羽田美智子のいってらっしゃい

2023.09.22

2023年9月18日(月)テーマ「沼」

“湖”とは何が違うの?“沼にハマる”という言葉もありますよネ。

そんな『沼』についてです。

 

■今週(9/18~9/22)のテーマ:『沼』

 

9/18(月) 『沼とは』

そもそも『沼』とは何でしょうか?

環境省では『一般に深さ5m以下で、底は泥深く、

「クロモ」や「フサモ」といった「沈水沿岸植物」が生えている湖沼をいう』としています。

 

『沈水沿岸植物』とは、“体全体が水の中にあって、根の部分が水の底にとどまっている植物“のことです。

確かに沼って、水草がたくさん生えているイメージがありますよネ。

 

そして『湖沼』とは、『湖』と『沼』のことです。

ちなみに環境省では、『湖と沼は、厳密には区別されていない』としています。

 

それでも、『「湖」とは、四面を陸地で囲まれて、中に水をたたえたもの。

池や沼などより大きく、中央部に沿岸植物の侵入を許さない深さ5mから10 m以上を持つもの』としています。

 

そんな中、名前には“沼”が付いているんですが、分類上は『湖』になるものがあります。

例えば群馬県にあります『尾瀬沼』は、最も深いところで約9mあります。

他にも、同じく群馬県にあります『菅沼(すげぬま)』は、最も深いところで約75mもあります。

名前は沼なのに、沼じゃない・・・。ちょっとややこしいですネ。

 

【感想】

私の中では、湖は“大きくてボートや遊覧船が浮かんでいるイメージ”で、沼は“小さくてドロッとしているイメージ”ですネ。

または、湖は“泳ぐ人がいそう”ですけど、“沼で泳ぐ人はあまりいないようなイメージ”とか、

そういう分類でしたけど、ハッキリした定義はちょっと難しいところにありますよネ。

 

9/19(火) 『沼の豆知識①』

沼には観光名所として知られるところが、いくつもあります。

その中でも代表的なのが、福島県の『五色沼(ごしきぬま)』です。

 

正式名称は『五色沼湖沼群』といいます。

具体的には『毘沙門沼』、『赤沼』、『みどろ沼』、『竜沼(たつぬま)』、『弁天沼』、

『瑠璃沼』、『青沼』、『柳沼』といったいくつもの湖や沼の総称です。

 

1888年(明治21年)、磐梯山の噴火によって『五色沼』は誕生しました。

沼によってエメラルドグリーンやコバルトブルー、ターコイズブルー、エメラルドブルー、パステルブルーなど、

様々な色が見られることから、この名前が付いたそうです。

このように色が違うのは、お天気や季節、見る角度、水に含まれる火山性物質などによるもの・・・とされています。

 

また『赤沼』のように、名前は『赤』でも、沼の色はグリーンという沼もあります。

これは沼の水に鉄分が多いため、周りの植物が錆びた鉄の色のように染まることから、

この名前が付いたとされています。

そして『青沼』は、沼の大きさこそ五色沼で最も小さいですが、“ブルーの美しさは一番です”という方が多いそうです。

 

【感想】

青沼の写真を見ますと、うっとりするほど美しいですネ。

沼のドロッとしたイメージは、どこにもなく、神秘的なブルーをたたえている沼です。

あまりにも有名な名称ですが、もしこれが湖だとしたら、『五色湖』という名前になっていたんでしょうネ。

でもやっぱり、『五色沼』のほうがしっくりきますよネ。

 

9/20(水)  『沼の豆知識②』

秋田県と岩手県にまたがる山、八幡平の頂上付近に直径50メートルほどの沼、『鏡沼(かがみぬま)』があります。

 

毎年5月中旬から6月中旬にかけて、この『鏡沼』をおおった雪がリング状に解け、

中心部に残った雪が、まるで“竜の瞳”のように見えることから、『ドラゴンアイ』と呼ばれているそうです。

 

様々な条件が揃った時に、見ることができる自然現象で、写真を見ますと、

コンタクトレンズのコマーシャルなのかな?っていうくらい、ブルーのキレイな瞳に見えますネ。

確かにこれは“ドラゴンアイ”ですネ。 

 

そして私のふるさと・茨城には、『牛久沼』という沼があります。

水辺を管轄する龍ケ崎市を始め、牛久市、つくば市、取手市、つくばみらい市の5つの市に囲まれた、

約6.5平方Kmにも及ぶとても大きな沼です。

 

『牛久沼』には、いくつもの伝説があって、その1つが『河童伝説』です。

牛久沼に住んでいたイタズラ好きな河童を、こらしめるために、村人たちが捕まえて、松の木に縛り付けたところ、

“もう二度とイタズラはしません”と泣きながら訴えました。

 

かわいそうに思った村人たちは、この河童を沼へと帰したところ、それ以来、河童は悪さをやめただけでなく、

沼の周辺の草を刈り取るといった、村人のお手伝いをするようになったそうです。

河童が縛り付けられた松の木は、“かっぱ松”と呼ばれ、現在も残っています。

 

【感想】

可愛い河童さんですネ。

牛久沼に行くと、とっても美しい水辺に河童の像があって、

初めは人間が立っているみたいで、ドキッ!とするんですが、 

慣れてくるとなんか哀愁を感じて、その姿が愛おしくなるところがあるんですネ。

良かったら一度、見に行ってみてください。

 

9/21(木)  『沼の雑学①』

『沼』を辞書で調べますと、『湖より浅い水域』といった他に、

『俗に趣味などで、夢中になったり、深くとらわれたりする対象』と出てきます。

 

このように、“周りが見えなくなるくらい夢中になること”を表す時に『沼』という言葉が使われています。

それが例えば、『ラーメン』でしたら、『ラーメン沼にハマっている』、『婚活』でしたら『婚活沼』といった感じです。

 

他にもアニメや漫画、声優、ゲーム、アプリ、アイドル・タレント、スポーツ選手、食べ物など、

様々なジャンルで『沼』が使われています。

 

さらに“終わりの見えないゲームプレイ”を『沼プ』、“スマートフォン用ゲームアプリへの課金”を『沼ガチャ』と

表現することもあるそうです。

 

こういった意味で、『沼』という言葉が使われるようになったのは、一説には2010年頃から・・・といわれています。

同時にそれまでは、自分が夢中になっているものを隠すわけではないんですが、

あまり話さない傾向にあったのが、少々自慢気に語るようになった・・・といわれているそうです。

 

その一方で、泥沼や底なし沼に入り込んで出られなくなるように、

夢中になり過ぎてハマってしまい、抜け出せなくなることを、『沼にハマる』とか『沼る』、『沼落ち』といいます。

 

【感想】

確かにこの頃、“沼”という言葉、皆さんよく使っていますよネ。

最初に言い出した人、すごいですよネ。

私は“何かにハマる”ということが、あまりないんですよネ。

だから“何かにハマれる人”のことを、ちょっとうらやましくもあります。

・・・私も何かに沼りたいです。

 

9/22(金)  『沼の雑学②』

『何かに夢中になったのはイイものの、ハマってしまい抜け出せなくなること』を、

『沼にハマる』とか『沼る』、『沼落ち』といいます。

 

沼にハマっても、“生活にハリが出ました”とか、“人生にプラスになりました”というのでしたらイイと思いますが、

それによって学業やお仕事、人間関係にマイナスになるケースは少なくはないそうです。

 

例えば、“アイドル”という沼にハマって、その方のグッズやイベントのために、お金を使うのはイイんですが、

中には借金をしてまで・・・という方もいるそうなんですネ。

さすがに、これは行き過ぎですよネ。

 

さらに恋愛の場合、あまりにも相手を想うあまり、完全に依存してしまったり、騙されたり、

あるいは間違った道を進んでしまうことが、多々あるそうです。

“不倫”という“底なし沼”にハマってしまった・・・というお話も、よく耳にしますよネ。

 

このように、プラスの意味でもマイナスの意味でも、

様々なジャンルで何かしら沼にハマっている方、いらっしゃるそうなんです。

 

【感想】

実は、私が今度やらせていただく舞台のタイトルが『沼の中の淑女たち』で、

こちらは“K-POPアイドルの推し活”という沼にどっぷりとハマってしまった淑女たちのお話なんです。

いよいよ私もこの秋、舞台の中で沼にハマってみます。

いつも応援してくださる方たちに、

“羽田さん、今度私たちの気持ちを演じてくれるんですネ!楽しみです。”と言われました。

ちょっとプレッシャーですが、ハマってもらえるって幸せだなぁ・・・と思った言葉です。

良かったら皆さんも私の舞台『沼の中の淑女たち』にハマってみてはもらえませんでしょうか。

 

【今週の感想】

沼と湖の違い、難しいですネ。

今回、“印旛沼(千葉県)はやらないんですか?”という質問を何人もの方からいただきましたが、

実は印旛沼は名前に“沼”が付いていますが、『海跡湖(かいせきこ)』という湖だそうなんです。

ですので、ご紹介できずに申し訳ありません。

https://www.insuikyo.jp/environment/gaiyou/

https://www.pref.chiba.lg.jp/gesui/jigyou/koshou/documents/kosyougaiyou.pdf

 

そして、沼のもうひとつの意味

”周りが見えなくなるくらい、夢中になること”。

確かに最近、よく目や耳にしますが、その背景とか分かって勉強になりました。

夢中になれるモノがあるのは、とても素敵なことですが、何事もほどほどに・・・というのが良いんですネ。

沼にどっぷりとハマらないよう、気をつけたいですネ。

 

【お知らせ① 次週(9/25~)からのテーマ】

日本には四季折々、様々なお花が咲きますが、その中から『秋の花』についてです。

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/