スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2022.01.21

2022年1月17日(月)

寒い時には特に入りたくなりますネ。『温泉』についてです。

 

■今週(1/17~1/21)のテーマ:『温泉』

 

1/17(月)  『温泉とは』

 

日本には火山がたくさんありますが、温泉は火山の地下深くにある

マグマと関係しています。

マグマとは高温でドロドロに溶けた岩のことですが、火山の下には

このマグマがたまっています。

 

そんなマグマからは熱い水や水蒸気、ガスが出ていますが、

それが地面の中に浸み込んで、雨水などと混ざって、

沸いてきたものが温泉ということなんです。

雨水の他にも、地層に閉じ込められた大昔の海水、

『化石海水』の場合もあるそうです。

 

温泉は火山の近くにある亀裂や断層といった、

地面の割れ目から沸き出しています。

日本には古くからこうした温泉がたくさんありますが、

明治時代以降は自然に沸き出した温泉に加えて、

人工的に穴を掘って、ポンプで汲み上げた温泉も増えています。

 

中には周りに火山がないのに、温泉が沸いているところもあります。

そういった温泉の場合、火山がなくても地中を深くまで掘ることで、

先程の化石海水のような温泉が沸き出ているんだそうです。

 

さらに『非火山性温泉』といって、断層などから

自然に沸いている温泉もあるそうです。

その場合、地中のとても深いところから、断層を伝わってきた熱い水が

沸き出しているんだそうです。

こうした温泉の代表が、松之山温泉(新潟県)や

有馬温泉(兵庫県)などです。

 

 

へぇ~、“温泉”とひとクチにいっても、

いろいろな成り立ちがあるんですネ。

昨日までなかったところに天然温泉ができたりするのは、

こういうことだったんですネ。

 

今、1年で一番寒い時期です。

温泉に入ってぬくぬくしたいですネ。

 

 

 

1/18(火)  『温泉の豆知識①』

 

日本には3000を超える温泉があるそうですが、

何をもって“温泉”と呼んでいるのでしょうか?

日本の温泉の場合、『温泉法』という法律によって

その定義が決められているんだそうです。

 

それによりますと、『地下から沸き出した時、または汲み上げた時の

いわゆる“源泉”の温度が25℃以上のもの』。

または『炭酸や鉄分など、19種類ある物質のうちの1つでも、

決められた量よりも多く含んでいるもの』が、温泉なんだそうです。

 

今ご紹介した定義ですが、どちらか1つを満たしていれば、

温泉になるわけなんですネ。

その1つ、『源泉の温度が25℃以上のもの』ですが、

“25℃よりも低くても温泉と呼べるの?”って思いません?

実は“冷たい温泉”というのがあるそうなんです。

 

例えば『寒(かん)の地獄温泉』(大分県)。

こちらの温泉の温度は、13℃から14℃なんですって。

そのため入ることができるのは『7月から9月まで』と

決められているそうです。

 

この『寒の地獄温泉』のように、源泉の温度が25℃未満のものは

『冷鉱泉(れいこうせん)』と呼ばれています。

そして25℃以上の温泉でも『25℃以上34℃未満』のものは『低温泉』

『34℃以上42℃未満』のものは『温泉』、

『42℃以上』は『高温泉』といったように分類されています。

 

 

温泉法っていう法律があるんですネ。

でも13℃から14℃って、プールよりも低いですよネ。

いわゆる水風呂のような、シャキッとしそうですネ。

 

私、昔、屋久島で入ったお風呂は高温すぎて、

皮膚が真っ赤かになるくらい温度が高かったなぁ~。

肌に合う温泉ってありますよネ。

 

 

1/19(水)  『温泉の豆知識②』

 

温泉はお湯の温度の他に、水質によっても種類が分けられています。

これは温泉に含まれる『水素のイオン濃度の違い』によるもので、

『pH(ピーエイチ)』という数字で表されています。

 

pHの数字が小さくなればなるほど、水質は『酸性』。

逆に大きくなればなるほど、水質は『アルカリ性』になります。

こちらも細かく分類されていて、『pHが3未満』の場合、『酸性』。

『3以上、6未満』の場合、『弱酸性』、

『6以上、7.5未満』の場合、『中性』

『7.5以上、8.5未満』が『弱アルカリ性』、

そして『8.5以上』が『アルカリ性』です。

 

ちなみに、日本でトップクラスの酸性の強さを誇るのが、

玉川温泉(秋田県)で、数値は『1.2』です。

空腹時の胃液、胃酸の数値が『1』から『2』といわれていますから、

それとほぼ同じ数値なんですって。

その分、殺菌力が強く、皮膚病にも効果が期待されています。

 

それだけ酸性度が強いので、『湯上りの際、皮膚が弱い部分の炎症を

防ぐために“かけ湯”をして上がりましょう』といったように、

いくつもの“入浴の際の注意書き”があるそうです。

 

逆に、日本でトップクラスのアルカリ性の強さを誇るのが

『都幾川温泉(ときがわおんせん)』(埼玉県)です。

その数値は『11.3』で、これは化粧水にも匹敵するそうなんですネ。

そういったことから、こちらの温泉はお肌がスベスベになり、

湯冷めがしにくい・・・といわれているそうです。

 

 

酸性もイイけどアルカリ性、化粧水のような温泉、

気になりますねぇ~。

行ってみた~い!

 

 

1/20(木)  『温泉の豆知識③』

 

『泉質』という用語があります。

これは“その温泉に、どんな成分がどのくらい溶けているかを、

分かりやすく分類したもの“です。

泉質は“含まれている温泉の成分の違い”によって決まります。

日本の温泉は『温泉法』という法律によって、脱衣所などに必ず

『温泉分析表』を貼っておくことが求められています。

温泉に入る方はこれを見て、泉質ですとか効能を知ることができます。

 

そんな温泉の中でも、

“特に医学的に、治療効果が期待される泉質を持つ温泉”のことを

『療養泉(りょうようせん)』といいます。

 

療養泉は“温度”、または“主に含まれる成分の違い”によって

分類されています。その1つが『単純温泉』です。

日本の温泉の中で最も多い温泉で、『単純泉』とも呼ばれています。

“単純温泉=成分が単純”と思われるかもしれませんが、実際には

“含まれている成分の量が、一定の量に達していないもの”のことを

言います。

 

その中でも、水素のイオン濃度を表す『pH(ピーエイチ)』が

8.5以上のものは『アルカリ性単純温泉』と呼ばれています。

肌触りが柔らかく、お肌への刺激が少ないのが特徴で、

お子さんからお年寄りの方まで、安心して入ることが出来ます。

 

含まれる成分が少ないといっても、立派な温泉ですから

神経痛や筋肉痛、関節痛、五十肩、冷え性などに効果があると

いわれています。

 

 

今日1月20日は『大寒』です。

幸運にも温泉に入れる方もご自宅の方も

温泉の入浴剤などを入れて、体の芯から温まりましょうネ。

 

 

1/21(金)  『お気に入りの温泉』

 

①『和倉温泉』(石川県七尾市)

こちらの泉質は塩化物泉のひとつで、無色透明のお湯です。

海水の成分に似た食塩を含んでいるため、

なめるとしょっぱいのが特徴です。

その分、とてもよく温まるので、冷え性や神経痛、筋肉痛、関節痛、

そして塩分の殺菌効果から、傷や皮膚病に効果的といわれています。

 

私、ドラマの撮影で何日も入らせていただいたんですけども、

とっても幸せでした。

体が浮くような感じになるのも特徴です。

 

 

②『城崎(きのさき)温泉』(兵庫県豊岡市)。

泉質が和倉温泉と同じ塩化物泉ですので、

同じように冷え性ですとか、切り傷、皮膚の乾燥などに

効果的といわれています。

 

こちらも毎年のように行かせていただいているんですが、

雪深い時に入る温泉、最高なんです。

 

 

③『妙見(みょうけん)温泉』(鹿児島県霧島市)

こちらの泉質は炭酸水素塩泉で、別名『美肌の湯』とも

呼ばれているそうです。

お肌にやさしいことから、特にヤケドや切り傷、慢性皮膚病に

効果的といわれています。

 

 

こちらもお仕事で行かせていただいたんですが、

ご飯も美味しいし、川を見ながらの温泉が本当に最高で

ゆったりとしました。

 

日本は津々浦々、素晴らしい温泉に恵まれて、本当にイイ国ですネ。

温泉があるというだけで、あ~日本に生まれて良かったな・・・と思います。

 

 

■今週の感想 

 

温泉に入った時、思わず声が出てしまう心地よさ。

温泉に入るたびに、いつも身も心も癒されます。

 

今回ご紹介したように、ひとクチに温泉といっても

種類も効能も様々ですから、自分の体調や肌質に合った温泉を

選びたいですよネ。

 

個人的には19(水)にご紹介した

『都幾川温泉(ときがわおんせん)』(埼玉県)が

とっても気になります。

    

 

【お知らせ① 次週(1/24~)からのテーマ】

 

私たちが日頃から目や耳にする数字の中には、

様々な意味やエピソードを持つものがあります。

そんな『数字のあれこれ』についてです。

 

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

  • スズキロゴ
パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/