スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2023.04.28

2023年4月24日(月)

今の時期、散策にピッタリな『庭園』についてです。

 

■今週(4/24~4/28)のテーマ:『庭園』

 

4/24(月)  『庭園とは』

 

庭園とは、草や木を植えたり、石や池などを配置した土地のことです。

主に個人のお宅に造られるお庭よりも、庭園の場合、

規模が大きいのも特徴のひとつです。

 

庭園は英語で『garden(ガーデン)』ですが、明治の終わり頃、

日本にこの言葉が入ってきて、『庭園』として訳されて

使われるようになったといわれています。

 

それでも日本では、『庭園』とは主に

“日本式の庭園・日本庭園”の意味で、それに対して

『ガーデン』は主に“西洋式の庭園・洋風庭園”のことを

指しているそうです。

 

この『日本庭園』と『洋風庭園』の違いですが、日本庭園の場合、

自然の景色をそのまま再現するかのように造られています。

一説には、形に例えるなら『三角形』を基本にして、

庭に立体感を生み出しているそうです。

そして、“どの位置からながめるか?”というのを考えて、

石や木を配置することで、美しい日本庭園が生まれるとされています

 

それに対して洋風庭園、特にヨーロッパ庭園の場合、

“左右対称”に造られているのが大きな特徴です。

そして平らな空間が地平線まで続くように延びています。

また、お花や木の植え方も一定のパターンに基づいています。

他にも花壇の中が、お花や草で模様になっているのも、

特徴のひとつです。

 

そんなヨーロッパ庭園の代表が、フランスのベルサイユ宮殿の庭園です。

 

【感想】

日本庭園は、私の中では“わびさびの世界”、

洋風庭園は、“華やかな世界”というイメージがありますネ。

 

 

4/25(火) 『日本庭園①』

 

日本にある自然の風景を、日本ならではの伝統的な手法で再現し、

和風の庭園に仕上げたのが日本庭園です。

 

そんな日本庭園ですが、大きくいくつかの種類に分かれます。

例えば、『池泉庭園(ちせんていえん)』です。

小川や池など“水”がある庭園のことをいいます。

日本庭園の中で最も多いのが、この池泉庭園です。

 

そして同じ池泉庭園でも、さらにいくつかの種類に分かれています。

例えば、『池泉回遊式庭園』。

“周りを歩いて楽しむことができる庭園”のことをいいます。

 

一般的には、庭園の真ん中辺りに大きな池があり、

その池の周りには、散策や観賞のための道が造られています。

さらに池の中には小さな島や橋、周辺には色や形の良い石や

土を盛って造った小さな山などがあります。

また庭園内には、茶店や休憩用の建物『東屋(あずまや)』などがあるところが多いです。

 

代表的な池泉回遊式庭園に、京都の『桂離宮』、石川県の『兼六園』、

岡山県の『後楽園』などがあります。

 

【感想】

これはどれも日本を代表する庭園ですよネ。

庭園内の茶店って魅力的ですよネ。

お抹茶とかお団子とか、甘酒とかあんみつとか・・・。

日本庭園には、和のスイーツがとっても似合いますよネ。

 

季節もイイし、日本庭園に出かけてみてはいかがでしょうか。

 

 

4/26(水)  『日本庭園②』

 

日本の庭園に多く見られるのが、『池泉庭園(ちせんていえん)』です。

その中で、“周りを歩いて楽しむことができる庭園”のことを

『池泉回遊式庭園』といいます。

 

この『回遊式庭園』の中には、池に浮かべた舟に乗って、

景色を観て回ることもできる庭園があります。

それを『池泉舟遊式庭園(ちせんしゅうゆうしきていえん)』といいます。

代表的な庭園として、香川県の『栗林公園(りつりんこうえん)』などが

あります。

 

さらに、建物の中にあるお部屋から、景色をながめることができる

『池泉鑑賞式庭園』というのもあります。

代表的な庭園に、京都の『智積院(ちしゃくいん)』などがあります。

 

この池泉式庭園とは対照的に、

水を使わずに、山や水などを表現している庭園があります。

それを『枯山水(かれさんすい)』といいます。

石や砂などに模様を描いて、流れる水や波を表しています。

水を一切使っていないのに、水を感じさせるところが、

この枯山水の魅力のひとつです。

 

そして、置かれている石や岩は、仏教で世界の中心にそびえる山、

『須弥山(しゅみせん)』や『仏様』を表しているといわれています。

枯山水の代表的な庭園に、京都の『龍安寺(りょうあんじ)』の

庭園などがあります。

 

【感想】

昔、イタリア人の友人に枯山水の意味を聞かれて、

何も答えられなかった若かりし頃(汗)。

その後、少し枯山水の勉強をしたんですが、

『すべての庭には哲学や物語がある』ということを知ったんですネ。

 

とっても深いんですよネ。お庭って。

その心を知ってからお庭をながめると、

また違うものが見えてきて、

本当に奥深い世界だと思います。

 

 

4/27(木)  『日本庭園③』

 

数ある日本庭園の中で、特に景色がすぐれている・・・といわれている

3つの庭園のことを、『日本三名園』といいます。

 

1つめは、茨城県水戸市にあります『偕楽園(かいらくえん)』です。

江戸時代の後半、水戸藩のお殿様・徳川斉昭(なりあき)公によって

造られた庭園で、『偕楽園』の名前には、“水戸藩の民(たみ)と

偕(とも)に楽しむ場にしたい“という、斉昭公の思いが

込められています。

 

2つめは、石川県金沢市にあります『兼六園』です。

江戸時代の代表的な大名庭園として、歴代の加賀藩のお殿様によって

長い歳月をかけて、形づくられてきた庭園です。

 

冬の時期、雪の重みで木々の枝が折れないように、

円錐形に縄で備える『雪吊り』は、

“金沢の冬の風物詩”といわれています。

 

そして3つめは、岡山県岡山市の『後楽園』です。

こちらも江戸時代を代表する大名庭園のひとつで、

江戸時代の姿を大きく変えることなく、現在に伝えられています。

 

園内には能の舞台など、いくつもの歴史的な建物があり、

通常は非公開ですが、特別な時期や能の公演が行われる時は、

一般公開されています。

 

今、ご紹介した『日本三名園』ですが、それぞれ

水戸城や金沢城、岡山城といった“お城とのつながり”も深く、

お城と庭園を合わせて楽しむことができます。

 

【感想】

日本三名園、私は全部網羅しましたが、

ぜひ靴はスニーカーで行かれることをオススメします。

それぞれ本当に広くて、歩きますからネ。

 

お殿様たちがいらっしゃったから、お城があったり庭園があったり、

日本の歴史や文化を肌で感じることができるんですネ。

 

 

4/28(金)  『庭園の雑学』

 

“世界が認めた日本一の庭園”というのがあります。

これはアメリカの日本庭園の専門誌が、日本国内にあります日本庭園

約1000ヶ所を対象にしたランキングによるものです。

 

このランキングは、歴史的な価値や規模、知名度ではなく、

庭園の質ですとか、庭園と建物との調和、利用される方への対応など

“今現在、鑑賞できる日本庭園として、いかに優れているか?”を基準に

選考されています。

 

この『日本庭園ランキング』で、20年連続で1位に輝いているのが

島根県安来市(やすぎし)にあります『足立美術館』です。

1970年(昭和45年)、地元出身の実業家・

足立全康(あだち・ぜんこう)さんによって造られました。

 

“近代日本画の巨匠”として知られる

横山大観(よこやま・たいかん)さんの作品を中心に、

近代日本画が展示されている美術館ですが、

それとともに知られているのが広大な日本庭園です。

 

そこには、創設者の足立全康さんの

『庭園もまた一幅の絵画である』という思いが

込められているそうです。

日々、刻々と変化する庭園の眺めは、

一期一会の美しさに満ちあふれているそうです。

 

ちなみに、昨年の『日本庭園ランキング』で、2位は京都の『桂離宮』、

3位は東京・葛飾区にあります『山本亭』だそうです。

 

【感想】

庭園の管理って、自然相手だから大変だと思いますが、

美しく管理してくださる皆さまに、心から感謝したいと思います。

 

 

【今週の感想】

自然豊かな日本には、たくさんの庭園がありますよネ。

その庭園ひとつひとつ、どれも美しくて個性があって、

日本が世界に誇れるもののひとつだと思います。

 

確かに洋風庭園に比べると、日本庭園の場合、

華やかさの面ではかなわないかもしれません。

それでも“つつましくも美しい和の世界”は、

日本庭園でなければ味わえないと思います。

だから外国の方も、たくさんいらっしゃるんですよネ。

 

今週ご紹介した庭園は、どれも日本を代表するものばかりでしたが、

意外と身近なところに庭園ってあるんですよネ。

そういった庭園を見つけて行かれてみるのも、

今年のゴールデンウィークの過ごし方のひとつかもしれませんネ。

 

そうそう、番組でもお話しましたが、庭園に行かれる時は、

靴はスニーカーをオススメします。

 

【お知らせ① 次週(5/1~)からのテーマ】

子どもの頃、よく遊んだ『公園の遊具』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/