スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2022.08.19

2022年8月15日(月)

“古くから日本にある建造物”の1つ、『お城』についてです。

 

■今週(8/15~8/19)のテーマ:『お城』

 

8/15(月)  『お城とは』

 

そもそも、『お城』とは何でしょうか?

辞書で調べますと、『敵の攻撃を防ぐための軍事施設』とあります。

 

日本では、鎌倉時代の終わりから室町時代にかけて、

戦(いくさ)が多くなりました。

それにつれて、お城の数も急激に増えていったそうです。

 

当時のお城は、『山城(やまじろ)』と呼ばれる

“山に築かれたお城”でした。

その後、戦国時代から安土桃山時代になると、

『平城(ひらじろ)』が造られていきます。

 

平城は“平地に築かれたお城”で、高い石垣や、

周囲に張りめぐらされた壁や堀、そして中心にそびえ立つ

天守などが特徴の“雄大なお城”です。

天守は『天守閣』ともいいますが、

『天守』が正式名称だそうです。

 

そんな平城を中心に、城下町がつくられていったそうです。

また『城』という字は“土へん”に“成功の成・成(なる)”と書きますよネ。

この『成』という字には、『つくりあげる』、

『まとまった形に仕上げる』といった意味があります。

 

この『城』という漢字から考えますと、お城とは

“土をまとまった形にして、つくりあげたもの”という

解釈もできるのだそうです。

 

 

【感想】

先日、熊本城に行ったんですが、石垣がすごくて、

どうしたらあのようなモノが造れるのか、

“人の力のすごさ”を実感してきたところです。

 

お城、日本にも世界にもたくさんありますよネ。

“一国一城の主”という言葉があるように、

男性なら“いつかはそうありたい”という願いも

あるんですかネ。

 

 

8/16(火)  『お城の豆知識①』

 

お城には『天守』と呼ばれるところがあります。

『天守閣』ともいいますが、こちらは俗語で

『天守』は学術用語です。

そのため、お城の専門家やお城が好きの方々は

こちらの言葉を使っているそうです。

 

この天守ですが、“お城の中で一番高いところ・最上階”。

高い建物に例えると“展望台の部分”というイメージをお持ちの方が

結構いらっしゃるそうですが、実は違うそうなんです。

 

といいますのは、お城というのは、周りにあるお堀や壁、

そして、いくつもの門などを含めた“敷地全体”のことを

指すそうなんです。

その敷地の中にある、一番高い建物全体のことを天守と呼ぶそうです。

 

これを東京スカイツリーに例えますと、スカイツリーの展望台が

天守というイメージになりますよネ。

でもスカイツリーは、『東京スカイツリータウン』という複合施設の中にある

一番高い建物なんです。

つまり、“スカイツリーそのもの”が、スカイツリータウンの天守にあたるのだそうです。

お分かりいただけましたでしょうか?(汗)

 

この天守ですが、お城の主である城主の“権力の象徴”で、

“お城の顔”でもあります。

ところが、“現在も残っている天守”というのは、

ほんのわずかしかないそうなんですネ。

 

 

【感想】

お城って遠くから見ると、

威風堂々として威厳があり、

中に入ってみて上から見渡すと、下界が一目瞭然で、

天下を取った気分になれますよネ。

 

お城の生活って、どんな感じだったんでしょうかネ。

 

 

8/17(水)  『お城の豆知識②』

 

“お城の顔”、“権力の象徴”として、大名たちが築いていった

『天守』ですが、明治時代に政府の命令で取り壊されるなど、

その多くが姿を消してしまいました。

 

それでも“江戸時代までに建てられ、修復されながら

現在まで残っている天守“というのがあるそうで、

それを『現存天守(げんそんてんしゅ)』といいます。

その数は、戦前までは『20』あったそうですが、

戦争で8つが失われて、現在は12だけだそうです。

 

その“12の現存天守”とは、青森県・弘前城、長野県・松本城、

愛知県・犬山城、福井県・丸岡城、滋賀県・彦根城、

兵庫県・姫路城、岡山県・備中松山城、島根県・松江城、

香川県・丸亀城、高知県・高知城、

愛媛県・松山城、そして同じく、愛媛県・宇和島城です。

 

この中で松本城、犬山城、彦根城、姫路城、そして松江城の

5つのお城は『国宝』に指定されています。

さらに姫路城は、1993年(平成5年)に、

『世界文化遺産』に登録されています。

どれもまさに、“お国の宝”にふさわしいお城たちです。

 

そして残る7つのお城、弘前城、丸岡城、

備中松山城、宇和島城、丸亀城、高知城、

そして愛媛県・松山城は、『重要文化財』に指定されています。

 

【感想】

今、こうして残っているお城を見ますと、

日本の宝だなぁ~って思いますよネ。

しかし、すごい建物!

やっぱり私は石垣に目が行くんですよネ。

この積み上げの技術、超人的だなぁ~。

 

 

8/18(木)  『お城の豆知識③』

 

“江戸時代までに建てられ、修復されながら

現在まで残っている天守“のことを

『現存天守(げんそんてんしゅ)』といいます。

その数は現在、12だけだそうです。

 

この『現存天守』以外にも、天守は残っていますが

その中には、古い写真や図面といった資料に基づいて、

当時建っていた天守を忠実に再建したものがあります。

それを『復元天守』といいます。

 

『復元天守』には、『木造復元天守』と

『外観復元天守』の2つがあります。

『木造復元天守』とは、“材料や工事の方法も当時と同じものを使って、

外観だけでなく内部の構造も再現したもの”です。

福島県・白河小峰城(しらかわこみねじょう)や、

愛媛県・大洲城(おおずじょう)などがそうです。

 

それに対して、『外観復元天守』とは

“鉄筋コンクリートなど、現代の材料や工事の方法で、

外観だけを再建したもの”です。

愛知県・名古屋城や熊本県・熊本城などがそうです。

 

さらに、“歴史の資料が不足していて、当時のものを

忠実に再建することができないので、

推測などしながら再現したもの“のことを『復興天守』といいます。

大阪城、福岡県・小倉城(こくらじょう)などが

これにあてはまります。

 

【感想】

同じように再現するのが望ましいのでしょうが、

現代の材料を使ってリノベーションをしたら、

それはそれで何百年後には、

その味も出てくるように思います。 

 

お城って、素晴らしいですネ。

見ているとロマンを感じます。

 

 

8/19(金)  『しゃちほこ』

 

『しゃちほこ』とは、『しゃち(鯱)』という“想像上の生き物”の姿を

かたどった装飾品で、お城の天守の屋根に使われています。

“海のギャング”と呼ばれている、白黒の海の生き物に

『シャチ』がいますが、しゃちほこの『しゃち』とは別物なんですネ。

 

しゃちほこのしゃちは龍、または虎の頭を持ち、体は魚で

鋭いトゲが生えているといわれています。

 

そして、しゃちほこの『ほこ(鉾)』とは、

相手を突き刺す時に使う、槍に似た武器のことです。

しゃちの尾がそそり立って、空を向いている姿が

ほこのように見えることから、

『しゃちほこ』という名前になった・・・と伝えられています。

 

しゃちほこがお城に飾られるようになった理由ですが、

“しゃちはクチから水を吐き、火を消す力がある”と

いわれているそうです。

 

日本は木造建築が多いので、火事には特に注意が必要です。

そのため、お寺や神社などでは“火除けの守り神”として

しゃちほこを飾るようになったそうです。

それが伝わって、お城にも使われるようになったそうです。

 

しゃちほこの中でも、“名古屋城の金のしゃちほこ”は特に有名で、

“名古屋のシンボル”になっていますよ。

 

 

【感想】

しゃちほこは、火除けの守り神だったんですネ。

京都の東寺(とうじ)の五重の塔には、

四隅に天邪鬼が配置されているんですネ。

それはお互いに反発する力を使って、

引っ張り合って倒れないようにした・・・ということを

聞いたことがあります。 

 

そういう架空の動物の力を使って、

昔の人はそれも知恵で使っているんですネ。

 

 

■今週の感想 

 

お城って、“お殿様が住むところ”というイメージでしたが、

それだけでなく、いろいろな意味を持つのだと今回知りました。

 

お城って、日本が世界に誇れるものの1つだと思いませんか?

モチロン、海外にも素晴らしいお城がいくつもありますが、

私は日本のお城の、特に石垣の技術は本当に素晴らしいと思います。

重機もないあの時代。

人の手だけであんなにたくさんの石を、崩れないように積み上げていく・・・

さぞかし大変だったと思いますが、

もしタイムスリップできるなら、造っているところを見てみたいです。

 

お城って、ホント、奥深いですネ。

 

【お知らせ① 次週(8/22~)からのテーマ】

 

“サクッしたと食感の皮”と“上品な甘さのあんこ”が入った和菓子、

『最中』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/