級品とされていたそうなんですネ。
ところが1931年(昭和6年)、
『C&Bのカレー粉の缶の中に、
国産のカレー粉を詰めて販売していた』という事件が発覚し、
大きなニュースとなりました。
でも、これによって料理人の方々は
“中身を詰め替えられても、味の違いが分からなかった“ということに
気づいたそうなんですネ。
そして、この事件をキッカケに、国産のカレー粉の評価が
見直されたそうです。
ちなみに“カレー粉”と聞いて、
エスビー食品さんの『S&B』と表示された赤い缶を思い浮かべる方、
いらっしゃるかと思いますが、
こちらは1950年(昭和25年)に誕生しました。
これによって、ご家庭でもカレーが作られるようになりました。
【感想】
こんな事件があったんですネ。
でもそれによって、“日本のカレー粉、美味しいじゃん”っていうことで、
認められたというのは面白いですネ。
カレー粉ってカレーだけでなくて、お肉にまぶしたり、
スープに溶かしたり、料理の幅を広げてくれて、ありがたいものですネ。
でも、不思議。
カレーの話をすると、カレー食べたくなりますネ。
9/14(水) 『カレーの雑学①』
日本では“カレーとライスはセット”というイメージが強いですが、
カレーの本場・インドでも、ベンガル地方のカレーは、
昔からライスとセットなのだそうです。
ベンガル地方も日本と同じように、お米が主食なので、
カレーとライスがセットになっているそうなんですネ。
このセットを18世紀頃、イギリス王室に紹介したところ、
とても評判となり、その後、上流階級の人々へと
広まっていきました。
その後、日本にも伝わってきますが、お米文化の日本に
ご飯と一緒に食べるカレーは、すぐに受け入れられたそうです。
ちなみに、同じ“カレーとライスの組み合わせ”でも、
『カレーライス』と『ライスカレー』の2つの呼び方がありますよネ。
この違いですが、もともとは
“最初からライスにカレーがかかっているもの”が『ライスカレー』、
“カレーが容器に入れられて、ライスとは別々に出てくるもの“が
『カレーライス』だったそうです。
カレーの歴史を見ますと、インドからイギリスに伝わった
ベンガル地方のカレーは、ライスにカレーがかかった『ライスカレー』で、
日本に伝わってきたカレーも『ライスカレー』だったそうです。
その後、カレーとライスが別々に出される『カレーライス』が
登場しますが、別々に出されることで、
高級感が出るようになったといわれています。
ちなみに、ルーを入れるシルバーの容器の名前は、
『グレービーボート』とか、『ソースポット』と呼ばれています。
【感想】
ん~、てことは、私が家で食べているものは、
常にライスカレーなんですネ。
カレーライスって、お店でしか食べてないなぁ~。
友達の家にもこのソースポット、ないですよネ~。
ちゃんとソースポットに入れてカレーを出すご家庭って、
あるんでしょうネ。素敵ですネ。
9/15(木) 『カレーの雑学②』
カレーの種類に、『インドカレー』と『欧風カレー』がありますよネ。
この2つのカレーの最大の違いは、
“小麦粉を使うかどうか”だそうです。
『欧風カレー』は小麦粉を使うんですが、インドカレーは使わないそうです。
この『欧風カレー』という言葉を最初に使ったのは、
東京・神保町にありますカレーの名店『ボンディ』さんの創業者・
村田紘一(ひろかず)さんです。
村田さんは若かりし頃、美術の勉強のためにフランスに行かれましたが
そこでフランス料理に使う、ブラウンソースと出会い、
その奥深さを知ったそうです。
そしてブラウンソースを、カレーに取り入れて生まれたのが、
欧風カレーだそうです。
つまり、名前は“欧風”でも、“日本で生まれたカレー”で、
ヨーロッパには実在しないそうなんですネ。
この欧風カレーもそうですが、日本に伝わってきたカレーは、
次々と独自の進化をしていきます。
カレー南蛮やカレーパンもそうですよネ。
さらに1968年(昭和43年)には、“世界で初めての
市販用のレトルトカレー“、『ボンカレー』が登場します。
この名前ですが、フランス語で“美味しい”という意味の
『BON(ボン)』と、英語の『カレー』を合わせたものだそうです。
【感想】
『ボンカレー』、好きだったなぁ~。
子どもの頃は『甘口』で、大人になって『中辛』に挑戦して・・・。
あの“レトロなパッケージ”が、また良かったですよねぇ~。
『ボンカレー』の『ボン』って、フランス語だったんですネ。
インドカレーも欧風カレーもどっちも好きだなぁ~。
ちなみに『ボンディ』さんは、私の会社のすぐ近くで、
ウチのスタッフもよく行っているそうです。
私も行きたいな。
9/16(金) 『カレーの雑学③』
1950年代以降、学校給食のメニューとして、
カレーライスが全国的に採用されました。
また固形のカレーのルウが次々と誕生し、
カレーは“ご家庭でも楽しめるメニュー”となりました。
それでもカレーは、“辛い大人の食べもの”という
イメージがあったそうなんです。
そこで、“リンゴとハチミツを使って味をまろやかにすることで、
お子さんも大人も一緒においしく食べられるようにしたい“。
そういった思いから、1963年(昭和38年)に登場したのが、
『ハウス食品』さんの『バーモントカレー』です。
ちなみに、この『バーモント』とは、
アメリカのバーモント州で民間療法として伝わる、
リンゴ酢とハチミツを使った
『バーモント健康法』にちなんだものだそうです。
西城秀樹さんが歌われたCMソングも印象深いですよネ。
そして1983年には、『エスビー食品』さんから、
日本で初めての“幼児向けのカレー”、『カレーの王子さま』が
発売されました。
“このカレーで育ちました!”という方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?
ちなみに、現在のパッケージの王子さまは三代目だそうです。
他にも、たくさんのカレーのルウが誕生していますが、
同じ材料や同じルウを使っても、ご家庭によって微妙に味が違うんですよネ。
【感想】
皆さんにとって一番好きなカレーは何ですか?
私は実家の近所にあった、『たぬき屋』さんの『黒カレー』が好きだったんですネ。
ご主人が亡くなって、お店がなくなったので、
“想い出の中のカレー”になっていますが、
今でもあのカレーはおいしかったなぁ・・・と思い出します。
皆さんも“これが一番!”っていうカレーがあるのではないでしょうか。
■今週の感想
いつも『食べもの』がテーマの時、必ず“食べたくなりました”とか
“お昼、または今夜食べよう!”という方が
たくさんいらっしゃるみたいですが、
今回は特に『カレー』がテーマですから、
よりその気持ちが強かったそうです。
そういう私もお話していて、カレーが食べたくなりました(笑)
子どもの頃、母親が作ってくれたカレー、給食のカレー、
レトルトのカレー、チェーン店のカレー、専門店のカレー・・・。
さらにお蕎麦屋さんやパン屋さんのカレーなどなど、
カレーって本当に私たちにとって、身近な食べものですよネ。
見た目も具材も味もそうですが、カレーの世界って、
本当に奥深いですネ。
【お知らせ① 次週(9/19~)からのテーマ】
いつ頃、名乗るようになった?『名字』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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