この時期になると、この言葉を目にしますネ。
『節分と立春』についてです。
■今週(1/25~1/29)のテーマ:『節分と立春』
1/25(月) 『節分と立春の日にち』
節分と立春の日にちですが、節分は2月3日、
立春は2月4日というイメージが強いかと思います。
実は節分も立春も“何月何日”とは決まっていないそうです。
その証拠に今年の節分は2月2日、立春は2月3日なんです。
このように節分と立春の日にちが1日ズレるのは、
1984年(昭和59年)以来、37年ぶりです。
この時は節分が2月4日、立春が2月5日でした。
そして今年と同じように節分が2月2日、
立春が2月3日になるのは1897年(明治30年)以来で、
124年ぶりです。
日にちがズレる理由ですが、立春が太陽と地球の位置によって
決められているからなんです。
“太陽から見て、毎年ある決まった位置に地球が来る日”のことを
立春としています。
でも“地球が太陽の周りを回るのは1年って決まっているんだから、
ズレるのはおかしいんじゃないの?“と思いますよネ。
1年は365日ですが、正確には365日と約6時間です。
そうすると、4年で1日分のズレができてしまうんですネ。
この影響で、立春の日にちが変わってしまうことがあるそうです。
節分は立春の前日ですから、立春が変わると節分の日にちも
変わります。
124年ぶりの2月2日の節分、2月3日の立春ですって。
すごい時に私たちは遭遇しているんですネ。
1/26(火) 『立春とは』
そもそも立春とは何でしょうか?
“季節を表す言葉”と使われているものに、
『二十四節気(にじゅうしせっき)』というのがあります。
1年を春・夏・秋・冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを
6つに分けたものです。6×4=24となります。
立春はその1つで、簡単に言いますと『春の始まりの日』です。
暦の上では、この日から少しずつ暖かくなるといわれています。
実際は立春と言われても春の気配を感じるどころか、
1年の中でも2月が一番寒くなることも珍しくないですよネ。
同じことが8月7日頃の『立秋』についてもいえます。
夏の真っ盛りなのに、暦の上ではこの日から『秋』です。
このように立春が、実感とかけ離れているのは、3月の
『春分の日』を中心にした3ヶ月間を『春』としているからです。
それにあてはめると、2月から4月が春になります。
ところが気象庁では3月から5月を『春』、6月から8月を『夏』、
9月から11月を『秋』、12月から2月を『冬』としています。
このように暦とは“約ひと月分のズレ”があるので、例えば
立春という言葉を使う時は“暦の上では今日から春です”という
言い方をしています。
これは『立夏』や『立秋』、『立冬』という言葉を使う時も同じです。
“寒い寒い”と身を縮めて頑張ってきて、立春という言葉を聞くと
なんだか心が軽くなる気がします。
1/27(水) 『節分とは』
節分には『季節を分ける』とか『季節の変わり目』といった
意味があります。
もともと春・夏・秋・冬の始まりである立春、立夏、立秋、
立冬の前日は、すべて『節分』といわれていました。
それがやがて立春の前日だけが
節分といわれるようになったそうです。
今年は2月2日が節分ですが、節分の行事といえば『豆まき』です。
節分に豆まきが行われるようになったキッカケは諸説あります。
その1つが『追儺(ついな)』という中国から伝わった行事で、
災いや病気、悪い気である邪気を祓うための儀式です。
旧暦の立春は1年の始まりの『元日』、
その前日の節分は1年の終わり、大晦日にあたります。
そこで平安時代、宮廷の中では大晦日に
この追儺の行事が行われていました。
それがのちに豆をまいて、悪い鬼を追い出す行事へと
変わっていったそうです。
私は今から5年前の年女の時、福女として長野の善光寺さんの
『節分会(せつぶんえ)』にお招きいただいたことがあります。
節分会とは災いや厄を祓って、1年の幸せを願う伝統行事です。
その時は『どうか善光寺さんのたくさんの善い光が、
そして幸せが皆様に届きますように・・・』と願いを込めて、
豆をまかせていただきました。
この時、前列の方には豆をボトボトと落とすようにして、
真ん中辺りの方には、皆に届くようにまんべんなく投げて、
そして後ろの方には“届け!”という気持ちで、ノーバウンドで投げました。
高校時代、ソフトボール部だった経験が生きました。
1/28(木) 『節分に豆をまく理由』
昔は病気や災害といった災いはすべて、
鬼の仕業だと考えられていました。
同時に鬼とは“人の心の中にある邪気”のことを
指すのだそうです。
そうした鬼を追い出すために『鬼は外!』、
そして、この1年を無事に過ごせることを願って
『福は内!』と言うのだそうです。
豆をまくのは、鬼の目『魔目(まめ)』を目掛けて豆を投げれば、
鬼が力を失う・・・という言い伝えからです。
その際、大豆を使うのは大豆には神様の力が宿っていて、
邪気を祓う力がある・・・と考えられていたからです。
豆まきに使われる豆は一般的には『炒った大豆』ですが、
地域によっては大豆以外の豆、例えば落花生をまく所もあります。
私が長野の善光寺さんで豆まきをさせていただいた時も
大豆ではなくて、落花生でした。
生の大豆ではなく、炒ってある大豆を使う理由には諸説あります。
その1つに生の大豆で豆まきをした時、
まかれた豆を拾い忘れた場合、芽が出て来る可能性があるからです。
節分の時にまいた豆が芽を出すのは”邪気が芽を出す”として、
縁起が悪いとされていたので、芽が出て来ないように
炒った大豆を使うようになったといわれています。
また大豆を火で炒ることで、“鬼を封じ込める”という意味があるとも
いわれているそうです。
昔の人たちって、言葉から縁起を担ぐようなことって
多かったんですネ。
魔目の目に豆を投げて効力を失う・・・初めて知りました。
1/29(金) 『節分の行事』
節分の時、『恵方巻き』と呼ばれる太巻き寿司を食べる方、
いらっしゃるかと思います。
恵方巻きの『恵方』とは“その年の縁起の良い方角”のことで、
今年は『南南東』です。
もともと巻き寿司は『福を巻き込む』といわれています。
その中でも恵方巻きの場合、七福神にちなんで
7種類の具材を巻くのが定番とされています。
食べる時、丸かじりするのは『ご縁を包丁で切らない』という意味からで、
黙って食べるのは『喋ると福が逃げて行くから』といわれています。
節分の風習の1つに『柊鰯(ひいらぎいわし)』というのがあります。
これは焼いたイワシの頭を葉っぱが付いたヒイラギの枝に刺して、
家の門や玄関などに取り付けるものです。
古くから”臭いのキツイもの”や”尖ったもの”は、
魔除けや厄払いの効果があるといわれています。
そこで焼いたイワシの臭いで鬼を近寄らないようにして、
近寄ったとしてもヒイラギのトゲが鬼の目を刺して、
家の中に入って来られないようにしてくれるそうです。
この『柊鰯』は地方によって『節分いわし』など、
様々な呼び方があるそうです。
私の母は毎年、節分の時期になると“1月は行く、2月は逃げる、
3月は去る。早い3ヶ月よね~”と言っています。
もうすぐ立春です。
まだまだ寒い日は続きますが、暦の上だけでも
春はもうすぐそこまで来ています。
風邪に気をつけて頑張ってまいりましょう。
■今週の感想
節分や立春は“運気が変わる日”といわれているそうです。
ここまで“なんか上手くいかないなぁ・・・”とか
“ついてない・・・”という方も、この日を境に変わるといわれています。
今年は暦の関係で、37年ぶりに節分と立春の日が変わります。
例年よりも1日早まるということは、その分、運気が変わる日が
1日早く訪れるということですよネ。
今年の場合、運気もそうですが、なによりも新型コロナウイルスが終息して
早く穏やかな日が戻ってきてくれることを願わずにいられません。
寒さはまだまだ厳しいですから、体調を崩されませんようご自愛ください。
【お知らせ② 次週(2/1~)からのテーマ】
冬のこの時期は、星が最もキレイに見えるといわれています。
『星空観測』についてです。
【お知らせ③ 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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