今年もまたこの時期になります。『お盆』についてです。
■今週(8/8~8/12)のテーマ:『お盆』
8/8(月) 『お盆とは』
『お盆』とは一般的に、“ご先祖さまの霊をお迎えして、感謝の気持ちを
伝えるとともに、改めて供養をして送り出す期間“のことをいいます。
7月と8月にそれぞれお盆がありますが、8月のお盆のことは
“月遅れのお盆”という意味で、『旧盆』ともいいます。
古くから使われていた暦では、お盆の期間は
『7月13日の“お盆の入り”から、“明け”の16日まで』です。
そのため暦が改められた現在でも、
都心部を始めとする一部の地域では、この期間をお盆としています。
それに対して多くの地域では、お盆の期間を
『“お盆の入り”の8月13日から、“明け”の16日まで』としています
その理由には諸説ありますが、よくいわれているのが
『7月のお盆の時期が“農作業の最も忙しい時期”と重なるため』です。
この“8月のお盆の時期のお休み”が『お盆休み』です。
お盆そのものは、祝日として定められてはいませんが、
多くの企業ではお盆期間をお休みとしています。
そのお盆休みの期間ですが、今年2022年は8月11日の祝日『山の日』が
木曜日にあたることから、翌12日・金曜日をお休みにすると、
6連休になるんですネ。
さらに8日から10日もお休みにした場合は、前週末から合わせて
最大11連休ということになるそうです。
【感想】
11連休になったらすごいですネ。
私のふるさと(茨城県)では、旧盆の8月13日から16日が
お盆期間でしたので、東京の7月のお盆はちょっと忘れがちです。
8/9(火) 『お盆の豆知識①』
そもそも『お盆』とは、一体何なのでしょうか?
一般的に『お盆』とは、仏教の行事である『盂蘭盆(うらぼん)』、
または『盂蘭盆会(うらぼんえ)』のことを指しています。
これは古代インドの『ウラバンナ』という言葉が語源とされていて、
“逆さ吊り”といった意味があるそうです。
ちょっと怖い意味ですが、これには仏教の教えが関係しています。
お釈迦さまのお弟子さんに『目連(もくれん)』という方が
いらっしゃいます。
目連さんは自分の母親が亡くなったあと、地獄に堕ちて、
“飢えに苦しんでいる姿”を目撃します。
そこで目連さんは、お釈迦さまに“母を救いたいです!
どのようにすればできるでしょうか?”と、お願いしました。
するとお釈迦さまは、こうおっしゃったそうです。
『あなたの母親は、生前の行いが良くありませんでした。
もし助けたければ、修行僧が長く厳しい修行を終える7月15日に、
供養をしなさい。
そうすれば、多くのご先祖様たちが救われて、
さらに今、生きている人達も幸せになれるのです』。
その教えに従って、目連さんがたくさんの方々に供養したところ、
その良い行いにより、母親は極楽浄土に行くことができたそうです。
それ以来、目連さんがたくさんの人に施しをした7月15 日が、
『先祖供養の大切な日』になったと伝えられているそうです。
【感想】
目連さんのお母さま、素晴らしい息子さんを持ったことで
救われたんですネ。
『情けは人の為ならず』という言葉に通じるものも
あるのかもしれませんネ。
多くの人を救ったり、心をかけて功徳を積めば、
自分のご先祖さまを救うこともできるんですネ。
この時期は自分の行いを振り返り、
改めるのにもってこいのお盆期間ですネ。
8/10(水) 『お盆の豆知識②』
仏教では『お盆』は、“地獄の苦しみをうけている人々を
この世から供養することの功徳(くどく)によって、
その苦しみから救いたい“という行事のことで、そんなところから、
“お盆=ご先祖さまの供養”と考えられているそうです。
それに対して日本には古くから、お墓やお仏壇の前でお祈りする時、
“ご先祖さまの苦しみを救いたい”というよりも、
“いつも見守ってくれてありがとうございます”といったように、
“感謝の気持ちを伝える”という考えがあるそうなんですネ。
神社では、こうした“ご先祖さまを敬い、感謝すること”を
『祖先崇拝(そせんすうはい)』と呼ぶそうです。
そういったところから、日本の『お盆』とは
仏教の『ご先祖さまの供養』と、日本古来の信仰の
神道(しんとう)の祖先崇拝が混じり合った行事・・。ともいえるのだそうです。
同じお盆でも、“人が亡くなられた後、初めて迎えるお盆”のことは
『新盆(にいぼん・あらぼん)』、といいます。
具体的には“四十九日の法要が終わってから、初めて迎えるお盆“を指しますが、
”四十九日前にお盆を迎えるケース“というのもありますよネ。
その場合は“亡くなられたその年”ではなく、“次の年のお盆”が、
新盆になるそうです。
【感想】
あちらの世界に行っても、苦しみってあるんですネ。
こちらの世界から、あちらの世界の人を思って祈ると供養になり、
そして救えるなら、お盆期間でなくても毎日祈りたいですネ。
ご先祖さまに感謝を伝えて、一緒に過ごせる
素敵な期間にしましょうネ。
8/11(木) 『お盆の豆知識③』
”お盆の入り”の時は、お迎えするための“迎え火”を、
そして”お盆の明け”の時は、お見送りするための“送り火”を
灯します。
またお盆の時、お仏壇などに『盆提灯(ぼんちょうちん)』と呼ばれる
提灯を飾りますが、これは“ご先祖さまや亡くなった方の霊が、
迷わず帰って来るための目印“なのだそうです。
そんな提灯ですが、亡くなった方が初めて迎える『新盆』の時だけは、
白木で作られた『白提灯』が使われます。
これには”清らかで、けがれの無い白無垢で霊をお迎えする”という
意味があるそうです。
この白提灯は新盆の時、1回しか使いませんので、
お盆が過ぎたら供養のためにお焚き上げをしたり、
お寺に納めたりします。
“お盆の時にお供えするもの”の1つに、キュウリやナスに割り箸などで
足を付けたものがあります。
キュウリは『馬』のことを表していて、先祖の霊が来る時は、
“足の速い馬に乗って、少しでも早く来てくれますように・・・”。
そして、ナスは『牛』を表していて、帰る時は、
“歩くのがゆっくりな牛に乗って、のんびりと帰ってください・・・“
そういった思いが込められているとされています。
【感想】
子どもの頃から毎年やってきたお盆の行事ですが、
意味を知りもせず覚えてきました。
すべてに心ありきなんですネ。
亡くなったご先祖さまたちに、
ひとつひとつ心を込めてお迎えし、お送りする
素晴らしい文化ですネ。
早朝涼しいうちに、家族でお墓にご先祖さまを迎えにいって、
お坊さんが自宅に来てくれて、親族がお盆参りに来てくれる、
夏のちょっとしたにぎわう期間ですよネ。
8/12(金) 『盆踊り』
夏の風物詩の1つ、盆踊りですが、本来は“お盆に帰って来た
ご先祖様の霊を供養して、再び送り出すため行事“といわれています。
そんな盆踊りの由来は、大勢の人々が念仏を唱えながら踊る
『踊り念仏』といわれています。
『念仏踊り』ともいいます。
この踊り念仏ですが、平安時代に人々に念仏を広めたとされる
空也上人(くうやしょうにん)によって始められたとされています。
それが鎌倉時代に、“念仏が書かれたお札を人々に配る旅”を
続けてこられた、一遍上人(いっぺん しょうにん)によって
全国へと広まっていった・・・といわれています。
その後、1年に一度、この世に戻って来られるご先祖さまの霊を
お迎えする時やお送りする時に、みんなで『踊り念仏』を
踊るようになっていきました。
それがやがて時代とともに、”踊りを楽しむお祭り”へと変わって、
各地に伝わっていったのだそうです。
有名な徳島の『阿波踊り』ですとか、
岐阜の『郡上(ぐじょう)おどり』なども、こうした盆踊りの1つだそうです。
このように各地に伝わっていった盆踊りですが、
言い伝えそのものは、その土地によって違うそうなんですネ。
それでも盆踊りは、“お盆の時期の神聖な行事”であることには
間違いないそうです。
【感想】
盆踊りと聞くと、“にぎやかな音楽で、わちゃわちゃ楽しむ”という
イメージがありますよネ。
でも、京都の念仏踊りに参加した時、
静かでおごそかで、祈りの踊りなんだなぁ・・・って思いました。
神聖な行事、お盆。
皆さま、今年も良いお盆をお過ごしください。
■今週の感想
お盆のことは子どもの頃から知ってはいましたが、
“お盆って何?”と聞かれると、
“ご先祖さまをお迎えして、また見送って・・・”といったことしか、
答えられず、ちゃんと説明できなかったので、
個人的にも改めて勉強になりました。
でも、これってきっと私だけじゃないですよネ(汗)
13日からお盆の入りですが、台風8号の動きが気になります。
せっかくのお盆休み、どうか何事もなく終わることを
ただただ願うばかりです。
【お知らせ① 次週(8/15~)からのテーマ】
“古くから日本にある建造物”の1つ、『お城』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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