寒いこの時期、体を温めてくれる『スープ』についてです。
■今週(12/14~12/18)のテーマ:『スープ』
12/14(月) 『スープとは』
日本ではスープは“飲む”と言いますが、
海外では“食べる”と言います。
フランス料理やイタリア料理のフルコースでは、
前菜の次にスープが出てきます。
スープの歴史は紀元前1600年から1500年頃の
古代エジプトから始まります。
当時のスープは家畜や野生の鳥や獣の肉、そしてお野菜や
固くなったパンを一緒に煮込んだものだったそうです。
その後、11世紀から13世紀のヨーロッパでは
十字軍が遠征から香辛料を持ち帰ったことで、
スープに新しい味覚が誕生していきます。
さらに17世紀になると、フランスではスープも
正式な献立に加えられるようになりました。
日本では16世紀、室町時代の終わりの頃に『ソップ』という名前で、
スープが伝わったとされています。
それでもスープのことが本格的に知られるようになったのは、
明治時代になってからのことです。
それでもまだまだ、スープは“お店でいただくもの”という
イメージが強かったですが、1951年(昭和26年)に
缶詰のスープが発売されました。
それによって“市販のスープの文化が日本でも広まっていきます。
そういった歴史を経て、今ではスープは私達の生活に
欠かせないものになっています。
私もスープが大好きで、今、スープのレシピの本を買って、
いろいろなスープ作りにハマっているところです。
芯から温まって、お腹にやさしくて、今の季節に本当にイイですよネ。
12/15(火) 『スープの種類』
スープと聞いて、『コンソメ』や『ポタージュ』を思い浮かべる方、
いらっしゃるかと思います。
コンソメはブイヨンにお肉や香味野菜、香辛料、卵白を加えて煮込んで、
アクや脂などを取り除いて作ります。
とってもキレイに澄んだスープです。
ちなみにブイヨンとは、いろいろなスープの基本となるもので
和食でいう“お出汁”のことです。
牛のすね肉、または鶏肉、あるいは、お魚とお野菜と香辛料を
長時間煮込んで取ります。
そんなブイヨンに小麦粉やデンプンでとろみをつけて、
バターや牛乳、生クリーム、卵黄などを加えて作るのがポタージュです。
スープもコンソメもポタージュも、
もともとはフランス語ですが、『スープ』という言葉の語源は
『ブイヨンに浸して食べるパン切れ』なんだそうです。
『コンソメ』の語源は『完成した』、
『ポタージュ』はフランス語で『お鍋』を意味する
“『ポット』で煮込んだもの”という意味だそうです。
そんなところからポタージュは“スープの総称”で、
コンソメもその他のスープも“ポタージュの一種”と
考えられるそうです。
私はポタージュの中でも、コーンポタージュか
パンプキンポタージュが好きかな。
“コンソメはサラッとしたもの”、“ポタージュはドロッとしたもの”、
そして“スープは総称”というイメージがありましたが、
すべてがポタージュの一種だったんですネ。
私の夢は将来、たくさんのスープを作るお店をやることです。
そんな夢が叶うとイイなぁ~と思っています。
12/16(水) 『世界三大スープ①』
三大スープ”と呼ばれる以上、3種類のスープだと思うのが
普通ですが、実は4種類あるそうなんです。
その理由ですが、世界中のグルメの中では、
まだ意思統一がなされていないからだそうです。
それを踏まえたうえで1つずつご紹介しますと、
まずは『ブイヤベース』です。
南フランスのプロヴァンス地方の郷土料理で、
様々な魚介類が入ったスープです。
プロヴァンス地方は地中海に面していて、漁業が盛んなところで、
元々はそこで働く漁師さんたちの家庭料理です。
その後、フランスの都市、マルセイユの名物料理となりました。
マルセイユでは『ブイヤベース憲章』というのを定めて、
“ブイヤベース”と名乗るために必要な具材などを指定しています。
例えば『カサゴや足長ガニ、ホウボウ、マトウダイ、アンコウ、アナゴ、
オコゼなどの中から4種類を入れること』。
逆に『鯛やヒラメ、オマールエビ、ムール貝、タコ、イカは入れない』といった
内容です。
2つめは『フカヒレスープ』です。
中国料理の定番ですよネ。
高級食材として利用されるサメのヒレを乾燥させたもので作った
『フカヒレ』を使ったスープです。
実は日本は“フカヒレの生産国”として知られていて、
フカヒレを最高の状態に仕上げる技術は、
世界一だと言われているそうです。
世界三大スープが4つある!ということも衝撃的ですが、
日本のミソスープは入っていますかねぇ~。
12/17(木) 『世界三大スープ②』
“三大スープ”と呼ばれていても実際には4種類あるそうで、
『ブイヤベース』、『フカヒレスープ』、そして『ボルシチ』と
『トムヤムクン』です。
ボルシチは鮮やかな赤い色が特徴的なスープで、
お肉とお野菜をじっくり煮込んで作ります。
この赤い色は『ビーツ』というお野菜の色で、
ボルシチには必ず使われます。
仕上げにサワークリームを入れます。
“ボルシチ=ロシア料理”のイメージがあるかと思いますが、
ウクライナの代表的なお料理だそうです。
このボルシチと世界三大スープの3つめの座を争っている!と
いわれているのが『トムヤムクン』です。
東南アジアのタイを代表する料理で、エビやお魚、キノコ、
レモングラスなどのハーブが入った辛味と酸味が効いたスープです。
香りにも特徴がありますよネ。
この『トムヤムクン』という名前ですが、“トム”は“煮る”、
“ヤム”は“混ぜる”、“クン”は“エビ”という意味です。
つまり“エビを混ぜた煮込み料理”ということになります。
ご紹介した4つのスープ以外にも、イタリアの家庭料理の
『ミネストローネ』や、アメリカの家庭料理『クラムチャウダー』、
さらに日本のお味噌汁も『ミソスープ』の名前で、世界で愛されています。
そうなんですねぇ~。
世界には様々な美味しいスープがありますネ。
余談ですけど、私は昔、トムヤムクンって
“トムヤム君”って人が作ったスープかと思ってました。
とっても勉強になりました。
12/18(金) 『私のお気に入りのスープ』
私のお気に入りのスープの1つに『梅醤(うめしょう)スープ』というのがあります。
梅醤とは梅干を叩いてすりつぶして、そこにお醤油を練り合わせて
熟成させたものです。
梅には疲労回復に効果的とされるクエン酸を始め、
ビタミンやミネラル、鉄分などがバランス良く含まれています。
そんな梅の栄養分を凝縮した梅醤は、内蔵の疲れや冷え性などを
やわらげる働きがあると考えられています。
そのため古くから民間療法の際の食事として用いられています。
そんな梅醤の中でも、私が愛用しているのは
青パパイヤ酵素が入った梅醤です。
パパイヤ酵素にはタンパク質や脂肪、糖分などを分解する作用があって、
消化不良や胃もたれを改善する効果があるとされています。
梅醤スープはそんな青パパイヤ酵素と、たくさんのお野菜からできた
美味しいスープなんです。
私は朝早く出かける時や、帰ってきてもう深夜だし、
しっかり食べるわけにはいかないなぁ・・という時の小腹対策に
この梅醤スープを飲んでいます。
他にも私は今、長芋をすり下ろして作る『すり流しスープ』にも
ハマっています。
ひとくちのスープが命を助けてくれることってあると思うんですよネ。
スープは体があったまって、そして胃にも腸にもやさしい
ホントに滋味深い食べ物だと思います。
さて、今夜は何のスープを作ろうかな。
■今週の感想
今週になって、特に全国的に冷え込みが厳しくなりましたが、
そんな時はまさにスープが体を温めてくれますよネ。
世界三大スープのお話をした時、ネット上では
“ミソスープ(味噌汁)が入っていないのはおかしい!”
そんな意見も結構あったみたいです。
それだけ皆さん、思い入れがあるってことですよネ。
それと同じく私の“トムヤムクンはトムヤム君という人が作った
スープだと思ってました”発言も、ちょっと話題になったみたいで(汗)
連日、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない状況です。
どうぞ皆さま、引き続きしっかりと予防や対策をしてお過ごしください。
【お知らせ① 次週(12/21~)からのテーマ】
12/21は『冬至』。ゆず湯に入られる方もいらっしゃるのでは?
『お風呂』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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