冬によく食べる果物の代表、『ミカン』についてです。
■今週(11/28~12/2)のテーマ:『ミカン』
11/28(月) 『ミカンとは』
ミカンはインドのアッサム地方が原産地で、
中国を経て、日本に伝わったとされています。
その後、室町時代の頃に、現在の熊本県や和歌山県、静岡県で
ミカンの栽培が盛んになり、“特産物”として
全国に知られるようになりました。
江戸時代になると、人口が多い大阪や京都、江戸へも、船でミカンを
たくさん運ぶことができるようになります。
それによってミカンはたくさんの人たちにも広まり、
特に“お正月には欠かかせない果物”として
親しまれるようになりました
去年2021年のミカンの収穫量を、都道府県別に見ますと、
一番多かったのは和歌山県で、全体の約20%を占めています。
『有田(ありだ)みかん』などの名前で知られています。
2番目に多いのが愛媛県で約17%です。
『紅まどんな』といった“ブランドみかん”があります。
そして、収穫量が3番目に多いのが静岡県で、約13%です。
こちらも『三ヶ日(みっかび)みかん』などで知られています。
このように、和歌山・愛媛・静岡の3つの県で、
全体の半分を占めていることになります。
それに続くのが熊本県、長崎県です。
【感想】
私、子どもの頃、ミカンが大好きすぎて、
手のひらがまっ黄色になるくらいまで食べていました。
今も若干、黄色いんですけど、これは子どもの頃の
ミカンの食べ過ぎだと思っています。
段ボールで買って、家の中の一番涼しいところに
保管してあった記憶ですネ。
最後の頃、ちょっと底のほうでカビが生えてしまったり、
そういう匂いも覚えていますネ。
コタツの上のミカンは、一家団らんの象徴でしたネ。
11/29(火) 『ミカンの豆知識①』
『ミカン』とは“皮をむきやすい小型の柑橘類の総称”です。
その中でも一般的には、圧倒的に収穫量の多い
『温州(うんしゅう)みかん』を指す言葉として用いられています。
この温州みかんの『温州』は、中国を代表する柑橘類の産地、
温州市にあやかって名付けられたそうです。
このように、名前は中国からいただきましたが、
温州みかんそのものは日本が原産で、
現在の鹿児島県出水郡(いずみぐん)長島町(ながしまちょう)が
発祥の地とされています。
そんな温州みかんですが、どのようにして誕生したのか?
ずっと分からなかったそうなんですネ。
それが分かったのは2016年(平成28年)です。
国の研究機関が、『温州みかんは中国が原産の「紀州みかん」と、
インドシナが原産の「クネンボ」という柑橘類が掛け合わさって
できたものと推定される』と発表しました。
これによって、長年の謎が明らかになったそうです。
ちなみに温州みかんは海外でも人気で、
『Satsuma(サツマ)』と呼ばれているそうです。
これは明治時代の初め頃、日本に来ていたアメリカ大使館の職員の
奥さまが、ミカンの苗を当時の薩摩国で購入し、
アメリカに送ったのが由来とされています。
つまり、“ミカンの苗を買った地名”がそのまま、
温州みかんの名前になった・・・ということなんです。
【感想】
日本のミカンに中国の地名を付けたり、
アメリカで育つミカンに日本の名前を付けたり、
何か素敵ですネ。
ミカンがつなぐ世界・・・
親善大使みたいですネ。
ミカンの良さは、手軽さ。
ちょっと皮をむいて、そのまま食べられる。
ちょうど良い大きさで、甘酸っぱくて、
見た目も可愛くて・・・ミカン、最高!
11/30(水) 『ミカンの豆知識②』
現在、ミカンは『温州みかん』のことを指していますが、
明治の頃まで”ミカン=紀州みかん“だったそうです。
別名『小(こ)みかん』ともいいます。
江戸時代、この紀州みかんで、大きな財産を築かれた方がいます。
当時の紀州、現在の和歌山県の商人、
紀伊国屋文左衛門さんです。
当時、江戸では毎年冬になると、刀などを造る鍛冶屋さんの神様を
お祝いするお祭りが行われていました。
その際、参拝に来た人たちにミカンを配っていました。
ところがある年、江戸へミカンを運ぶ船が、
嵐のために出せなかったんです。
そのため江戸ではミカンが不足して、値段が大きく上がりましたが、
逆に紀州ではミカンが余って値段が下がっていました。
そこで文左衛門さんは嵐の中、ミカンを乗せた船を出すことを
決意します。
嵐の中の航海はとても大変でしたが、
なんとか無事に江戸に着くことができました。
そして江戸ではミカンが飛ぶように売れ、
文左衛門さんは莫大な利益を得ることができました。
この時、文左衛門さんが運んだミカンというのが、
紀州みかんだったんですネ。
そんな紀州みかんですが、大きな温州みかんの登場で
人気の座を奪われてしまったのだそうです。
【感想】
私の知人がお庭でミカンを栽培していて、
そこからもぎってプレゼントしてくれるのですが、
葉っぱのついた小さなミカン、これ最高に美味しいんですネ。
あれは紀州みかんなのか、温州みかんなのか?
今度聞いてみようって思いました。
12/1(木) 『ミカンの栄養価』
一般的に『ミカン』と呼ばれる『温州みかん』には、
ビタミンCが豊富に含まれています。
ビタミンCは肌荒れや風邪の予防に効果的とされています。
またミカンの袋の部分には、食物繊維の一種ペクチンが
多く含まれています。
ペクチンにはコレステロールや血糖値を下げたり、
便秘や下痢に効果があるといわれています。
さらに袋や白い筋にはポリフェノールの一種、ヘスペリジンが
含まれています。
ヘスペリジンには、血流の改善や高血圧・動脈硬化の予防、
生活習慣病の予防や改善などに効果が期待されています。
他にもミカンには、『βクリプトキサンチン』という
色素が含まれています。
この色素ですが、自然界に存在する黄色や赤の色素の総称
『カロテノイド』の1つで、強力な抗酸化力があり、
活性酸素を除去する力に優れているそうです。
そのため、目の病気や生活習慣病を始め、
“様々な病気の予防に効果的な栄養素”として知られているそうです。
そしてミカンなどの柑橘類には、さわやかな酸味がありますよネ。
これは『クエン酸』によるものです。
大切なエネルギーをつくり出すために必要不可欠な成分で、
疲れた時、身体の中で発生する乳酸を分解する働きがあると
いわれています。
【感想】
イイことだらけですネ。
何でも食べ過ぎは良くないでしょうけども、
ミカンだったら食後に1つ食べてもイイですよネ。
アロマの香りも、オレンジの香りには
心がおだやかになる効果があり、
夜、嗅ぐとよく眠れるといわれています。
冬のミカン、ぜひいただきしょう。
12/2(金) 『ミカンの雑学』
『みかんの日』というのがあります。
農林水産省などが定めたもので、
11月3日と12月3日の2回あります。
まず11月3日の由来ですが、『11』を”いい”、
『3日』を”みっか(3日)ん”と読む語呂合わせで、
『いい(11)みっか(3日)ん』=『いいみかん』で、
『みかんの日』となったそうです。
そして12月3日も同じように語呂合わせと、
12月になると“ミカンの旬”を迎えることから、
『みかんの日』としたそうです。
実は『3日』のことを”みっかん”と読んだのには
理由があるそうなんですネ。
漢字でミカンは『蜜柑』と書きますよネ。
この漢字の由来ですが、中国から日本にミカンが伝わって来た時、
それまであった柑橘類とは違って、甘かったそうなんです。
そこで、”蜜のように甘い木”という意味で、
『蜜柑』という漢字が誕生したと考えられています。
この漢字をそのまま読むと、“みつかん”となりますが、
“つ”が小さくなって、”みっかん”と呼ばれていたそうなんです。
その後、小さい『っ』が省略されて、『ミカン』となったそうです。
【感想】
『みつかん』から『みっかん』、そして『みかん』へと変わっていったんですネ。
なるほど、『みかんの日』かぁ~。
今年も、手のひらが黄色くなるまで
食べたいなぁ~って、狙っています(笑)
今はミカンもたくさん種類ができて、
ミカンだけではない柑橘類が本当に豊富ですよネ。
でもミカンはやっぱり、手のひらサイズで持ち歩きできますし、
ロケ先でもちょっとむくだけでビタミンCが吸収されますので、
そういう風に摂っていきたいと思います。
【今週の感想】
寒くなると、ミカンがいつもコタツの上にあったのを思い出します。
コタツにもぐり込むと、すぐにミカンに手を伸ばして食べていました。
時々、“晩ごはん食べられなくなるわよ”と母親から怒られるくらい、
食べていたこともあります(笑)
ミカンの味もそうですが、あの色も何かホッとさせるものがあると
思いませんか?
家庭のぬくもりを感じるというか・・・
それだけミカンは、日本の生活に欠かせない果物なんですよネ。
この冬もいっぱい食べようと思います(笑)
【お知らせ① 次週(12/5~)からのテーマ】
寒い時の外出の際に使う、『カイロ』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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