“古くから日本にある建造物”の1つ、『お城』についてです。
■今週(8/15~8/19)のテーマ:『お城』
8/15(月) 『お城とは』
そもそも、『お城』とは何でしょうか?
辞書で調べますと、『敵の攻撃を防ぐための軍事施設』とあります。
日本では、鎌倉時代の終わりから室町時代にかけて、
戦(いくさ)が多くなりました。
それにつれて、お城の数も急激に増えていったそうです。
当時のお城は、『山城(やまじろ)』と呼ばれる
“山に築かれたお城”でした。
その後、戦国時代から安土桃山時代になると、
『平城(ひらじろ)』が造られていきます。
平城は“平地に築かれたお城”で、高い石垣や、
周囲に張りめぐらされた壁や堀、そして中心にそびえ立つ
天守などが特徴の“雄大なお城”です。
天守は『天守閣』ともいいますが、
『天守』が正式名称だそうです。
そんな平城を中心に、城下町がつくられていったそうです。
また『城』という字は“土へん”に“成功の成・成(なる)”と書きますよネ。
この『成』という字には、『つくりあげる』、
『まとまった形に仕上げる』といった意味があります。
この『城』という漢字から考えますと、お城とは
“土をまとまった形にして、つくりあげたもの”という
解釈もできるのだそうです。
【感想】
先日、熊本城に行ったんですが、石垣がすごくて、
どうしたらあのようなモノが造れるのか、
“人の力のすごさ”を実感してきたところです。
お城、日本にも世界にもたくさんありますよネ。
“一国一城の主”という言葉があるように、
男性なら“いつかはそうありたい”という願いも
あるんですかネ。
8/16(火) 『お城の豆知識①』
お城には『天守』と呼ばれるところがあります。
『天守閣』ともいいますが、こちらは俗語で
『天守』は学術用語です。
そのため、お城の専門家やお城が好きの方々は
こちらの言葉を使っているそうです。
この天守ですが、“お城の中で一番高いところ・最上階”。
高い建物に例えると“展望台の部分”というイメージをお持ちの方が
結構いらっしゃるそうですが、実は違うそうなんです。
といいますのは、お城というのは、周りにあるお堀や壁、
そして、いくつもの門などを含めた“敷地全体”のことを
指すそうなんです。
その敷地の中にある、一番高い建物全体のことを天守と呼ぶそうです。
これを東京スカイツリーに例えますと、スカイツリーの展望台が
天守というイメージになりますよネ。
でもスカイツリーは、『東京スカイツリータウン』という複合施設の中にある
一番高い建物なんです。
つまり、“スカイツリーそのもの”が、スカイツリータウンの天守にあたるのだそうです。
お分かりいただけましたでしょうか?(汗)
この天守ですが、お城の主である城主の“権力の象徴”で、
“お城の顔”でもあります。
ところが、“現在も残っている天守”というのは、
ほんのわずかしかないそうなんですネ。
【感想】
お城って遠くから見ると、
威風堂々として威厳があり、
中に入ってみて上から見渡すと、下界が一目瞭然で、
天下を取った気分になれますよネ。
お城の生活って、どんな感じだったんでしょうかネ。
8/17(水) 『お城の豆知識②』
“お城の顔”、“権力の象徴”として、大名たちが築いていった
『天守』ですが、明治時代に政府の命令で取り壊されるなど、
その多くが姿を消してしまいました。
それでも“江戸時代までに建てられ、修復されながら
現在まで残っている天守“というのがあるそうで、
それを『現存天守(げんそんてんしゅ)』といいます。
その数は、戦前までは『20』あったそうですが、
戦争で8つが失われて、現在は12だけだそうです。
その“12の現存天守”とは、青森県・弘前城、長野県・松本城、
愛知県・犬山城、福井県・丸岡城、滋賀県・彦根城、
兵庫県・姫路城、岡山県・備中松山城、島根県・松江城、
香川県・丸亀城、高知県・高知城、
愛媛県・松山城、そして同じく、愛媛県・宇和島城です。
この中で松本城、犬山城、彦根城、姫路城、そして松江城の
5つのお城は『国宝』に指定されています。
さらに姫路城は、1993年(平成5年)に、
『世界文化遺産』に登録されています。
どれもまさに、“お国の宝”にふさわしいお城たちです。
そして残る7つのお城、弘前城、丸岡城、
備中松山城、宇和島城、丸亀城、高知城、
そして愛媛県・松山城は、『重要文化財』に指定されています。
【感想】
今、こうして残っているお城を見ますと、
日本の宝だなぁ~って思いますよネ。
しかし、すごい建物!
やっぱり私は石垣に目が行くんですよネ。
この積み上げの技術、超人的だなぁ~。
8/18(木) 『お城の豆知識③』
“江戸時代までに建てられ、修復されながら
現在まで残っている天守“のことを
『現存天守(げんそんてんしゅ)』といいます。
その数は現在、12だけだそうです。
この『現存天守』以外にも、天守は残っていますが
その中には、古い写真や図面といった資料に基づいて、
当時建っていた天守を忠実に再建したものがあります。
それを『復元天守』といいます。
『復元天守』には、『木造復元天守』と
『外観復元天守』の2つがあります。
『木造復元天守』とは、“材料や工事の方法も当時と同じものを使って、
外観だけでなく内部の構造も再現したもの”です。
福島県・白河小峰城(しらかわこみねじょう)や、
愛媛県・大洲城(おおずじょう)などがそうです。
それに対して、『外観復元天守』とは
“鉄筋コンクリートなど、現代の材料や工事の方法で、
外観だけを再建したもの”です。
愛知県・名古屋城や熊本県・熊本城などがそうです。
さらに、“歴史の資料が不足していて、当時のものを
忠実に再建することができないので、
推測などしながら再現したもの“のことを『復興天守』といいます。
大阪城、福岡県・小倉城(こくらじょう)などが
これにあてはまります。
【感想】
同じように再現するのが望ましいのでしょうが、
現代の材料を使ってリノベーションをしたら、
それはそれで何百年後には、
その味も出てくるように思います。
お城って、素晴らしいですネ。
見ているとロマンを感じます。
8/19(金) 『しゃちほこ』
『しゃちほこ』とは、『しゃち(鯱)』という“想像上の生き物”の姿を
かたどった装飾品で、お城の天守の屋根に使われています。
“海のギャング”と呼ばれている、白黒の海の生き物に
『シャチ』がいますが、しゃちほこの『しゃち』とは別物なんですネ。
しゃちほこのしゃちは龍、または虎の頭を持ち、体は魚で
鋭いトゲが生えているといわれています。
そして、しゃちほこの『ほこ(鉾)』とは、
相手を突き刺す時に使う、槍に似た武器のことです。
しゃちの尾がそそり立って、空を向いている姿が
ほこのように見えることから、
『しゃちほこ』という名前になった・・・と伝えられています。
しゃちほこがお城に飾られるようになった理由ですが、
“しゃちはクチから水を吐き、火を消す力がある”と
いわれているそうです。
日本は木造建築が多いので、火事には特に注意が必要です。
そのため、お寺や神社などでは“火除けの守り神”として
しゃちほこを飾るようになったそうです。
それが伝わって、お城にも使われるようになったそうです。
しゃちほこの中でも、“名古屋城の金のしゃちほこ”は特に有名で、
“名古屋のシンボル”になっていますよ。
【感想】
しゃちほこは、火除けの守り神だったんですネ。
京都の東寺(とうじ)の五重の塔には、
四隅に天邪鬼が配置されているんですネ。
それはお互いに反発する力を使って、
引っ張り合って倒れないようにした・・・ということを
聞いたことがあります。
そういう架空の動物の力を使って、
昔の人はそれも知恵で使っているんですネ。
■今週の感想
お城って、“お殿様が住むところ”というイメージでしたが、
それだけでなく、いろいろな意味を持つのだと今回知りました。
お城って、日本が世界に誇れるものの1つだと思いませんか?
モチロン、海外にも素晴らしいお城がいくつもありますが、
私は日本のお城の、特に石垣の技術は本当に素晴らしいと思います。
重機もないあの時代。
人の手だけであんなにたくさんの石を、崩れないように積み上げていく・・・
さぞかし大変だったと思いますが、
もしタイムスリップできるなら、造っているところを見てみたいです。
お城って、ホント、奥深いですネ。
【お知らせ① 次週(8/22~)からのテーマ】
“サクッしたと食感の皮”と“上品な甘さのあんこ”が入った和菓子、
『最中』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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