モノの取引の時に必要な『お金』についてです。
■今週(6/13~6/17)のテーマ:『お金』
6/13(月) 『お金の成り立ち』
はるか昔の時代、人々は自給自足の生活をしていました。
やがて“自分が欲しいモノ”と“相手の方が持っているモノ”を交換する
『物々交換』が行われるようになりました。
それによって生活の幅が広がっていきましたが、その一方で、
いろいろ不都合が生じてきました。
まず物々交換の場合、交換する相手がいないと成立しませんので、
その方を探すのに時間と手間がかかります。
次に見つかったとしても、その方が必ず交換に応じてくれるとは
限りません。
例えばお魚が欲しくて、お魚を持っている人に
“このリンゴ1個と交換してください”とお願いしたところ、
“リンゴ1個じゃイヤだな。10個ならイイよ”って言われたら
成立しませんよネ。
また、無事に物々交換が成立しても、お魚のような生モノの場合、
長い間、保管ができませんよネ。
さらに交換したモノが、例えば丸太のように大きくて重かったりすると
運ぶのが大変です。
こうしたデメリットを解消するために、貝殻や石といった
“持ち運びが楽で、品質が変わらないもの”と“欲しいモノ”を
交換する仕組みが生まれていきました。
この仕組みが『お金の始まり』で、その後、貝殻や石に代わって、
金や銀、銅といった“金属のかたまり”が使われ、
さらに数えやすいように、コインが作られるようになりました。
当たり前のように日々使っているお金の始まり、興味ありますよネ。
6/14(火) 『お金の働き』
はるか昔、欲しいモノは物々交換で手に入れていましたが、
やがて不公平とか不便が生じるようになりました。
そこで“誰とでも交換ができて、
価値が変わらないものがあればイイのになぁ・・・”と
考えるようになったそうなんですネ。
そして、“貝殻や石をモノの交換の時に使ってみたらどうだろう?“と
思いついたのだそうです。
同時に、『貝殻ひとつで、リンゴ1個と交換できます』、
『貝殻2つで、お魚1匹と交換できます』、
『貝殻4つで、牧草と交換できます』といったように、
“交換する時の目安”を決めました。
これによって、交換がスムーズにできるようになったんです。
この目安にあてはめますと、“お魚を2匹持っている人”は
“貝殻4つ”と交換することができて、その“4つの貝殻”は
牧草と交換することができます。
このように貝殻の枚数によって、交換できるモノが変わってきますが、
これって“モノの価値をはかれる”ということなんです。
さらに交換の時に余った貝殻、使わなかった貝殻は腐ったりする
心配がないので、次に使う時までためておくことができます。
また、しまっておいても価値は変わりませんよネ。
この場合の貝殻の役割を果たしているのが、今のお金なんです。
“お金=モノを買うためのもの”というイメージをお持ちの方、
いらっしゃるかと思いますが、実はそれ以外にも
こういった働きをしてくれているんですネ。
お金はモノを買うためだけでなく、
“モノの価値を知る・はかるもの”としての存在でもあるんですネ。
人によって欲しいものって違うから、
“貝殻4個も出して、それはいらないよ”とか
“4個でこれが手に入るなんてお得よね”とか
そこに“高い”とか“安い”という判断がついてくるんですネ。
6/15(水) 『お金の豆知識』
今から約3000年前、中国で『宝貝(たからがい)』が、
お金の代わりに使われていたそうです。
そしてこれが“お金の始まり”と考えられています。
こうしたことから、お金や経済に関係する漢字、
例えば『財産』の『財』、『貯金』の『貯』、『硬貨』や『貨幣』の『貨』
『貸す』、『買う』といった漢字には、『貝』という字が付いています。
その後、金貨が作られるようになりますが、最初に作られたのは
紀元前7世紀から6世紀頃、現在のトルコ西部にあった
リディア王国の金貨といわれています。
その一方で、それよりももっと前、
紀元前11世紀の中国という説もあるそうです。
日本では長い間、708年に発行された
『和同開珎(わどうかいちん・わどうかいほう)』が
“日本最初の貨幣”といわれていました。
ところが、1998年(平成10年)の遺跡の発掘調査の結果、
『富本銭(ふほんせん)』という通貨が、
7世紀後半に作られたことが分かりました。
『富本』とは“国や民を豊かにするもの”という意味だそうです。
この富本銭が作られた理由ですが、
“都を造るための貨幣として流通させるため“とする説や、
“おまじないに使うため”という説があるそうです。
確かにお金にまつわる漢字には、『貝』という字が入っているんですネ。
それはこういうことだったんですネ。
富本銭、国や民を幸せにするものとして誕生したお金。
私たちもその心でお金を手にして、そして使っていきたいですネ。
6/16(木) 『日本のお金』
私たちが日頃、『お金』と呼んでいるものは『通貨』のことです。
通貨には『紙幣(お札)』と『貨幣(硬貨)』の2つがあります。
紙幣の正式な名前は『日本銀行券(にっぽんぎんこうけん)』で、
国立印刷局で印刷されて、日本銀行から発行されます。
こうして初めて紙幣は、“お金”として使うことができるようになります。
同じ“お金”でも、10円玉や500円玉といった貨幣は
造幣局でつくられていて、こちらは政府が発行しています。
これは法律で『貨幣の製造や発行は政府が行うこと』
『政府は貨幣の製造に関する事務を造幣局に行わせること』と
定められているからだそうです。
政府から発行された貨幣は日本銀行に運ばれて、
そこから世の中に出回っていきます。
お金に紙幣と貨幣がある理由ですが、
紙幣は軽くて持ち運びに便利ですが、使っているうちに
破れたり汚れたりします。
そのため寿命が短いんですネ。
それに対して貨幣は金属で作られています。
量が増えると重くて、持ち運ぶのに大変ではありますが、
それでも紙幣に比べて丈夫で長く使えます。
このように紙幣と貨幣は、それぞれの優れた特徴で
足りない部分を補い合いながら、私たちの暮らしを
支えているのだそうです。
お札と硬貨は造られている場所が違うんですネ。
そんなことも知らなかったです。
私は“穴の開いた硬貨”が好きで、五円玉とか五十円玉がお釣りでくると、
嬉しくなるタイプなんですネ。
また五百円玉貯金をしていた時は、
持ち運びが不可能なくらいの重さになったことがあります。
お札と貨幣、それぞれ役割があるんですネ。
6/17(金) 『貨幣の疑問』
貨幣(硬貨)はすべて丸い形をしていますよネ。
これは『四角形に比べて、使う時に便利』、
『角(かど)がないので、摩擦によってすり減ることが少ない』、
『大量生産する際、都合がイイ』といった理由から、
明治政府がこの形に定めたそうです。
同じ貨幣でも五円玉や五十円玉には、穴が開いていますよネ。
これは十円玉や百円玉といった、他の貨幣との違いが簡単に
分かるようにするためと、偽造防止などの理由からだそうです。
でも昭和23年に初めて発行された五円玉や
昭和30年に初めて発行された五十円玉も、
どちらも穴が開いていないんです。
写真を見ましたが、このお金、見たことないんですネ。貴重です。
五円玉とか五十円玉のイメージが全然違います。
それから時々、ギザがある十円玉って見かけること、ありませんか?
“ギザ10”なんて呼ばれていますが、
これは昭和26年から昭和33年に発行されたものです
このギザですが、現在は『他の貨幣との区別』、
そして『偽造防止』のために付けられているそうですが、
偽造防止のため“ギザの数”は公表していないそうです。
ちなみに、去年11月に発行された新しい五百円玉には、
世界で初めてという“一部だけ異なる形状のギザ”が
入っているそうです。
ギザギザが入っている十円玉、めったに見ませんが、
子どもの頃はよく見た記憶があります。
五百円玉も新しくなったんですネ。
自分も人も幸せにする使い方、していきたいものですネ。
■今週の感想
お金は私たちの生活に欠かせないものの1つですが、
“お金って何?”って聞かれたら、
上手く答えるのって難しいですよネ。
今回、お金の成り立ちを知ることができて、
勉強になりました。
お金って確かに少しでも多くあったほうがイイですが、
あればあったで、その人の生活だけでなく人格まで
変えてしまうことがありますから、
お金におぼれないようにしていきたいですネ。
【お知らせ① 次週(6/20~)からのテーマ】
健康のためには絶対に欠かすことができない、『睡眠』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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