寒いこの時期、体を温めてくれるお料理の代表、
『鍋料理』についてです。
■今週(1/18~1/22)のテーマ:『鍋料理』
1/18(月) 『今冬の鍋料理の傾向』
新型コロナウイルスの影響で、
おウチにいる時間が増えるのに合わせて、
食事の支度をする負担も増えている中、
手間なく栄養がたくさん摂れる鍋料理が人気となっているのだそうです。
鍋料理といえば、1つのお鍋をみんなで囲んで楽しむのが一般的ですが、
この冬はコロナの影響でお鍋のスタイルにも変化が起きています。
ここ数年、注目を集めているのが『1人鍋』です。
江戸時代、長屋で暮らす庶民の間で囲炉裏(いろり)の代わりに、
火鉢や七輪に小さめのお鍋を乗せて料理する文化が生まれました。
囲炉裏で使う大きなお鍋に対して、こうした小さなお鍋を
『小鍋立(こなべだ)て』といいます。
そこから“1人用の小さなお鍋で作るお料理”のことは
『小鍋立て』とも呼ばれています。
こうした小鍋立ての文化が改めて注目されるのに合わせて、
一人用の小さなお鍋の売り上げも例年の倍以上だそうです。
またそれに合わせて、お鍋のスープの素も
1人用の種類が増えています。
医療の専門家の方は“1つのお鍋を囲むことに
過剰に心配する必要はありませんが、それよりもおしゃべりでの飛沫や
お部屋の換気に十分注意してください”と、
基本的な感染防止の徹底を呼びかけています。
お鍋は本当に便利で、大好きなお料理です。
簡単で種類も豊富で、体が温まって、お片付けも楽でホントにイイですよネ。
早速今夜も私もお鍋、1人鍋しちゃおうかな。
1/19(火) 『鍋料理の種類』
鍋料理の種類といっても、その分け方は様々です。
その1つに『スープの味付け』があります。
例えば『湯豆腐』や『水炊き』、『しゃぶしゃぶ』、
『タラちり』や『フグちり』の場合、
スープには基本、味付けしないで、お椀に取り分けてから
ポン酢やお醤油などで味付けします。
それに対して『寄せ鍋』や『もつ鍋』、『豆乳鍋』、『キムチ鍋』の場合、
スープに味が付いているので、そのままいただきます。
ちなみにこのジャンルには『すき焼き』や『おでん』も含まれるそうですよ。
解釈の違いはありますが、一般的には『すき焼き』も『おでん』も
鍋料理の1つと考えられているそうです。
お相撲さんのイメージの『ちゃんこ鍋』の場合、
どちらのタイプもあるそうです。
他にも『メインとなる具材』による分け方もあるそうで、
“お肉がメインの鍋料理”には『水炊き』や『もつ鍋』、
イノシシのお肉を使った『ぼたん鍋』などがあります。
それに対して“魚介類がメインの鍋料理”には、
鮭を使った北海道の郷土料理でもある『石狩鍋』や『あんこう鍋』、
鯨の『はりはり鍋』などがあります。
さらに“お野菜がメインの鍋料理”には、山形県の郷土料理の
『芋煮鍋』などがあります。
本当に種類がたくさんありますネ。
私は餃子をたくさん作って、水餃子から始まって、
最後はラーメンで締める『餃子鍋』にハマったこともありますし、
鹿児島の黒豚しゃぶしゃぶも大好きです。
1/20(水) 『ちゃんこ鍋』
『ちゃんこ鍋』とは主に“お相撲さんが食べる鍋料理”のことで、
味付けや具材など特に決まりはないそうです。
そのため、メインとなる材料や味付けに合わせて、
『鶏ちゃんこ』とか『味噌ちゃんこ』、『塩ちゃんこ』、
『カレーちゃんこ』といった呼び方があるそうです。
鍋料理だけが『ちゃんこ』だと思われがちですが、
本来は“力士のお食事”のことをいいます。
そのため、ラーメンでもカレーライスでも『ちゃんこ』になるそうです。
『ちゃんこ』の名前の由来には諸説あります。
例えば江戸時代、お相撲さん達が長崎に巡業に行った時、
中国から伝わった『チャンクオ』という金属製のお鍋を使って
お料理したそうです。
その『チャンクオ』がなまって、『ちゃんこ』になったという説です。
他にも『ちゃん』は“父ちゃん”の“ちゃん”のことで、
“お相撲部屋の親方”のこと、
“こ”は“お弟子さん”のことを表している・・・という説もあります。
そこから『部屋の親方と弟子が一緒に食べる料理』の意味という説も
あるそうです。
他にも、お相撲部屋では食事は料理番の力士の方が担当しますが、
ベテランの力士の方が多いので、その方のことを若い力士が
『親父さん』の意味で“ちゃん”と呼んでいて、
そこに親しみを表す言葉“こ”が付いて、
『ちゃんこ』になったという説などがあるそうです。
ちゃんこって、お鍋のことをいう言葉だと思っていました。
でも“ちゃんこ”・・・何とも可愛い響きですよネ。
“ちゃんこ”・・・何となく“お父さん”という意味が私にはしっくりきます。
1月20日は『大寒』ですよネ。
今夜はちゃんこ鍋でも食べて、芯から温まってくださいネ。
1/21(木) 『寄せ鍋』
鍋料理は種類が豊富ですが、その中でも地域を問わずに
食べられているのが『寄せ鍋』だそうです。
魚介類やお野菜、お豆腐、鶏肉などを薄味のスープで煮ながら
いただくものですが、具材に決まりがないのが特徴だそうです。
この『寄せ鍋』という名前ですが、様々な材料を
“寄せ合わせて作る”ことから、この名前で呼ばれるようになったとも
いわれています。
元々は調理場での残り物を取り合わせて煮たものだったそうです。
こう聞くと“ちゃんこ鍋と、どこが違うの?”と思われる方、
いらっしゃるかも知れません。
違いの1つに『お出汁』があるそうです。
まず“寄せ鍋のお出汁”はカツオ節や昆布といった
魚介ベースが特徴だそうです。
『寄せ鍋』は江戸時代から食べられていて、当時から日本人に
なじみが深い魚介でお出汁をとっていた・・・といわれています。
その伝統が今に伝えられているそうです。
それに対して、“ちゃんこ鍋のお出汁”は鶏がらが基本だそうです。
その理由ですが、お相撲は土俵に手がついたらと負けてしまいます。
牛や豚は地面に両手をついているように見えますが、
鶏は2本の足で立っています。
そんなところから、昔から“ゲンがイイ”ということで、
鶏がらを使ってお出汁をとっているそうなんです。
鶏がらスープをとって、お野菜たっぷり入れて、
今夜ちゃんこ鍋、作ってみようかなぁ~。
もう毎日、お鍋でイイ季節になりましたネ。
1/22(金) 『世界の鍋料理』
日本でも世界の鍋料理をいただくことができますが、
その中でも特にポピュラーなものに『チゲ』があります。
『チゲ』とは朝鮮半島の鍋料理の1つで、
『チゲ』という言葉自体が『鍋料理』という意味です。
ですから、『チゲ鍋』という言い方だと“鍋鍋”という
意味になってしまうため、間違いなんですって。
そのため、キムチのお鍋のことは『キムチチゲ』、
お豆腐のお鍋のことは『トゥブチゲ』といいます。
『チゲ』と同じように、ポピュラーな鍋料理に
中国料理の『火鍋』があります。
お鍋の中が2つに仕切られていて、片方には豚骨や鶏などからとった
白いスープ『白湯(ぱいたん)スープ』が入っています。
もう片方には、トウガラシや中国の山椒などの香辛料が入った
真っ赤な辛いスープ『麻辣(マーラー)スープ』が入っています。
1つのお鍋で2つの違った味を楽しむことができます。
日本では火鍋と聞くと、このスタイルのものを思い浮かべる方が
多いかと思いますが、正式には日本語読みで
『鴛鴦(おしどり)火鍋』と呼ぶのだそうです。
1つのお鍋を仕切って入れたスープを、
“仲の良い夫婦”の代名詞になっているオシドリのオスとメスに例えて、
この名前が付いたとされています。
世界にもいろんなお鍋があって、寒い季節、
お腹の中から温まって風邪をひかないようにする
人間の知恵なんですよネ。
お鍋を食べて、この寒い冬を元気に乗り越えましょうネ。
■今週の感想
今年の冬は本当に寒くて、お鍋が特に頼りになります。
本当ならみんなで1つの鍋をつついて、
ワイワイ言いながら食べるのが楽しくて美味しいんですが、
新型コロナウイルスの影響で、それもできない状況です。
来年の冬はみんなでお鍋を食べれるようになることを
心から願っています。
大寒を迎え、寒さがますます厳しくなっています。
どうぞ皆さま、体調にはくれぐれも気をつけてくださいネ。
【お知らせ② 次週(1/25~)からのテーマ】
今年もこの言葉を目にするようになりました。
『節分や立春』についてです。
【お知らせ③ 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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