スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2023.09.29

2023年9月25日(月)テーマ「秋の花」

日本には四季折々、様々なお花が咲きますが、その中から『秋の花』についてです。

 

■今週(9/25~9/29)のテーマ:『秋の花』

 

9/25(月) 『秋の七草①』

『秋の花』と聞いて、『秋の七草』という言葉を思い浮かべる方、いらっしゃるかと思います。

具体的には、『萩(はぎ)』、『尾花(おばな)』、『葛(くず)』、

『撫子(なでしこ)』、『女郎花(おみなえし)』、『藤袴(ふじばかま)』、

そして、『桔梗(ききょう)』の7つの草花のことです。

 

この草花たちですが、万葉集に収められている、歌人・山上憶良の2つの和歌が由来とされています。

 

1つめの和歌では、『秋の野に咲いている草花を、指折り数えると7種類ある』と詠んでいて、

そして、もう1つの和歌では、それぞれの草花の名前を詠んでいます。

その7種類とは、『萩の花』、『尾花』、『葛の花』、『撫子』、『女郎花』、『藤袴』、そして『朝貌(あさがお)の花』です。

 

ここで1つ疑問です。

和歌の最後に出てくるのは『朝貌』ですが、『秋の七草』では『桔梗』となっているんですよネ。

その理由ですが、諸説ある中、現代の『アサガオ』はこの時代、まだ日本には伝わっていなかった・・・といわれています。

そのため、和歌に出てくる『朝貌』とは、現代の『アサガオ』とは別の植物と考えられ、

それが『桔梗』ではないのか・・・とする説が有力だそうです。

 

【感想】

確かに桔梗とアサガオ、花びらの開き方とか色がちょっと似てるかもしれませんネ。

お花は四季折々美しいですが、夏のお花の“大胆で華やかな感じ”とは違って、

秋のお花は“控えめで楚々として、奥ゆかしい感じ”がまた素敵ですよネ。

秋生まれの私にとって、秋のお花はとっても興味があります。

 

9/26(火) 『秋の七草②』

『秋の七草』とは『萩』、『尾花』、『葛』、『撫子』、『女郎花』、『藤袴』、そして、『桔梗(ききょう)』のことです。

『萩』は漢字で“草かんむり”に“秋”と書くように、まさに秋を代表するお花の1つです。

 

『尾花』は『すすき』の別名で、『すすき』の穂が動物の尾に似ていることが、名前の由来といわれています。

 

『葛』は、古くから食用や薬用として利用されています。

根から採るデンプン質は『葛粉』と呼ばれ、葛餅や葛切りの原材料として使われています。

また根を乾燥させたものは、『葛根湯(かっこんとう)』となります。

 

『撫子』とは総称で、『秋の七草』の『撫子』とは、古くから日本各地に自生する『カワラナデシコ(河原撫子)』とされています。

“日本の女性の清楚さ”を表した言葉に、『大和撫子』がありますが、『大和撫子』の『撫子』は、このお花のことです。

 

『女郎花』の“女郎”には、“美しい女性”という意味があり、

“そんな美しい女性をも圧倒するほど美しい花”というのが名前の由来とされています。

 

『藤袴』は、花びらの形が筒状で、袴に似ていることからこの名前が付けられました。

 

そして『桔梗』は、風船のような愛らしいツボミと、星形の美しいお花が特徴です。

 

【感想】

秋の七草、写真を見ますと、薄い黄色から淡いピンク、あざやかなピンクに朱色、

そして桔梗の高貴な紫色・・・。

どれも個性的で、うっとりするほど美しいです。

いつも思うんですが、誰に教わったわけでもないのに、その季節になると、花を咲かせる植物さんたち。

一生懸命生きてる姿に感動しますよネ。

 

9/27(水)  『コスモス』

日本の秋の花を代表する『コスモス』ですが、原産地はメキシコです。

18世紀の終わり頃、スペイン人がメキシコから持ち帰り、『コスモス』と名づけたといわれています。

 

この名前ですが、ギリシャ語で『秩序』や『調和』、『美しい』という意味の、

『Kosmos(コスモス)』に由来しています。

花びらが整然と並び、全体が調和のとれた形をしていることから、『コスモス』という名前になったそうです。

 

そんな『コスモス』ですが、日本には明治時代に伝わってきました。

そして漢字で『秋の桜』と書いて、『秋桜(あきざくら)』と名づけられました。

この名前は、主に秋に咲くことや、花びらの形が桜に似ていることから、

“秋に咲く桜のような花”というのが由来とされています。

 

でも今では、この漢字は『あきざくら』ではなく、『コスモス』と読むのが一般的ですよネ。

これは1977年、さだまさしサンが山口百恵さんのために作られた曲のタイトルが、

『秋桜』と書いて『コスモス』で、この曲のヒットによってこの読み方が定着したといわれています。

 

ちなみに、さだサンによりますと、作った時のタイトルは『小春日和』だったそうなんですネ。

ところが、歌詞には漢字で『秋桜』と書いてあるのに、『コスモス』と歌っていることに驚いたプロデューサーの方から、

“タイトルを変更させてもらえませんか?”と提案され、『秋桜』と書いて『コスモス』となったそうなんです。

 

【感想】

意外な新事実ですネ。

山口百恵さんの『秋桜』。

子どもだった私にも、心にジ~ンとくる素晴らしい歌ですよネ。

コスモスが咲くと、“あ~秋なんだなぁ・・・”って思う私がいます。

 

 

9/28(木)  『キンモクセイ』

甘くやさしい香りで、秋の訪れを教えてくれる『キンモクセイ』ですが、原産地は中国です。

日本には江戸時代に伝わったとされていますが、それよりももっと古くからあった・・・ともいわれています。

 

『キンモクセイ』は常緑樹で、1年中、青々としていますが、『秋分』の頃から突然、

小さな橙色の花を一斉に咲かせて、華やかな香りを放ちます。

この橙色を金色に見立てて、『キンモクセイ』という名前が付いたといわれています。

 

そして香りには、様々な効果が期待されていて、特に代表されるのが『リラックス効果』です。

その香りには、心を落ち着かせ、イライラを鎮める成分が含まれているとされています。

そのため、アロマテラピーにも使われています。

 

また『キンモクセイ』は、その香りの高さから、『沈丁花(じんちょうげ)』や『クチナシ』と並んで、

“香り高い木”、『三大香木』の1つにあげられています。

 

ちなみに、『キンモクセイ』の香りの成分に含まれる酵素の活動は、

午前中がもっとも活発で、夕方以降は落ち着くそうなんですネ。

・・・ということは、朝は何かとあわただしいですが、

『キンモクセイ』の香りが気分を鎮めてくれるということです。

 

【感想】

キンモクセイ。

私の実家のお庭の門を入って、すぐのところにあるんですが、

この季節に実家に帰ると、到着するやいなや、

キンモクセイの何とも言えないイイ香りが漂っていて、本当にホッとします。

またキンモクセイのお花が落ちると、地面が一面、金色に輝いて、とっても素敵なんですよネ。

キンモクセイの香り、私、大好きです。

 

9/29(金)  『彼岸花』

『彼岸花』は中国が原産で、一般的には鮮やかな紅い色をしています。

この『彼岸花』という名前ですが、“秋のお彼岸の頃に咲く”というところから、付いたとされています。

 

ちなみに同じお彼岸でも、春のお彼岸には咲かないそうです。

その理由ですが、『彼岸花』は秋にキレイな花を咲かせたあと、葉が出てきます。

その葉は寒い冬でも元気に生い茂りますが、晩春から初夏になると、枯れてしまい、その後、休眠期間に入ります。

そして9月に入ると休眠から目覚め、秋のお彼岸の頃になると、一斉に花を咲かすからだそうです。

 

『彼岸花』は見た目がとっても鮮やかですが、実は全体に毒の成分を含んでいます。

その中でも特に球根の部分に多く含まれていますが、この毒が他の植物の生育を妨げることから、

“雑草対策”の効果が期待されるそうなんです。

 

さらにこの毒を嫌って、ネズミやモグラなどが逃げることから、

古くから田んぼのあぜ道に『彼岸花』を植えて、大切な田んぼを守ったといわれています。

 

『彼岸花』は、別名『曼珠沙華(まんじゅしゃげ)』ともいわれています。

これは古代インドの言葉、『サンスクリット語』で“天の世界・天界に咲く花”という意味で、

“見る者の悪業を払う”といわれています。

 

【感想】

確かに田んぼのあぜ道に、よく咲いている光景を目にしますよネ。

真っ赤でドラマティックなお花。秋のお花、魅力的ですよネ。

 

【今週の感想】

ここ最近、いろいろなところから“彼岸花が見ごろを迎えています。”とか、

“彼岸花の赤い花が咲き誇っています。”という話題が届いていますネ。

今年は異常気象ともいえるほど、厳しい暑さが続いていますが、

それでも彼岸花のように、秋を代表するお花たちは、

ちゃんと季節の訪れを伝えてくれているんですよネ。

秋のお花たち、どれも本当に素敵で大好きです。

 

【お知らせ① 次週(10/2~)からのテーマ】

様々な料理の中から、『煮物』についてです。

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/