寒い時には特に入りたくなりますネ。『温泉』についてです。
■今週(1/17~1/21)のテーマ:『温泉』
1/17(月) 『温泉とは』
日本には火山がたくさんありますが、温泉は火山の地下深くにある
マグマと関係しています。
マグマとは高温でドロドロに溶けた岩のことですが、火山の下には
このマグマがたまっています。
そんなマグマからは熱い水や水蒸気、ガスが出ていますが、
それが地面の中に浸み込んで、雨水などと混ざって、
沸いてきたものが温泉ということなんです。
雨水の他にも、地層に閉じ込められた大昔の海水、
『化石海水』の場合もあるそうです。
温泉は火山の近くにある亀裂や断層といった、
地面の割れ目から沸き出しています。
日本には古くからこうした温泉がたくさんありますが、
明治時代以降は自然に沸き出した温泉に加えて、
人工的に穴を掘って、ポンプで汲み上げた温泉も増えています。
中には周りに火山がないのに、温泉が沸いているところもあります。
そういった温泉の場合、火山がなくても地中を深くまで掘ることで、
先程の化石海水のような温泉が沸き出ているんだそうです。
さらに『非火山性温泉』といって、断層などから
自然に沸いている温泉もあるそうです。
その場合、地中のとても深いところから、断層を伝わってきた熱い水が
沸き出しているんだそうです。
こうした温泉の代表が、松之山温泉(新潟県)や
有馬温泉(兵庫県)などです。
へぇ~、“温泉”とひとクチにいっても、
いろいろな成り立ちがあるんですネ。
昨日までなかったところに天然温泉ができたりするのは、
こういうことだったんですネ。
今、1年で一番寒い時期です。
温泉に入ってぬくぬくしたいですネ。
1/18(火) 『温泉の豆知識①』
日本には3000を超える温泉があるそうですが、
何をもって“温泉”と呼んでいるのでしょうか?
日本の温泉の場合、『温泉法』という法律によって
その定義が決められているんだそうです。
それによりますと、『地下から沸き出した時、または汲み上げた時の
いわゆる“源泉”の温度が25℃以上のもの』。
または『炭酸や鉄分など、19種類ある物質のうちの1つでも、
決められた量よりも多く含んでいるもの』が、温泉なんだそうです。
今ご紹介した定義ですが、どちらか1つを満たしていれば、
温泉になるわけなんですネ。
その1つ、『源泉の温度が25℃以上のもの』ですが、
“25℃よりも低くても温泉と呼べるの?”って思いません?
実は“冷たい温泉”というのがあるそうなんです。
例えば『寒(かん)の地獄温泉』(大分県)。
こちらの温泉の温度は、13℃から14℃なんですって。
そのため入ることができるのは『7月から9月まで』と
決められているそうです。
この『寒の地獄温泉』のように、源泉の温度が25℃未満のものは
『冷鉱泉(れいこうせん)』と呼ばれています。
そして25℃以上の温泉でも『25℃以上34℃未満』のものは『低温泉』
『34℃以上42℃未満』のものは『温泉』、
『42℃以上』は『高温泉』といったように分類されています。
温泉法っていう法律があるんですネ。
でも13℃から14℃って、プールよりも低いですよネ。
いわゆる水風呂のような、シャキッとしそうですネ。
私、昔、屋久島で入ったお風呂は高温すぎて、
皮膚が真っ赤かになるくらい温度が高かったなぁ~。
肌に合う温泉ってありますよネ。
1/19(水) 『温泉の豆知識②』
温泉はお湯の温度の他に、水質によっても種類が分けられています。
これは温泉に含まれる『水素のイオン濃度の違い』によるもので、
『pH(ピーエイチ)』という数字で表されています。
pHの数字が小さくなればなるほど、水質は『酸性』。
逆に大きくなればなるほど、水質は『アルカリ性』になります。
こちらも細かく分類されていて、『pHが3未満』の場合、『酸性』。
『3以上、6未満』の場合、『弱酸性』、
『6以上、7.5未満』の場合、『中性』
『7.5以上、8.5未満』が『弱アルカリ性』、
そして『8.5以上』が『アルカリ性』です。
ちなみに、日本でトップクラスの酸性の強さを誇るのが、
玉川温泉(秋田県)で、数値は『1.2』です。
空腹時の胃液、胃酸の数値が『1』から『2』といわれていますから、
それとほぼ同じ数値なんですって。
その分、殺菌力が強く、皮膚病にも効果が期待されています。
それだけ酸性度が強いので、『湯上りの際、皮膚が弱い部分の炎症を
防ぐために“かけ湯”をして上がりましょう』といったように、
いくつもの“入浴の際の注意書き”があるそうです。
逆に、日本でトップクラスのアルカリ性の強さを誇るのが
『都幾川温泉(ときがわおんせん)』(埼玉県)です。
その数値は『11.3』で、これは化粧水にも匹敵するそうなんですネ。
そういったことから、こちらの温泉はお肌がスベスベになり、
湯冷めがしにくい・・・といわれているそうです。
酸性もイイけどアルカリ性、化粧水のような温泉、
気になりますねぇ~。
行ってみた~い!
1/20(木) 『温泉の豆知識③』
『泉質』という用語があります。
これは“その温泉に、どんな成分がどのくらい溶けているかを、
分かりやすく分類したもの“です。
泉質は“含まれている温泉の成分の違い”によって決まります。
日本の温泉は『温泉法』という法律によって、脱衣所などに必ず
『温泉分析表』を貼っておくことが求められています。
温泉に入る方はこれを見て、泉質ですとか効能を知ることができます。
そんな温泉の中でも、
“特に医学的に、治療効果が期待される泉質を持つ温泉”のことを
『療養泉(りょうようせん)』といいます。
療養泉は“温度”、または“主に含まれる成分の違い”によって
分類されています。その1つが『単純温泉』です。
日本の温泉の中で最も多い温泉で、『単純泉』とも呼ばれています。
“単純温泉=成分が単純”と思われるかもしれませんが、実際には
“含まれている成分の量が、一定の量に達していないもの”のことを
言います。
その中でも、水素のイオン濃度を表す『pH(ピーエイチ)』が
8.5以上のものは『アルカリ性単純温泉』と呼ばれています。
肌触りが柔らかく、お肌への刺激が少ないのが特徴で、
お子さんからお年寄りの方まで、安心して入ることが出来ます。
含まれる成分が少ないといっても、立派な温泉ですから
神経痛や筋肉痛、関節痛、五十肩、冷え性などに効果があると
いわれています。
今日1月20日は『大寒』です。
幸運にも温泉に入れる方もご自宅の方も
温泉の入浴剤などを入れて、体の芯から温まりましょうネ。
1/21(金) 『お気に入りの温泉』
①『和倉温泉』(石川県七尾市)
こちらの泉質は塩化物泉のひとつで、無色透明のお湯です。
海水の成分に似た食塩を含んでいるため、
なめるとしょっぱいのが特徴です。
その分、とてもよく温まるので、冷え性や神経痛、筋肉痛、関節痛、
そして塩分の殺菌効果から、傷や皮膚病に効果的といわれています。
私、ドラマの撮影で何日も入らせていただいたんですけども、
とっても幸せでした。
体が浮くような感じになるのも特徴です。
②『城崎(きのさき)温泉』(兵庫県豊岡市)。
泉質が和倉温泉と同じ塩化物泉ですので、
同じように冷え性ですとか、切り傷、皮膚の乾燥などに
効果的といわれています。
こちらも毎年のように行かせていただいているんですが、
雪深い時に入る温泉、最高なんです。
③『妙見(みょうけん)温泉』(鹿児島県霧島市)
こちらの泉質は炭酸水素塩泉で、別名『美肌の湯』とも
呼ばれているそうです。
お肌にやさしいことから、特にヤケドや切り傷、慢性皮膚病に
効果的といわれています。
こちらもお仕事で行かせていただいたんですが、
ご飯も美味しいし、川を見ながらの温泉が本当に最高で
ゆったりとしました。
日本は津々浦々、素晴らしい温泉に恵まれて、本当にイイ国ですネ。
温泉があるというだけで、あ~日本に生まれて良かったな・・・と思います。
■今週の感想
温泉に入った時、思わず声が出てしまう心地よさ。
温泉に入るたびに、いつも身も心も癒されます。
今回ご紹介したように、ひとクチに温泉といっても
種類も効能も様々ですから、自分の体調や肌質に合った温泉を
選びたいですよネ。
個人的には19(水)にご紹介した
『都幾川温泉(ときがわおんせん)』(埼玉県)が
とっても気になります。
【お知らせ① 次週(1/24~)からのテーマ】
私たちが日頃から目や耳にする数字の中には、
様々な意味やエピソードを持つものがあります。
そんな『数字のあれこれ』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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