お魚を始め、水の中で生活する生き物たちを
間近で見ることができる場所、『水族館』についてです。
■今週(6/21~6/25)のテーマ:『水族館』
6/21(月) 『水族館の数』
日本は海に囲まれていることもあって、
水族館は身近な施設の1つです。
その数ですが、実はハッキリしたことは分かっていないそうです。
例えば日本動物園水族館協会には現在、
50の水族館が加盟していますが、加盟していない水族館は
それ以上あるそうなんですネ。
そのため、すべての数を把握するのは難しいそうなんです。
それでも、すべてを合わせると少なくとも
150以上はあるのでは?と見られています。
その中には三重県の『志摩マリンランド』のように、
今年3月で51年の歴史に幕を閉じた水族館もあります。
その一方で、今年の秋に兵庫県の神戸ポートミュージアムに
『átoa(アトア)』という新しい水族館が誕生する予定です。
私のふるさと、茨城県には『アクアワールド・大洗』、
『山方(やまがた)淡水魚館』、
『かすみがうら市水族館』の3つの水族館があります。
この中で、『アクアワールド・大洗』は歴史が古くて、
1952年(昭和27年)に『大洗水族館』としてオープンしました。
1970年にはリニューアルして、日本で初めてのペンギンショーを開催して、
話題となりました。
そして2002年(平成14年)にはさらにリニューアルして、
日本有数の大型水族館として生まれ変わっています。
小さい頃の写真に、大洗水族館で撮った記念写真が残っているのですが、
ペンギンがたくさんいて、とっても楽しそうに笑っている
子どもの私が映っています。
今もペンギンが好きなのですが、あの時の記憶で
ずっと好きなのかもしれませんネ。
子どもから大人まで魅了する水族館です。
6/22(火) 『水族館の歴史』
“世界で最も古い水族館”については諸説あります。
そんな中、1853年、イギリスのロンドン動物園に造られた
『フィッシュ・ハウス』と呼ばれるものが、
世界初とする説が有力です。
日本最初の水族館は1882年(明治15年)、
東京・上野動物園に造られた淡水魚を観察できる施設、
その名も『うをのぞき』とされています。
その後、上野動物園の水族館は様々な歴史を重ねたのち、
水族館としての役割を東京・葛西臨海水族園に移して、
1992年(平成4年)に閉館しました。
現在も日本に残っている水族館の中で最も歴史が古いのは、
富山県の『魚津(うおづ)水族館』です。
現在、魚津水族館は三代目で、初代は1913年(大正2年)に
誕生しました。
しかし1944年(昭和19年)、戦争の色が濃くなったため、
やむなく閉館となりました。
二代目の魚津水族館の誕生はそれから10年後、1954年です。
“生きたホタルイカが手に入る唯一の施設”としても
注目を集めましたが、老朽化が進み、1980年に閉館しました。
そして三代目となる現在の魚津水族館の誕生は、翌1981年です。
そして2013年には創立100周年を迎え、それを記念して
リニューアルしています。
へぇ~、日本では明治時代に水族館が誕生したんですネ。
最初の水族館の名前『うをのぞき』。
お魚さんの暮らしをのぞかせてもらっている
謙虚な気持ちが表れていますよネ。
6/23(水) 『水族館の水』
水族館に使われている水ですが、沖縄美ら海水族館のように
目の前にある海から海水を汲み取っている所もあります。
同じ海水でも青森県の浅虫水族館のように
沖合の海からポンプで汲み上げて、地面の下のパイプを通して
水族館まで運んでいる所もあります。
また、東京のサンシャイン水族館のように八丈島沖で汲み上げた
海水を、貨物船で運んで使っている所もあります。
貨物船の場合、行きは荷物をたくさん積んでいるので重いのですが、
帰りは空っぽなので軽くなります。
船は浮きすぎても沈みすぎても良くありませんので、
そこで重量のバランスが崩れないように海水を取り入れて
戻って来ています。
さらに、宮城県の仙台うみの杜水族館のように
海水を専門のクルマで運んで貯水槽に一度溜めたあとに
ろ過して、一定の基準の水質に保ってから利用している
水族館もあります。
他にも、京都水族館や東京のすみだ水族館のように、
人工的に作られた海水を使っている所もあります。
淡水の場合、近くの川や湖からポンプで汲み上げた水や、
消毒用の塩素を中和した水道水などが利用されています。
こうして細心の注意を払って、様々な水が水族館で使われているそうです。
水族館って海の近くにある印象が強かったから、
京都にできた時は本当にビックリしました。
京都の方に聞くと“海から離れているから
水族館にはあこがれていたんだ“とおっしゃっていました。
でも小さい水槽でも、お手入れが大変ですよネ。
水族館の大きな水槽のお手入れ、いろいろご苦労があるでしょうネ。
水族館の皆さま、いつもありがとうございます。
この場をお借りしてお礼を申し上げます。
6/24(木) 『水族館の豆知識』
水族館の中は暗いことが多いですよネ。
暗くすることで『水槽がよく目立つ』ですとか、
『水槽のガラスに光が反射して、中が見えにくくなるのを防ぐ』、
『幻想的な雰囲気を作り出す』といったメリットがあります。
それ以外にも『水槽の中にいるお魚たちのストレスを減らす』というのも
大きな理由の1つだそうです。
水族館にいるお魚たちは昼間、常に人から見られています。
そうした視線を感じ続けているとストレスを感じて、
体調を崩してしまうことがあるそうなんですネ。
そこで水槽の中を明るくして、逆に外を暗くすることによって、
中から外がなるべく見えないようにしているそうなんです。
但し、深海魚のいる水槽は深海に合わせて照明も暗くなっています。
深海魚の多くはデリケートなので、静かに見てあげると良いそうです。
そんな水族館の水槽では、大きなお魚も小さなお魚も
一緒に泳いでいますが、食べられてしまうことはないのかな?と
思いますよネ。
確かに自然界では大きなお魚は小さなお魚を食べていますが、
同じ水槽の中で長いこと一緒に生活していると、
お互いに慣れてきてしまうせいか、
襲われることはあまりないそうなんです。
また、空腹で小さなお魚を食べないように、お魚たちには充分な量の
餌を与えるように配慮しているそうです。
これ私たちと一緒だって、つい思ってしまいました。
私たち役者もスポットライトを浴びることによって
周りが見えなくなって、お芝居の世界に入って行くことができます。
じーっと見られているということは、
やっぱりストレスを与えてしまうんですネ。
せめてやさしいまなざしで、お魚たちをながめてあげましょうネ。
6/25(金) 『沖縄美ら海水族館』
沖縄美ら海水族館の『美ら』とは、
沖縄の言葉で『美しい』とか『キレイ』という意味です。
1975年(昭和50年)、沖縄国際海洋博覧会が開催されました。
その時、パビリオンとして海洋生物園が造られましたが、
海洋博が終わった後、それを受け継いで
国営・沖縄記念公園水族館が誕生しました。
この水族館が老朽化に伴い、2002年(平成14年)に
リニューアルして出来たのが、現在の沖縄美ら海水族館です。
沖縄周辺の海には黒潮やサンゴ礁、深海がありますが、
そういった海を自然に近い形で再現しています。
メインスポットの『黒潮の海』では世界最大級の水槽の中で、
ここでしか見ることができないジンベエザメやナンヨウマンタたちが
泳ぐ姿を目の前で楽しむことができます。
まさに沖縄の海を浅いところから深いところまで学ぶことが
できるのが、この沖縄美ら海水族館なんです。
私はお仕事でもプライベートでも何度も行ったことがあります。
大好きな水族館の1つですが、私のオススメは
モチロン、東洋イチといわれている水槽で泳ぐマンタや
ジンベエザメはイチ押しですが、そこに行く途中の
小さな水槽の中に、レアなお魚がいるんですネ。
それを発見するのも楽しいです。
他にも、入ってすぐのところにある“生きているサンゴ”もオススメです。
また私も行きたくなっちゃったなぁ・・・
■今週の感想
海の世界とそこで暮らす生き物たちを
間近で見ることができる水族館ですが、
本当に幻想的な世界ですよネ。
私は水族館に行って、じーっと水槽をながめていると、
心が軽くなる気がします。
水族館って誰でも、子供の頃の思い出が
詰まっているんじゃないかと思います。
中には京急油壺マリンパーク(神奈川県三浦市)のように、
今年9月末で惜しまれつつ閉館する水族館もあるそうです。
それも時代の流れなのかな・・・と思うと、寂しいです。
また今回ご紹介した沖縄美ら海水族館ですが、
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、
7/11まで臨時休館だそうです。
早くコロナが終息して皆が水族館で楽しめる日を、心から願っています。
【お知らせ① 次週(6/28~)からのテーマ】
“夜空に咲く大きなお花”、『花火』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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